今朝の日経新聞「フットボールの熱源」に、ファジの話題が出ていました。「職員の熱意が観客を呼ぶ」というタイトルで、「なぜ、岡山は順位が低いのに観客動員が多いのか」というテーマで書かれていました。以下、抜粋して紹介。
震災の影響もあり、J1で1試合平均入場者は昨年より約3,300人、J2は約600人減少。その中で、J2岡山はJ2昇格3年間で、観客数が増加。順位は18位から17位、今年現在は16位なのになぜか。
木村社長は「チームが弱い時でも満員に」という理想があり、無料招待券の配布なしで、地域住民の観戦のきっかけ作りにクラブを挙げて取り組む。
その手法は、試合告知ビラがまず挙がる。朝夕に岡山駅、昼は県庁・市役所・岡山大学等で実施。平日はほぼ毎日、社長を含む全職員がボランティアメンバーとともに配布作業。
ビラは試合ごとに作成。デザインにもこだわりがあり、多いときは2万枚で配布終了まで終わらないとか。
木村社長等がスポンサー企業の朝礼に出席してPR。「サッカーを観に来てください」と口にせず、「岡山が負けると悔しいので、皆さん応援してください」と愛郷心でPR。その時間も1分から1時間まで様々。また、講演会も年に80回をこなし、ホームタウン室の職員は町内会をくまなく回る。
「クラブの人間が頑張っている姿を見せないと、人の足はスタジアムに向かない。雨の日もビラの配布を見て、試合に行く気になる人もいるはず」と木村社長のコメント。「街頭に立つ職員の熱意が伝わってはじめて、人々は観戦の気持ちが芽生える」と締めくくっています。
以上、日経の抜粋記事でした。木村社長ほかファジの社員さんは頑張っておられると思います。その日頃の成果がこういう形で表れたのではないでしょうか。この記事で「ファジ」の文字がチラっと見えた時に一瞬、「紹介されてる・・・たぶん観客動員の話題だろな」と思って、紙面を観たところ、「やはりなぁ」という感情でした。次にここで紹介される時はもっと他に、Jリーグ百年構想など違う部門がいいなぁと個人的に思っています。サッカークラブの主役はあくまで選手。J2岐阜・J1仙台(他にもいっぱい)の場合は選手がここまで地域で活躍していると紹介されますからね。ただ、どういう形でもこうしてクラブが紹介される事自体はいいと思います。
そして、1ケ月前には、同じ「フットボールの熱源」で、「素顔さらして名前売る」というタイトルで、J2北九州の横手社長の話題が出ています。こちらも抜粋して紹介。
「ちょっと芝居がかっているんですけど、こういうこともしていきませんと」と、横手社長は、チームの大きなステッカーが貼られた黄色いカバンを手に、あえて徒歩で1時間をかけて通勤するそうです。J2参入時の調査で、クラブの存在を知る市民が85%しかいない事が判明。横手社長は、信号待ちの人にカバンに貼られたステッカーを指さして、「これ、知っていますか?」と問いかけてこられたとか。
「『社長がそこまでするんですか』と思う人もいるでしょう。とにかく関心を持ってもらわないと」と社長のコメント。
組織を構成する人間の顔が見えてこないと、人はその組織を支持する気にはなれない。「特に組織のトップはどんどん表に出なくては」と、自ら街に出る。「Jの感動をスタジアムで」というステッカーは、4,000台のタクシー、1,000台の市の公用車やバスなどに張ってもらい、告知に努められています。市立の全小学校では毎日、応援歌を流してもらっているとか。
「こうすれば、相場観がわかってもらえるのではないか。表に出せるものはすべて出したい」として、公式HPで30種類のスポンサー内容を表示し、運営する人間の顔を含めて、クラブの成り立ちを巣のまま世にさらしていく事が、支援を受けるための一歩になるかもしれないと締めくくっています。
J1柏もそうですが、交通機関等街にチームのマークなりが溢れるのはいい事だと思います。また、北Qさんのこうした情報公開の姿勢は素晴らしいと思います。Jクラブでは、J2岐阜がこうした手法で、Jリーグからの借金を完済した例があります。