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気儘に書きたい

受験勉強よりもイラストを書くのが好きだった高校生の頃---、無心に絵を描く喜びをもう一度味わえたらいいのだが。

ポルシェ908ロングテイル、ルマン1969

2010-03-18 00:33:32 | 車の絵
 高一の夏、叔父に中古の原付きバイクを貰った。私は15歳でまだ無免許だった。
 バイクは郵便局の払い下げ品で、黒色の地味な通勤用バイクだったが、バイクの楽しさを知るには十分だった。私のバイクの事を知った級友3人が、バイクに乗りたいというので、山の中の集落までバイクで移動し、嬉々として交替でバイクを乗り回した。3人は一日でバイクを卒業し、元の勉強の虫に戻っていった。
 私は益々バイクに夢中になった。
 ある夜、ヘッドライトが故障したバイクに中学生の弟を後ろに乗せ、街中を走りまわっていてパトカーと遭遇した。無免許、無灯火、原付二人乗りで捕まった。
 バイクと私たちの身柄を引き取るために義父が来るまで、私たち兄弟はパトカーの中で事の重大さに小さくなっていた。
 歩いてやって来た義父は私にバイクを与えていたことで警察官から厳重に注意をされた。
 パトカーが去ったあと、落ち込んでいた私たちを、義父は怒るどころか、「3人乗りで帰ろやないか」と言って笑わせた。義父はバイクを押すのをやめ、私たち二人を乗せて無灯火でバイクを走らせた。
 私はその頃16歳になっており、自動二輪免許を取ろうと思っていたが、無免許運転を反省して、急いで原付免許を取得した。
 違反の件で検察に出頭したとき、検察官にどうやって来たか聞かれ、バイクで来たと少し誇らしげに言った。
 「そんな馬鹿な。無免許で捕まったのに免許が貰えるわけがないやろ。」と検察官は怒った。そして私の免許証を確認すると、方々に電話をかけた。運転免許試験場かどこかでミスが起きたようだった。
 その後、義父がホンダCB350を買い、私は自動二輪免許を取得することを学業より優先した。
 私の16歳は、自由気儘すぎたようで、ライバルたちと学力の差が開きつつあることも全く気にしていなかった。あまりにも稚拙だった。


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