『もし、2つのうちどちらかしか選べないのだとしたら私は
その2つを選べる道を探すことに最大の努力を注ぐだろう』
朝、目が覚める
近くに小鳥がいるのだろうか
「チチチ・・・」
と微かに聞こえる
窓から差す光が余りに眩しくて起きてしまった
まだ今日の予定をどうするか余り決めていない
一人旅最後を記念として何も考えずにその日その日の行動を取ろうと思ったのだ
足の赴くまま―
そんな旅もまた自分が自由だという証拠だった
今日の朝はホテルのレストランで食べる予定だ
寝間着から外出用の服に着替える
着替えている間昨日の事が脳裏に浮かんでくる
―まさかあんな事件に巻き込まれることになるとは―
巻き込まれたといっても実際に被害にあったわけではない
ただ、そばに居たので関係はしていた
そんなこんなで着替え終わると顔を洗ってレストランに行く
エレベータで下に降りると「レストラン街」と書かれている
このホテルは超が付くほど巨大で1000人以上を宿泊させる事ができる
なので和洋折衷様々なジャンルのレストランが並んでいる
(外国に来てまで和食は無いよなー)
彼女は外国の日本料理には余り関心が無い
一番の理由はお米
外国のお米と言うのは日本とは比べ物にならないほど質が低いのに愕然とし
それ以後食べる事は無くなったという
以前行ったスシバーでそれを体感してしまったのだ
―あれはお米ではなく白い何か―
そう思うようにしていた
その時にふとインド料理店に目が行った
そこはインド料理というかナン専門店と言っても過言ではない店で
ナン用のカレーも20種類以上、ナン自体も5種類ある
普通のナンやインド特有の野菜を練りこんだナン
ピリ辛のナンやチーズが乗っているもの等々
彼女は辛いのは苦手だがピリ辛は好きだった
それは彼女の父親の影響だった
「よし、明日はチゲ鍋にしよう」
「えーっ、また辛いの~~~?!」
「なんだ、嫌なのか?」
「えっ、ううん別に」
彼女の家は父親が主に料理を作り母親は仕事で帰ってくるのが夜遅かった
なので母親はあまり一緒に食卓を囲まない
子供が晩御飯を食べる時間が遅くなるのを避けるために父親と娘二人で食べる事が多かった
彼女は父親が辛いものが好きだと思っていたのだが
実は母親が辛いものを好きで父親が辛いものを良く作っていたのだと後で知った
「あっ、でも前のはちょっと辛すぎたかも・・・」
「何だそうか、じゃあ―――の分はあまり辛くしないようにするよ」
「わーい、やった!」
「まあ父さんに任せておけ、とびっきりの奴を作ってやるからな!」
「じゃあ私―――と遊んでくる!」
「気をつけろよ~、1時間後ぐらいにできるからな~」
遊ぶ事に夢中になっていた彼女の耳にはもう父親の言葉は届いていなかった
記憶が曖昧ながらも昔の事を思い出しながら彼女はレストランに足を運んだ
窓際のテーブルに案内されメニューを左上から下に向かってなぞる様に見る
日本でもこの手の店に行った事があるが、その店とはかなり違うタイプの種類ばかりだったので悩ましかった
「お勧めとかありますか?」
「かしこまりました」
何にすれば分からなかったのでとりあえずオススメを頼んでみた
ひとしきり待つとやがてウエイトレスが料理を持ってやってきた
「こちらが―」
それを見た瞬間彼女の記憶が揺さぶられる
―お姉ちゃん―
「お客様?」
はっと我に返りウエイトレスを見上げると、少し心配そうな表情をして
「では、ごゆっくり」
と離れていった
(私今・・・?)
思い出そうとしても思い出せない
夢を見て朝は覚えていたのに暫くしたら忘れているあの感覚に似ていた
確かに、夢は見た
なのにそれがどんな内容だったか、思い出そうとしても思い出せない
記憶が深い霧の中を漂っていた
「気を取り直していただきます」
―お姉ちゃん、お父さん―
まただ
断続的に発生するそれを彼女は必死に掴もうとした
―もう・・・会えないの?―
しかしその記憶はそれっきり途絶えてしまった
料理を全て食べ終わると
「ここのレストランの料金は全て宿泊費に含まれているので」
と言われ、「そうだったのか」と思いながら満腹という悦に浸りながら自室へ戻る
暫くあの言葉の意味を考えていたが結局良く分からなかったので止める事にした
そして10分程度くつろいだ後、街に出かける事にした
「博物館とか美術館みたいなところがあればいいんだけどな~
この子にも見せてやりたいし」
ホテルで街のガイドマップを貰うと正面玄関から外に出た
朝の日差しを十分に含んだ空気が彼女の頬を優しく包んだ
――――――――――――――――――――――――――――――
16000HITありがトウです!
久しぶりに本筋のキリバン・・・
書いてて思ったけど間が開きすぎると駄目だな
前のこと読み返さないと全然おぼえて無い><
これだけ時間空けて書くと矛盾とかでてきそうで怖いなぁ
これ実際は小説を書く練習と思って独りよがりで書いてるだけなので
おかしいところがあっても優しい目で見ててください・・・
その2つを選べる道を探すことに最大の努力を注ぐだろう』
朝、目が覚める
近くに小鳥がいるのだろうか
「チチチ・・・」
と微かに聞こえる
窓から差す光が余りに眩しくて起きてしまった
まだ今日の予定をどうするか余り決めていない
一人旅最後を記念として何も考えずにその日その日の行動を取ろうと思ったのだ
足の赴くまま―
そんな旅もまた自分が自由だという証拠だった
今日の朝はホテルのレストランで食べる予定だ
寝間着から外出用の服に着替える
着替えている間昨日の事が脳裏に浮かんでくる
―まさかあんな事件に巻き込まれることになるとは―
巻き込まれたといっても実際に被害にあったわけではない
ただ、そばに居たので関係はしていた
そんなこんなで着替え終わると顔を洗ってレストランに行く
エレベータで下に降りると「レストラン街」と書かれている
このホテルは超が付くほど巨大で1000人以上を宿泊させる事ができる
なので和洋折衷様々なジャンルのレストランが並んでいる
(外国に来てまで和食は無いよなー)
彼女は外国の日本料理には余り関心が無い
一番の理由はお米
外国のお米と言うのは日本とは比べ物にならないほど質が低いのに愕然とし
それ以後食べる事は無くなったという
以前行ったスシバーでそれを体感してしまったのだ
―あれはお米ではなく白い何か―
そう思うようにしていた
その時にふとインド料理店に目が行った
そこはインド料理というかナン専門店と言っても過言ではない店で
ナン用のカレーも20種類以上、ナン自体も5種類ある
普通のナンやインド特有の野菜を練りこんだナン
ピリ辛のナンやチーズが乗っているもの等々
彼女は辛いのは苦手だがピリ辛は好きだった
それは彼女の父親の影響だった
「よし、明日はチゲ鍋にしよう」
「えーっ、また辛いの~~~?!」
「なんだ、嫌なのか?」
「えっ、ううん別に」
彼女の家は父親が主に料理を作り母親は仕事で帰ってくるのが夜遅かった
なので母親はあまり一緒に食卓を囲まない
子供が晩御飯を食べる時間が遅くなるのを避けるために父親と娘二人で食べる事が多かった
彼女は父親が辛いものが好きだと思っていたのだが
実は母親が辛いものを好きで父親が辛いものを良く作っていたのだと後で知った
「あっ、でも前のはちょっと辛すぎたかも・・・」
「何だそうか、じゃあ―――の分はあまり辛くしないようにするよ」
「わーい、やった!」
「まあ父さんに任せておけ、とびっきりの奴を作ってやるからな!」
「じゃあ私―――と遊んでくる!」
「気をつけろよ~、1時間後ぐらいにできるからな~」
遊ぶ事に夢中になっていた彼女の耳にはもう父親の言葉は届いていなかった
記憶が曖昧ながらも昔の事を思い出しながら彼女はレストランに足を運んだ
窓際のテーブルに案内されメニューを左上から下に向かってなぞる様に見る
日本でもこの手の店に行った事があるが、その店とはかなり違うタイプの種類ばかりだったので悩ましかった
「お勧めとかありますか?」
「かしこまりました」
何にすれば分からなかったのでとりあえずオススメを頼んでみた
ひとしきり待つとやがてウエイトレスが料理を持ってやってきた
「こちらが―」
それを見た瞬間彼女の記憶が揺さぶられる
―お姉ちゃん―
「お客様?」
はっと我に返りウエイトレスを見上げると、少し心配そうな表情をして
「では、ごゆっくり」
と離れていった
(私今・・・?)
思い出そうとしても思い出せない
夢を見て朝は覚えていたのに暫くしたら忘れているあの感覚に似ていた
確かに、夢は見た
なのにそれがどんな内容だったか、思い出そうとしても思い出せない
記憶が深い霧の中を漂っていた
「気を取り直していただきます」
―お姉ちゃん、お父さん―
まただ
断続的に発生するそれを彼女は必死に掴もうとした
―もう・・・会えないの?―
しかしその記憶はそれっきり途絶えてしまった
料理を全て食べ終わると
「ここのレストランの料金は全て宿泊費に含まれているので」
と言われ、「そうだったのか」と思いながら満腹という悦に浸りながら自室へ戻る
暫くあの言葉の意味を考えていたが結局良く分からなかったので止める事にした
そして10分程度くつろいだ後、街に出かける事にした
「博物館とか美術館みたいなところがあればいいんだけどな~
この子にも見せてやりたいし」
ホテルで街のガイドマップを貰うと正面玄関から外に出た
朝の日差しを十分に含んだ空気が彼女の頬を優しく包んだ
――――――――――――――――――――――――――――――
16000HITありがトウです!
久しぶりに本筋のキリバン・・・
書いてて思ったけど間が開きすぎると駄目だな
前のこと読み返さないと全然おぼえて無い><
これだけ時間空けて書くと矛盾とかでてきそうで怖いなぁ
これ実際は小説を書く練習と思って独りよがりで書いてるだけなので
おかしいところがあっても優しい目で見ててください・・・