携帯電話機の買い替えサイクルは、現状の2年強から2010年度には3年弱へと大幅に長期化することが、MM総研の調べで21日分かった。
携帯キャリア各社の囲い込み策によって、携帯電話端末の需要が減少し、販売台数は06年度の4943万台から10年度には15%減の4205万台に落ち込むとの予測で、メーカー各社にとっては厳しい先行きが示された。
●07年度をピークに減少
MM総研は06年度までの実績値と、携帯電話を所有する男女計1800人(ドコモ、KDDI、ソフトバンクのユーザー各600人)に対して行ったアンケートをもとに、10年度までの携帯電話端末販売台数を予測した。
それによると、携帯電話の販売台数は、07年度の4980万台をピークに減少傾向が始まるという。
2年間の契約期間しばり付きによる基本料金半額制度や、端末の割賦販売制度などで、ユーザーが1台の端末を使う期間が長期化する傾向があるため。
●買い替えサイクル3年弱に
これらの要因で、端末の買い替え率が低下し、買い替えサイクルは06年度の25.4ヶ月から、08年度には30ヶ月を突破し、10年度には34.7ヶ月まで長期化する見通し。
MM総研では「各社のアフターサービスの充実で、支出を避けたいユーザー心理と相まって市場の縮小にさらに拍車をかける可能性がある」と指摘。
携帯電話出荷台数シェアで6位以下の企業は、将来的に厳しい状況になることも予測されるとしている。
【記事引用】 「フジサンケイ ビジネスアイ/08年2月22日(金)/8面」
【画像引用】 「ソフトバンクモバイル」