1954年(昭和29年) イタリア
監督 フェデリコ・フェリーニ
音楽 ニーナ・ローサ
主演 アンソニー・クイーン (ザンバノー)
助演 ジュリエッタ・マシーナ(ジェルソミーナ)
まさに足の踏み場も無いほど数多く称賛されてきた、語り尽くされてきた名作。
私もこれで何度目か?今日も又(BSⅡで)遣る瀬ない思いでこの映画を見た。
感動すると、誰かとその感激を分かち会いたい(お喋りしたい)けど、いないか
らこんな時、噛みしめながらブログでひとりごとを書くのもまた楽しい!
貧乏で子沢山のため、口減らしに1万リラで大道芸人に売られていく“ ジェルソ
ミーナ ”
大人なのか?子供なのか?少し頭がおかしいのか?まともなのか? 純真無垢
の魂を持つこのジェルソミーナを演じるジュリエッタ・マシーナの演技は素晴らしく
可愛く、涙を誘う!
ジェルソミーナを買い取る、単純粗野で暴力的で、デリカシーのない大道芸人 のザンバノー。私の大好きな俳優の一人“アンソニー・クイーン”独特の風貌は アメリカ映画に無くてはならない存在だった。 彼が死んでもう10年を過ぎた。 私より丁度10才上。 まことに奇妙な、家代わりの荷台つきオンボロ三輪オートバイで町から町を廻り しがない芸で日銭を稼ぐ二人・・・
あの頃のイタリアは貧しかったから(日本もそうだった)、こんな流しの芸人も居
たのか、乞食と何処が違う?何もせず恵みをねだるのではなく、野宿しても一生
懸命に生きているから ・・・ 結婚式に遭遇 ・・ 一宿 一飯 を得る・・
ジェルソミーナの純粋さに神を見たのか?・・シスターに修道院に残らないかと
誘われるが、応じず無頼なザンバノーの後について行く・・・
恋とは言えないが次第に離れがたいものが膨らんでいく・・・女のさがか?
全編に流れる有名な主題歌(曲)。ニーナローサ作曲の、彼女の名前の付けら
れた曲「ジェルソミーナ」自分の運命の様な物悲しいメロディーを吹く・・・
※ 昨年のバンクーバー冬季オリンピックで高橋大輔がこの曲で演技(滑り)し
ド銅メダルを取った。
純粋でありすぎるが為?ジェルソミーナは捨てられて死んでゆく・・・
数年後、ジェルソミーナが死んだ事を知り、寂寥と悔恨に打ちひしがれるザン
バノー。 このラストシーンが素晴らしい!闇の中に波だけが真っ白く浮き
出て打ち寄せる ・・・ 泣きながらさまようザンバノー ・・・・
映画は綜合芸術!!絵画・彫刻・音楽・ etc 総てが絡み合って、人の魂を
をゆする・・映画っていいなー・・然もこんな雪の日に我が家の居間で見られ
るなんて幸せ・・・!