N003の実事求是な日々

基本はゲームの事、後は気になったニュースとか人生観とか
自分の病気の事とか実事求是な記事を書きたいと思っております

ぱーちー(2)

2011-01-23 22:33:40 | 日記
がやがやとノイズが聞こえてくる
不思議なもので耳を澄ませば澄ますほどがやがやと聞こえてくる
もはやそれ自体が一つの塊となっているので1つ1つの言葉を聞き解くのは不可能だ

お父さんの右には一人人が座っている
年齢は60ぐらいだろうか
俺の一つ左には誰も座っていない
そのもう1つ向こうに同じく60歳程度の夫婦らしき人達が居る
俺はどこに集中するもなしにきょろきょろしてみたり
俯いて自分の足を見たり、テーブルクロスを眺めたり時間を持て余していた

こういうことは正直慣れっこである
小さい頃からお母さんやお父さんと一緒に
いろいろな場所に連れまわされてその都度自分より何十歳も離れた人と出会う
お父さんとお母さんは俺より40以上年上なので40以上年上の人が大多数だった

暫くすると某局のアナウンサーが司会を始めた
その瞬間に空気が静まる
開会の儀のようなものが始まり色々な人たちが紹介され始める
市長、議員、知事、それはそれは偉いさんばかりである
しかし!
眠くなる気持ちを我慢して壇上を見つめているとおかしい事に気がついた
なんだか気分が悪い
一番近い言葉で言うなれば「きもちわるい」
その原因が何かは直ぐには分からなかったが、暫くして気付いた
俺はどうやら想像以上に目が悪くなっているようで
10mぐらい先が既に結構ぼやけて見える
原因はそれだった
なるべく一点に集中せずに違う場所を見ていれば何もなら無いのだが
ぼやけた画面で同じ場所をずっと見続けるとどうやら気持ち悪くなるらしい
しかし9割以上の人間が壇上を見つめているので今俺があさっての方向を向くのも気が引けた
なのでそのままキモチ悪さを我慢しつつ
はっきりと顔がわからない人達の演説を聞いていた

そろそろ限界が近づいてきた時、ついにこのぱーちーの代表者が出てきた
中川正春氏、その人である
このぱーちーは恐らくこの人が主催しているのだろう
ぱーちーの名前にも本人の名前がついていたぐらいだ

その人の演説は過去の全ての人を全部プラスしたぐらい長かったが
話し上手なのかあまり退屈せずに済んだ

そして話も終わり遂に乾杯
乾杯が始まらなければ飯にありつけないというのもまどろっこしい
ビールとウーロン茶の便が次々と運び込まれてくる
周りの人たちは隣の人たちに晩酌をするように

「どうぞどうぞ」

「どうもどうも」

と言い合っている
1つ飛んで左にいるおじさんが

「ボクはどう?」

と聞いてきたので

「あ、運転手なのでチョット無理です」

と答えると、「そうか」と言ってビールの入っているビンをテーブルに置いた

ボクって呼ばれたの何年ぶり!?

とか一人で突っ込んでいた
そりゃ、60歳ぐらいの人たちから見ればそうなのかもしれんけどボクって・・・w
ウーロン茶のビンがようやく回ってき始める
目の前に逆さまに置かれたビンをひっくり返しながら持ち
8割程度注ぐ

「それでは皆さま、そろそろ全ての人に行き渡りましたでしょうか」

とアナウンサーが告げる
どうやら全ての人の準備が整ったようで各自グラスを持ち一斉に立ち上がる

「それでは―――――乾杯!!」

「乾杯!!」

腕を振り上げた後そのまま口にビンを運ぶ
それが戦争の始まりの合図だと知っていたのは
普段からこういうぱーちーに行っている人達なのだろうなと後で悟った

ぱーちー(1)

2011-01-23 13:53:41 | 日記
先日ぱーちーに行ってきました
やはり最初は場違い間が酷かったけど次第に
「誰も自分に構わない安心」に包まれたので周りに事が気にならなくなった

17時35分

16時からはじまり、家から10分程度の場所なのでこの時間に家を出れば間に合う
行ってみると駐車場は既に満員、とまでは行かなかった
しかしここの駐車場は200台は止めれそうなほど広いのでそれも仕方が無い
半分も埋まっていれば十分だろう
車を置いてその場所へ向かう
本来ここは結婚式場なのだがぱーちーとしても場を貸し出しているようだ
入り口が近づいてくる

「はっ、これは酷い」

やはり想像していた通りだった、いやそれ以上
2重の自動ドアの向こうにはびっしりと人、人、人
ビシッとしたスーツ姿の30~60代の男性女性分け隔てなく100人近く机の奥に集まっている
コの字型に会議机が並べられており、空いている部分が入り口に向かっていた
まるでパックマン(死語?)に自ら食べられに行くような感覚を覚えた
俺は大人数の視線の雨を浴びるのが苦手だ
それは多分慣れなのだろう
演説などを頻繁にしている人間、テレビに良く出る人はとうに忘れてしまっている感覚
全員の視線が入り口の人間に向かう
その瞬間目を瞑りたくなる
しかしそういうわけにも行かず、お父さんの後ろで隠れるように着いていた
受付に着くと早速「中田先生、中田先生」と近くに居る人間がやたらめったら呼びかける
こうなる事は昔から分かっていた
「~高校の卒業生です」
と街中で声をかけられることもかなりの頻度であるので俺は今更何も思わない
お父さんが周りの人と頭を下げあうゲームをしている間俺はただ受け付けの紙を見ていた
自分の視線をある場所へ留めて置けば、自分への視線に気付きにくくなるからだ
しかし、なかなかそのゲームが終わらない
後から後から同じような人が湧いて出てくる、キリが無い
とりあえず何とか受付を済ます
しかしまた移動するごとに「あ、どうもどうも」等と人と喋りあう
そして初めて会う人には必ず「これ、息子です」と相手の視線を俺に持ってくる
俺は愛想笑いなど出来ないが、ある程度不振に思われない程度の態度を見せる
それが精一杯なのだが
エレベータまで10mもないのにそこに行くまでに5分はかかった

エレベータに乗ると
一時の静寂、しかしほぼ満員の人が乗っているのでいい気はしない
会場の3階に着くと更に驚嘆

「これは酷い」

と心の中でつぶやく程(さっきの倍程)の人間が50mプールの大きさほどの場所に犇いている
しかしこの時点では既に自分達だけに意識を向ける人が居なかったので幾分気が楽だった

「どこのテーブルに座ろうか」

と、言われても俺が知るか
入り口から向かって左端の隅に2つ誰も座っていないテーブルがある
それ以外はほぼ満席に見える
テーブルは12人掛けの直径2.5程の円型で
それが15はあるだろうか
適当に見積もっても200人程度は座れそうだ
その隅の誰も座っていないテーブルに近づくとなにやら紙がおいてある

「Vグループ」

と、その横に誰かの苗字も書いてある
最初は良く分からなかったがこれはその人に所属しているグループ専用のテーブルらしい
なのでフリーのテーブルを探さないといけなくなった
適当に居る係員のような人をつかまえてその場所を聞き出す
そうすると真ん中あたりに丁度3人分空いている席があったのでそこに座る事にした