風の声

想いつくまま

「鬼」と8月9日

2023年08月09日 | 日記

台風の雲がはしるナガサキ。

「平和祈念式典」の中継が流れている。

黙祷の間、平和の語り部をする先生の顔が浮かんだ。
反戦と反差別にこだわり貫いた人だった。

現役を退いた直後、平和教育の研究会の会場で倒れ、逝ってしまった。
それは、8月9日のことだった。

権力に抗い「鬼」と呼ばれた。
子どもたちには「仏」と好かれた。

その鬼と、一度だけ会議で口論になったことがある。
大先輩であったのに生意気な若造は一概に言い張ってしまった。
会の後、「ワシがまちごうとった」とニコッと笑う鬼だった。
さらりとゴメン。その恥性の深さに、負けた。

鬼のニコッと笑った顔が浮かんでくる。
厳しく追及する鬼の形相が浮かんでくる。

今日は、「ナガサキで語り部を」と駆けつけているに違いない。






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