事例紹介コラムです。
久しぶりの札幌さんの話題です。札幌さんは今シーズンから新たに「北海道コンサドーレ札幌」として、北海道の道民クラブとしてスタートされています。こういう風に広域化が時代の流れ。県民クラブとしながら、スタジアム周辺しか目を向けようとしないパターンとは大違いです。当然、札幌さんの後援会は道内隅々まで根を張っています。根が張れているところは強固で倒れにくく、根を張れていないところは、いくら見てくれが良くても何かあればあっという間に倒れる事でしょう。そんな札幌さんの、ビックリした情報が飛び込みました。報知新聞と日刊スポーツとつづけて以下、抜粋して紹介。
J2札幌が、博報堂DYメディアパートナーズ(MP)との提携に基本合意したことが判明。クラブ事業全般を一緒に行っていくクラブビジネス戦略パートナーという形で、今月内にも7年契約を締結。
更なるクラブの発展へ、札幌が大きな支援を獲得。昨年1月から交渉にあたっていた博報堂DYMPとの協業が実現。同社からは1年推定2億円とみられる金額でJ2札幌を支援。複数の常勤者を含む人材が札幌に出向し、力を合わせ、新規事業も実施。売上が増えるとともに、同社にマージンが支払われるため、クラブ規模が拡大するに伴い、ウインウインの関係を構築。
メディア事業を本職とする博報堂DYMPの協力を得て、今年、初の試みを開始。「プロモーション部門に力を入れたい」というクラブの意向から、ホームで行われる全21試合を地上波で生放送する方向で準備しており、大型契約で得た資金は、露出の拡大と選手人件費に注ぎ込み、クラブ力を強化。
野々村社長はかねて「現在15億円の売り上げを、25億円にはしないといけない」と話しており、そのための基礎を、クラブ創設20周年の今年から、博報堂DYMPとともに実行。
報知新聞該当記事:http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20160115-OHT1T50142.html
20周年を迎える札幌が、新たな戦略で露出、売上、強化費の3大強化を図る。まず露出増への作戦として、道内地上波での今季ホーム全試合中継を目指す。博報堂DYMPはメディア戦略のプロ。その専門ノウハウを武器に、試合中継や情報番組などへの露出を増やし、クラブ認知度を上げていく。7年という時間をかけ、大きな売り上げを生み出せる組織に変革することが狙いで、結果次第では、その後の契約延長も。
J2札幌では、野々村社長が就任後は、東南アジア戦略を進めるなど特長ある経営を実施。総売上は約14億円。人口規模では190万人と、仙台市より約80万人多いが、クラブの売り上げはJ1仙台の24億円には遠く及ばない。札幌はプロモーションにかける絶対的費用が不足しており、この開きを埋めるため“エキスパート”を巻き込んでの一大プロジェクトに進出。
同社は、野々村社長の熱意や経営ビジョン、北海道や札幌という環境も含めて、クラブの伸びしろを期待。巨額の資金を投じることに賛同。今後は同社から2~3人の社員が札幌に出向し、既存社員と協力してプロモーション全般の強化を図り、推定年2億円のサポート資金はチーム強化にもあてる方針で、ダブル効果を狙うとか。
既存のスポンサー企業とのつながりを土台にしていくことは大前提で、そこに新たな手法も織り交ぜることで、J1に昇格、定着できるクラブづくりを推進。
日刊スポーツ該当記事:http://www.nikkansports.com/soccer/news/1592924.html
すごいですね。特にここまでの話を取りまとめた野々村社長の手腕に脱帽です。確か、去年からJリーグと提携しているのが電通なので、その辺りの競合関係がどう作用するかも注目です。どこかで見た単なる商業主義ではなく、しっかり北海道の地に根を張った上での事業展開でしょうから、どのような手法なのか気になります。露出の強化というのもいいですね。当ブログでも、かつてどこかで見た選手を出したがらない価値観とは違い、選手の積極的な露出を図る事は素晴らしいと思います。
選手出身の野々村社長、やはりやり手で素晴らしい経営者だと思います。当ブログで尊敬するJクラブ社長の一人です。これからも注目したいと思います。
あと、札幌さんの公式HPを見ていたら、「エゾデン」という電力会社を設立されていますね。収益の一部を使い、クラブのスポーツ振興事業やサツドラが取り組む子育て支援などを通じて地域還元する「でんきでげんきプロジェクト」も実施されるとか。サッカー事業以外からの収入源の獲得という事で、湘南さんと同じ手法です。これも野々村社長の売上強化の一貫でしょうか。
J2札幌公式HP該当記事:http://www.consadole-sapporo.jp/news/20160110825/
J2札幌関連⑲:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150923
〃 ⑱:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150830
〃 ⑰:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150218
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〃 ⑮:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131218
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〃 ⑪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130424
〃 ⑩:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130414
〃 ⑨:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121019
〃 ⑧:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120113
〃 ⑦:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090321
〃 ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090206
〃 ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20071223
〃 ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20070920
〃 ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20071009
〃 ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051228
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051109
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