新勝庵

元サラリーマン、映画・読書・芸術好き。
おんとし 92歳 です。

利 休

2011-09-17 21:30:17 | 映画

利休の詫茶の心と、その死の謎?・・を物語る、二つの代用作がある。

一つは野上弥生子(ヤヨコ)の「秀吉と利休」。もう一つは井上靖の「本覚坊遺文」

利休没後四百年記念に、図らずも二本の映画が、ほぼ時を同じくして作られた。

たしか、昭和63 ~ 64年頃だった。

※ 井上靖の「本覚坊遺文」は

    映画題名 「本覚坊遺文」

    監   督 熊井 啓

           本覚坊   奥田瑛二

           利  休   三船敏郎

           秀  吉   芦田伸介

※ 野上弥生子の「秀吉と利休」は

    映画題名 「利 休」

    監   督 勅使河原 宏

           利 休 三国連太郎

           秀 吉 山崎 努

二本とも見たが、「利休」は63才の時、尊敬する義兄が亡くなり、45日の法要

に上京した折、有楽町の映画館で見たので、特に印象深い!それを23年ぶり

BSプレミアムで見る事が出来た。

監督の勅使河原 宏は、華道「草月流」の三代目家元だけあって、映画も凝って、

全体が華麗で、「ハッ!とするような美しい画面」がふんだんにある。

まさしく、これが俺の映画芸術だ!と様式美を主張している?!

 “モントリオール映画祭 最優秀賞受賞”

1

三国連太郎の利休・・・実に重厚でうまい

5_2

山崎 努の秀吉・・・歴戦を登りつめた、天下人の自信とその裏に潜む百姓での

コンプレックス・・・名演技

2

利休の妻リキ 三田佳子

6

ねね・・北の政所、岸田今日子

4

茶々「淀」山口小夜子・・この人は知らないが、仕草が面白い・・・女は皆

公家風な顔作りであるのも面白い・・・

3

秀吉と秀長・・・ナモ ナモ・・と名古屋弁で話す兄弟・・・

安土桃山時代の文化、信長の安土城・秀吉の大阪城・・・の奇抜華麗さを思えば

当時の着物「コスチューム」もかくありなん!と想わせる。

利休切腹の原因は謎の部分が多いが・・ほぼこの小説に書かれている通りだ

ろう・・・。