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2011年度純増数、ソフトバンク独走 苦戦続くNTTドコモ 顧客争奪戦さらに激化

2012-04-07 | 携帯事業者/日本



 電気通信事業者協会などが6日まとめた2011年度の携帯電話契約数によると、ソフトバンクモバイルの純増数が354万300件と同社として過去最高を記録し、契約数も前年度比13.9%増の2894万9000件に達した。

 この結果、全体の市場シェアは前年度末の21.3%から22.6%に伸長。2位のKDDIとの差を4.7ポイントまで縮めた。

 米アップルのスマートフォン「iPhone」やタブレット型端末「iPad」の人気を追い風に独り勝ちした格好で、今年度も上位2社のシェアを食いそう。


●ソフトバンクの攻勢続く

 米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」搭載スマートフォンで新機種攻勢をかけたNTTドコモの純増数は211万9700件、昨年10月にiPhoneを発売したKDDIが211万100件で両社がほぼ横並びとなり、ソフトバンクが独走した形。

 ソフトバンクは06年10月に携帯電話市場に参入したが、それ以来、5年半で全体シェアを6.3ポイント伸ばした。逆に、この間でドコモは55.4%から46.9%まで大幅に下げた。

 市場調査会社のMM総研は「(ドコモのシェアは)まだ高すぎる。スマートフォンの需要増で販売競争が続けば、首位のドコモのシェアが減る状況は2年くらい続きそうだ」と予想する。

 一方、iPhone販売を始めたKDDIがその効果を生かし切れなかったのは「ソフトバンクに比べて料金プランが高かったことと、都心部でネットワークの優位性がアピールできなかった」ためとみる。

 今年度の携帯市場を占うと、総務省の周波数再編で900メガヘルツ帯を取得したことで、孫正義ソフトバンク社長の「電波改善宣言」も今夏以降、具体化してくる見通し。

 ドコモに後れを取っていた高速データ通信サービス「LTE」の本格展開も動き出し、ソフトバンクの攻勢は続きそう。

 一方、3月単月の純増数はiPhoneの根強い人気が追い風となり、ソフトバンクが60万3000件で、同社としては過去最高。ドコモは3月末でサービスを終了した第2世代規格「mova」の契約減が約16万件に達し、純増は25万2700件にとどまった。

 ドコモは、11年度の他社への転出が80万件強となったことで、4月から新規契約者を対象に2年で最大10万円規模の割り引きを導入しており、顧客争奪戦はさらに激化しそう。




【記事引用】 「SankeiBiz/2012年4月7日(土)」


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