新勝庵

元サラリーマン、映画・読書・芸術好き。
おんとし 92歳 です。

2011-01-11 20:07:49 | 映画

1954年(昭和29年) イタリア

監督 フェデリコ・フェリーニ

音楽 ニーナ・ローサ

主演 アンソニー・クイーン (ザンバノー

助演 ジュリエッタ・マシーナ(ジェルソミーナ

まさに足の踏み場も無いほど数多く称賛されてきた、語り尽くされてきた名作。

私もこれで何度目か?今日も又(BSⅡで)遣る瀬ない思いでこの映画を見た。

感動すると、誰かとその感激を分かち会いたい(お喋りしたい)けど、いないか

こんな時、噛みしめながらブログでひとりごとを書くのもまた楽しい!

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貧乏で子沢山のため、口減らしに1万リラで大道芸人に売られていく“ ジェルソ

ミーナ ” 

大人なのか?子供なのか?少し頭がおかしいのか?まともなのか? 純真無垢

の魂を持つこのジェルソミーナを演じるジュリエッタ・マシーナの演技は素晴らしく

可愛く、涙を誘う!

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ジェルソミーナを買い取る、単純粗野で暴力的で、デリカシーのない大道芸人

のザンバノー。私の大好きな俳優の一人“アンソニー・クイーン”独特の風貌は

アメリカ映画に無くてはならない存在だった。 彼が死んでもう10年を過ぎた。

私より丁度10才上。

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まことに奇妙な、家代わりの荷台つきオンボロ三輪オートバイで町から町を廻り

しがない芸で日銭を稼ぐ二人・・・

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あの頃のイタリアは貧しかったから(日本もそうだった)、こんな流しの芸人も居

たのか、乞食と何処違う?何もせず恵みをねだるのではなく、野宿しても一生

懸命に生きているから ・・・ 結婚式に遭遇 ・・ 一宿 一飯 を得る・・

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ジェルソミーナの純粋さに神を見たのか?・・シスターに修道院に残らないかと

誘われるが、応じず無頼なザンバノーの後について行く・・・

恋とは言えないが次第に離れがたいものが膨らんでいく・・・女のさがか?

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全編に流れる有名な主題歌(曲)。ニーナローサ作曲の、彼女の名前の付けら

た曲「ジェルソミーナ」自分の運命の様な物悲しいメロディーを吹く・・・

※ 昨年のバンクーバー冬季オリンピックで高橋大輔がこの曲で演技(滑り)し

ド銅メダルを取った。

純粋でありすぎるが為?ジェルソミーナは捨てられて死んでゆく・・・

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数年後、ジェルソミーナが死んだ事を知り、寂寥と悔恨に打ちひしがれるザン

バノー。  このラストシーンが素晴らしい!闇の中に波だけが真っ白く浮き

出て打ち寄せる ・・・ 泣きながらさまようザンバノー ・・・・

映画は綜合芸術!!絵画・彫刻・音楽・ etc 総てが絡み合って、人の魂を

をゆする・・映画っていいなー・・然もこんな雪の日に我が家の居間で見られ

るなんて幸せ・・・!