「山田洋次が選んだ日本の名作100本」の内「家族編50本」
が今年4月から再映されている。 何度見てもいい映画は心
に沁みる!
名監督小津安二郎の遺作となった、一匹も秋刀魚は出てこな
い秋刀魚の映画
今ほど家族ということを考えさせられる時代はない、 まさに
国の根幹である家族制度は崩壊したに等しい??だから
小津の世界に日本の深奥、郷愁を感じるのかも!
この映画は昭和37年の作品。 まことに古き良き時代の香り
豊か。 「タイトルバック」が廊下から玄関を見通した・・まさに
家庭の玄関から始まる。
カメラをテーブルの高さに置いて撮影する「小津目線」小津
映画に出てくる心温まる友情シーン ・・・ 一人娘の結婚を
世話し、勧める心温まる友情シーン! 「早くに亡くした奥さ
んの代わりに娘を何時までも便利にしすぎる!・・・
当時の懐かしい行きつけのトリスバアー・・・つい足が向く
気の置けない部下と会い・・・・娘を手放す(結婚)事を決心
する
結婚式の朝、出来上がった綺麗な娘の花嫁姿に息子夫婦
と 共に・・・・
母を亡くし父の愛情で育てられた娘が嫁いで行くときの ・・
感謝に満ちた父への眼差し ・・・
式が終わり夜更けに、一人になって訪れる何時ものバー
うれしくもあり、悲しくもある、ほろ苦い、まさに「秋刀魚の
の味」 ・・ 人生の味?
最後は、娘の居ない家に寂しく一人帰ってくる ・・・ 玄関
から始まり、玄関で終わる ・・・・
品のいいユーモアーとペーソス、まさしく「小津の世界」
私は、又再映されればまた見るだろう!!
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