前々から観たいと思っていたアラン・チューリングAlan Turingを描いた映画を観た。
映画館ではなくAmzon Primeで、だけれども。
Amazon Primeだと、いつでも観られるということで、では何時観るのか?というと
もっと暇な時でいいや、と何かと後回しになってしまう傾向があるが。
アラン・チューリングは、ナチス・ドイツの解読不可能(It's unbreakable)といわれた暗号「エニグマ」を解読するために、いわば現代のコンピュータのプロトタイプを作り出した。
フォン・ノイマンと並んでコンピュータ・サイエンス創世記の巨人という、人並みの知識はあったが、こうやって映像としてみるとあらためて凄いことだよなぁと感心する(そこには映画として脚色が多分に含まれるとしても)。
映画は、チューリングの戦時中の暗号解読作業を中心に、少年時代、そして戦後と複数の時間軸を行き来しつつ進む。暗号を解読した瞬間の喜びもつかの間、直ちに政治(それも国家最高レベル)の領域と広がってしまう理不尽さ。ここには戦車も鉄砲の弾もないが、まさしく戦場であった。
イミテーション・ゲーム / The Imitation Game UK予告編
少しばかり賢いというような、ありきたりのレベルではなく、隔絶した知力を備える。備えているが故に周囲の無理解にとどまらず、反発さえ起こる。
そんな状況において、チューリングの理解者が女性数学者ジョーン・クラーク。
演じるキーラ・ナイトレイがいい。飛び切りの美人(往年のハリウッドスターと比べると)ではないが、とても知的な感じがいい。
僕にとって知的というは最高の褒め言葉。「可愛い」「チャーミング」あるいは「美人」はそれなりに居るけれど知性を感じさせる女性は極めて限られている。
映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』よりカンバーバッチのプロポーズシーン
チューリングは長距離走が得意だったようで、映画でも走るシーンが何度かある。
あ~これは<炎のランナー>と通底するものがあるなぁ。
炎のランナー テーマ曲 (ヴァンゲリス) Chariots of Fire - Vangelis
エニグマ暗号機 VS アラン・チューリング - ドキュメンタリー