医療通訳士として欠かせない能力と知識
平成23年1月19日 水曜日
東京通訳アカデミー・学院長・岡村寛三郎
皆様のご清栄をお慶び致します。
さて、最近、大きな話題になっています医療の国際化(=メディカルツーリズム)においては、とりわけ医師と患者の間の言葉の壁を取り除き両者間に十分な意思疎通が行われることを保証する手立てが絶対に欠かせません。メディカルツーリズムが盛んなタイや韓国などの諸外国では、外国語が堪能な医療通訳者たちが病院のスタッフとして常時待機しているとの報道記事をしばしば目にします。
実際、患者の容態を正確かつ迅速に把握するためには、聴診・触診・検査や病歴等を通じてのみならず、通常は、患者と医師との間での会話を通じて行われる問診の重要性を無視できないと思われますが、この重要な部分の通訳の正確性を担保する優秀な医療通訳士の存在は、本来の目的である患者の健康と生命を取り戻し、医療過誤訴訟を避けるための第一前提でしょう。
ところが、日本人医師に於いては、英語への理解力は相当なものであっても、中国語やロシア語・フランス語・・・などになると、実際のところほとんど理解できないのは止むを得ない現実です。そこで、たとえ優秀な医療通訳士が傍にいても、医師が患者と医療通訳者との間で交わされる会話内容について自信をもってはチェックできない外国語(中国語など)の場合に於いては、患者の受け入れ又は診察等を辞退せざるを得ないことを明言している超一流病院さえあります。
以上のことを考えますと、最近に於いて盛んに話題にされています中国人患者等向けの場合には、日本人医師には概ね中国語会話をチェックできないため、中国語・医療通訳者には(一般的に)日本人医師の助言やチェックを必要としない極めてハイレベルな医療知識や通訳スキルが不可欠と考えられます。
そこで、当然のことながら、医療通訳士としてお仕事をする前には、相当な程度の期間や精選されたプログラムに基づく教育訓練を通じての高い能力の取得が不可欠となります。そうでなければ、患者や医師にも意思疎通における深く確実な満足を与えられないばかりか、時に重大な医療過誤訴訟の原因ともなりうるでしょう。
更に、語学力や言葉の問題だけではなく、不要な医療過誤訴訟を回避するための事前の活動(=予防策)として、外国人患者が渡航前に抱きやすい過剰な期待を合理的なレベルに沈静化させるためのアドバイスや説明等の実施、又は日本の医療事情や水準等についての冷静で客観的な説明など、医療の実際の現場に於いて医療通訳士に求められる役割と技能は殊更に多様でかつ重要です。
一般的に、健康診断の場合に於いても診断結果の告知などの場合には幅広い医療知識が必要でしょうが、とりわけ糖尿病のような難病・重病の患者等が対象の場合には、症状等が広範かつ深刻な様相を呈することもあるため、診察時の日本人医師の言葉には多くの専門用語が含まれる可能性が高く、それら専門用語について逐一的に理解できる確実な知識と迅速かつ正確に通訳・翻訳できる高度な技能を持っていることが必要でしょう。
更にそのためには、(多くの外国人には難しいことですが)日本語がほぼ完全に話せ、聞き取れ、読み書き出来なければ、患者と医師や医療スタッフ等との間で交わされる重要な会話を完璧には理解し、通訳翻訳できかねるでしょう。
このような日本語や日本の医療事情への相当なレベルでの精通のみならず、逆方向になりますが、中国語や英語などでの専門用語や医療情報への相当なレベルでの知識がなければ、正確かつ迅速な双方向への通訳翻訳にも支障をきたすでしょう。
以上を纏めますと、(1)ほぼ完璧な日本語能力、(2)日本と中国側双方における医療に関するハイレベルな知識、(3)正確で迅速な通訳翻訳スキル、とりわけ医療や通訳現場での経験豊富な指導者から受けた高度な通訳技能と詳細な知識、(4)医療過誤トラブルに巻き込まれない、また自らがトラブルを引き起こす原因にはならない注意深く慎重な言動やトラブル絶対回避のための様々な予防知識とテクニックの修得が不可欠でしょう。
これだけのことを85%以上の高度なレベルで修得していただくために、医療通訳士資格取得を望む受講生に対して、当アカデミーでは、原則的に5ヵ月間・100時間の講義とロールプレイ等の会話訓練、そして厳格な「医療通訳士技能検定試験」受験を必須としています。
更には、オプション講座として、健康診断レベルの通訳や検査所見の翻訳等を引き受けられる48時間学習の「医療通訳士2級」講座用意しています。
以上、医療通訳士の資格を取得された皆さんには、自信を持ってかつ安全にお仕事に臨んで戴くために欠かせない準備や技能をしっかりと身につけて戴くことにしています。
以上
東京通訳アカデミー・学院長・岡村寛三郎
〒101-0052東京都千代田区神田小川町2丁目6番12号 東観小川町ビル8階
受付事務・藤上理奈Email Address:fujigami@coolworldexpo.co.jp
☎03-3233-7518 Fax.03-3294-7410 事務局Email: okamura3@oksemi.co.
平成23年1月19日 水曜日
東京通訳アカデミー・学院長・岡村寛三郎
皆様のご清栄をお慶び致します。
さて、最近、大きな話題になっています医療の国際化(=メディカルツーリズム)においては、とりわけ医師と患者の間の言葉の壁を取り除き両者間に十分な意思疎通が行われることを保証する手立てが絶対に欠かせません。メディカルツーリズムが盛んなタイや韓国などの諸外国では、外国語が堪能な医療通訳者たちが病院のスタッフとして常時待機しているとの報道記事をしばしば目にします。
実際、患者の容態を正確かつ迅速に把握するためには、聴診・触診・検査や病歴等を通じてのみならず、通常は、患者と医師との間での会話を通じて行われる問診の重要性を無視できないと思われますが、この重要な部分の通訳の正確性を担保する優秀な医療通訳士の存在は、本来の目的である患者の健康と生命を取り戻し、医療過誤訴訟を避けるための第一前提でしょう。
ところが、日本人医師に於いては、英語への理解力は相当なものであっても、中国語やロシア語・フランス語・・・などになると、実際のところほとんど理解できないのは止むを得ない現実です。そこで、たとえ優秀な医療通訳士が傍にいても、医師が患者と医療通訳者との間で交わされる会話内容について自信をもってはチェックできない外国語(中国語など)の場合に於いては、患者の受け入れ又は診察等を辞退せざるを得ないことを明言している超一流病院さえあります。
以上のことを考えますと、最近に於いて盛んに話題にされています中国人患者等向けの場合には、日本人医師には概ね中国語会話をチェックできないため、中国語・医療通訳者には(一般的に)日本人医師の助言やチェックを必要としない極めてハイレベルな医療知識や通訳スキルが不可欠と考えられます。
そこで、当然のことながら、医療通訳士としてお仕事をする前には、相当な程度の期間や精選されたプログラムに基づく教育訓練を通じての高い能力の取得が不可欠となります。そうでなければ、患者や医師にも意思疎通における深く確実な満足を与えられないばかりか、時に重大な医療過誤訴訟の原因ともなりうるでしょう。
更に、語学力や言葉の問題だけではなく、不要な医療過誤訴訟を回避するための事前の活動(=予防策)として、外国人患者が渡航前に抱きやすい過剰な期待を合理的なレベルに沈静化させるためのアドバイスや説明等の実施、又は日本の医療事情や水準等についての冷静で客観的な説明など、医療の実際の現場に於いて医療通訳士に求められる役割と技能は殊更に多様でかつ重要です。
一般的に、健康診断の場合に於いても診断結果の告知などの場合には幅広い医療知識が必要でしょうが、とりわけ糖尿病のような難病・重病の患者等が対象の場合には、症状等が広範かつ深刻な様相を呈することもあるため、診察時の日本人医師の言葉には多くの専門用語が含まれる可能性が高く、それら専門用語について逐一的に理解できる確実な知識と迅速かつ正確に通訳・翻訳できる高度な技能を持っていることが必要でしょう。
更にそのためには、(多くの外国人には難しいことですが)日本語がほぼ完全に話せ、聞き取れ、読み書き出来なければ、患者と医師や医療スタッフ等との間で交わされる重要な会話を完璧には理解し、通訳翻訳できかねるでしょう。
このような日本語や日本の医療事情への相当なレベルでの精通のみならず、逆方向になりますが、中国語や英語などでの専門用語や医療情報への相当なレベルでの知識がなければ、正確かつ迅速な双方向への通訳翻訳にも支障をきたすでしょう。
以上を纏めますと、(1)ほぼ完璧な日本語能力、(2)日本と中国側双方における医療に関するハイレベルな知識、(3)正確で迅速な通訳翻訳スキル、とりわけ医療や通訳現場での経験豊富な指導者から受けた高度な通訳技能と詳細な知識、(4)医療過誤トラブルに巻き込まれない、また自らがトラブルを引き起こす原因にはならない注意深く慎重な言動やトラブル絶対回避のための様々な予防知識とテクニックの修得が不可欠でしょう。
これだけのことを85%以上の高度なレベルで修得していただくために、医療通訳士資格取得を望む受講生に対して、当アカデミーでは、原則的に5ヵ月間・100時間の講義とロールプレイ等の会話訓練、そして厳格な「医療通訳士技能検定試験」受験を必須としています。
更には、オプション講座として、健康診断レベルの通訳や検査所見の翻訳等を引き受けられる48時間学習の「医療通訳士2級」講座用意しています。
以上、医療通訳士の資格を取得された皆さんには、自信を持ってかつ安全にお仕事に臨んで戴くために欠かせない準備や技能をしっかりと身につけて戴くことにしています。
以上
東京通訳アカデミー・学院長・岡村寛三郎
〒101-0052東京都千代田区神田小川町2丁目6番12号 東観小川町ビル8階
受付事務・藤上理奈Email Address:fujigami@coolworldexpo.co.jp
☎03-3233-7518 Fax.03-3294-7410 事務局Email: okamura3@oksemi.co.