架空庭園の書

音楽への"homage"を主題として、思いつくまま気侭に書き連ねています。ブログ名はアルノルト・シェーンベルクの歌曲から

春への憧れ

2012-03-26 | 時の歩廊
いつもの信州への、百何回目かの旅。まもなく4月というのにまだ寒い。冬という季節は嫌いではないが、もうそろそろ変わってもいいころだろう。車窓からの八ヶ岳は雲がかかっていた。山梨と長野の県境を過ぎて反対側の車窓には雪をかぶった尾根が見える。車中ではリタ・シュトライヒが歌ったモーツァルトの歌曲を聴く。《春への憧れ》Sehnsucht nach dem Frühling  K.596あ . . . Read more
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ガブリエラ・ベニャチコヴァ in Prague

2012-03-25 | 音楽
最初の《アマリリ麗し》からアンコールの《オテロ》のデズデモーナのアリアまで、表現力豊かな歌唱で聴き手を惹きつける。    ゆったりとしたテンポをとり、歌詞に合わせて柔軟な拍節感をもって歌われた《アマリリ》の段階ですでに音楽が溢れんばかりの様。    1995年10月8日プラハのZofinで行われたソプラノ歌手ガブリエラ・ベニャチコヴァのデビュー25周年を記念 . . . Read more
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シャーロック・ホームズ シャドーゲーム

2012-03-20 | 時の歩廊
2作目となる映画《シャーロック・ホームズ シャドーゲーム》を、関東風に書くと妻、五木寛之風だと配偶者、関西風だと嫁はんと近くのシネコンで観た。ちなみに原題は"Game of Shadows"モリアーティ教授がいてスイス。しかも山中の崖っぷちに城のような建物が滝をまたがっているのを見れば、その先の展開はホームズのファンなら想像がつく。原作に従うならば、この滝の名前はライヘンバッハということになる。こ . . . Read more
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魔弾の射手

2012-03-19 | 音楽
これはという際立って有名なアリアもなく----オペラ・ファンに訊ねてみるとよい。「思い出すメロディーを歌えます?」と----舞台としても煌びやかさ----たとえば椿姫のような---もない。イタリア・オペラや同じドイツのオペラでもモーツァルトのものなどと比べると地味めな作品。そう受け止められている。少し乱暴な括り方をするならば、このオペラの主人公は当時の民衆そのもの。だから第1幕の冒頭や特に有名な《 . . . Read more
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月に寄せる歌

2012-03-04 | 音楽
グラマラスで開放的な娘コケットリーをセンスと知性で巧みに見せる娘そういったものをほとんど持ち合わせておらず、真面目さが取り柄の娘よくみると髭かとおもえるような産毛が生えていたりする娘これらのどことも違い、控えめであまり目立つことのない娘言葉の壁も重なり、その魅力がなかなかわかりずらい。そんな感じの作品(だった)。イタリア、フランス、ドイツあるいはロシアなど各国の有名作曲家の代表的なオペラ・アリアを . . . Read more
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