新勝庵

元サラリーマン、映画・読書・芸術好き。
おんとし 92歳 です。

秋刀魚の味

2011-11-02 21:56:54 | 映画

「山田洋次が選んだ日本の名作100本」の内「家族編50本」

が今年4月から再映されている。 何度見てもいい映画は心

に沁みる!

名監督小津安二郎の遺作となった、一匹も秋刀魚は出てこな

い秋刀魚の映画

今ほど家族ということを考えさせられる時代はない、 まさに

国の根幹である家族制度は崩壊したに等しい??だから

小津の世界に日本の深奥、郷愁を感じるのかも!

1_2

この映画は昭和37年の作品。 まことに古き良き時代の香り

豊か。 「タイトルバック」が廊下から玄関を見通した・・まさに

家庭の玄関から始まる。

2

カメラをテーブルの高さに置いて撮影する「小津目線」小津

映画に出てくる心温まる友情シーン ・・・ 一人娘の結婚を

世話し、勧める心温まる友情シーン! 「早くに亡くした奥さ

の代わりに娘を何時までも便利にしすぎる!・・・

A9

当時の懐かしい行きつけのトリスバアー・・・つい足が向く

4

気の置けない部下と会い・・・・娘を手放す(結婚)事を決心

する

5

結婚式の朝、出来上がった綺麗な娘の花嫁姿に息子夫婦

 

と 共に・・・・

6

母を亡くし父の愛情で育てられた娘が嫁いで行くときの ・・

 

感謝に満ちた父への眼差し ・・・

7

式が終わり夜更けに、一人になって訪れる何時ものバー

うれしくもあり、悲しくもある、ほろ苦い、まさに「秋刀魚の

の味」 ・・ 人生の味?

3

最後は、娘の居ない家に寂しく一人帰ってくる ・・・ 玄関

から始まり、玄関で終わる ・・・・

品のいいユーモアーとペーソス、まさしく「小津の世界」

私は、又再映されればまた見るだろう!!


コメントを投稿