架空庭園の書

音楽への"homage"を主題として、思いつくまま気侭に書き連ねています。ブログ名はアルノルト・シェーンベルクの歌曲から

Brian Eno

2008-08-31 | 音楽
Brian Eno H.Budd "The Plateaux of Mirror"から"The Chill Air" 森林のなかに一人分け入り、周りの音に耳をすませているような不思議な感覚になる。啄木鳥が樹を叩くかのような音(1'47)が美しい。Brian EnoとHarold Budd の共作によるアルバム。 これには深い思い出がある。何年も前(1981年...)、軽井沢高輪美術館に「マルセ . . . Read more
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スリコ

2008-08-17 | 音楽
素朴な響き、ところどころに現れるメリスマ(コブシ)を伴って歌われ、歌詞には「スリコ」と歌われる。芸能山城組「地の響き---東ヨーロッパを歌う」に収録されている2分に満たない短い曲。その優しい響きとそこにこめられた悲哀が聴くものに強く訴えるグルジア民謡。ここで歌われる、愛するものを戦争で失った悲哀は、過去のものではなく、今またこのグルジアで起きている..... 前に「ブルガリアン・ボイス」のブーム . . . Read more
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海ゆかば

2008-08-15 | 音楽
海ゆかば 水漬く屍 山ゆかば 草生す屍 と荘重な旋律で歌われる信時潔の作品。出陣学徒壮行会(1943年(昭和18年)10月21日)のフィルムから、様々なことを想像する。 アルピニスト野口健さんのブログの「遺骨調査団に参加して」によれば、草生す屍はまだ、戦地だった各地に残されている。 昔といえるほど前に、名画座で見た2本立てにも思いが及ぶ。 夜と霧 一つはアラン・レネの「夜と霧(nuit . . . Read more
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カラヤンと日本人

2008-08-13 | 音楽
カラヤンと親交があった、あるいはカラヤンに師事した人とのインタビューを中心にまとめられた新書版の本。自分のカラヤン体験と重ねながら興味深く読んだ。「カラヤンと日本人」小松潔 日経プレミアシリーズ(日本経済新聞社) 著者は新聞記者ということもあり、そのまとめ方はこなれており、語られたエピソードからは、なかなか知ることができないカラヤンの人柄が偲ばれる。 「偲ばれる」と書いたが、今年は生誕100周 . . . Read more
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Chariots of Fire

2008-08-09 | 音楽
五輪が始まった。 過剰にショーアップされた昨夜の開会式。その見せかけの華やかさの裏に、多くの問題が意図的に隠蔽される。ひとつひとつ書き出すまでもないが、「保有するミサイルのうち300基は日本に照準を合わせている」といわれる国と顔をあわせないわけにいかない日本は、長期的な外交戦略を持っているのか?そのような国が言う「友好」とは、いったいどのようなものなのだろうか?同じ言葉を使っても、その意味すると . . . Read more
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桜美林オーケストラ Summer Concert

2008-08-08 | 音楽
楽器を始めて間もないメンバー----それは指板上の運指もどこか頼りなげ、ましてやビブラートはかけられない様子に現れている---も含めて構成された、いかにもアマチュア、それも社会人ではなく大学生のオーケストラによる演奏会。さわやかな聴後感が残った。それは、必要以上に、あるいは過剰に構えることはなく、足りないところは工夫をする、といった、アマチュアならではの取り組みが、音楽に反映されていたからだ。 . . . Read more
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アンサンブル・アイン・ライム 第24回定期演奏会

2008-08-03 | 音楽
このホールでアマチュア・オーケストラの演奏会を、少なからず聴いてきたが、今日の演奏ほど豊かな響きは初めてのことだ。とてもよく音が鳴っていた。 8月3日(日)府中の森芸術劇場 ウィーンホールアンサンブル・アイン・ライム指揮:冨平恭平 F.クーラウ:歌劇《魔法の竪琴》序曲F.シューベルト:交響曲第3番 ニ長調 D200W.A.モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K511 《ジュピター》アンコール . . . Read more
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