この日は俺にとって色々と衝撃的だった
普段過ごしている平凡な日常とは少し違う方向の話だ
所謂1つの初体験話
昨日は母と月2~3度行っている温泉に行き
そのまま四日市の母の家に一泊
その方が翌日都合がいいのだ、何せ260円だけ経費削減できるのだから
俺が一人で大須に来る日が来るとは1年と7ヶ月と1日前には想像すら
いや、そもそも俺にはその因子が含まれていたとしても
ある人物との係わり合いが無ければもしくは永遠に―
9時30分頃に目が覚め母と2人で喫茶店でモーニンを頂く、Bセット
食パンの間に薄く塗られたバターとマヨネーズ、ハム、キュウリ
絶妙のコンビネーションで俺の舌を頷かせる
そしてゆで卵と小さいガラスのお椀に盛られたサラダ
飲み物はコーヒー、ブラックだ
ここでは何となくいつもブラック
別にブラックが好きなわけじゃないしコーヒーも好きなわけじゃないが
母がいつもブラックなので何となくブラックなだけだ
何回ブラックやねん、仮面ライダーか、RXか
そして母の家に一旦戻り、そこから最寄の駅まで原付を走らせる
着いた時にはあと15分程度待たなければいけないらしいが
これぐらいどうという事はない
俺は4ヶ月も人を待った事がある
15分など、もはや零れ落ちる流れ星が燃え尽きるまでの時間も感じられない
どうでもいいが地上から見る流れ星はキラキラしていて綺麗だなと思うだけだろうが
0.1mm以下のごく小さな塵のようなものから数cm以上ある小石のようなものまで
様々な大きさの小天体が秒速数kmから数十kmという猛スピードで突入し
上層大気の分子と衝突してプラズマ化したガスが発光する現象だ
小天体が大気との空力加熱などにより燃えた状態が流星として見えているわけではない
(wikipedia参照)
ちなみに正式名称は流星(りゅうせい)の方だ、かっこいいな、お前
電車が来る、座る場所はちらちらあるが人と人の間とか
そういう場所だけだったのでその人達が退くまで俺は外の景色を横目で見つつ
と思いきや1つ目の駅が5分もかからない距離で、かなり大きめの駅なので人が引いた
なので俺も座る
色々と思いついたことを携帯のスケジュールに書き込んでいると
周りの人から見たら「最近の若者はメールばかり」
「どうせ携帯でゲームばかりしてるんだろう」
などの心の声が幻聴として聞こえたような気がしたが放っておく
いや待て、ここだけは主張する携帯電話のゲームなど俺は興味が無い
というか、お前は俺に嫌われている
ちなみに俺はよくスケジュールに思いついたことを書きなぐり
それを家に帰ったときにパソコンの「思いついたことメモ」に写す
なのであれですよ、俺はそんなメールしまくってるんじゃないからね!?
それと結構頻繁に思いつくからそのあれなんです、あれです、気にしないで
という誰に言っているのか分からないようなメッセージを放っていると名古屋駅に到着した
数年前までは通学路だった道は、体が覚えており
懐かしいというよりは地元という感覚のほうが強い気さえする
テキパキと高速で大またで人をごぼう抜かしにし
階段を1段飛ばしで軽快に歩く、200人ぐらい抜いたんじゃないか?
地下鉄切符売り場で230円を払い、地下鉄東山線のホームに入ると
いるわいるわ、なんだこれは
人ごみを嫌ってわざわざ平日の昼に来たのにもかかわらず
俺の家最寄の近鉄駅の数十倍、あるいは数百倍の他人が蠢いている
ありえん、俺が2年間経験していた通学ラッシュ時となんら変わらぬ
これだから、都会は
そして一駅目「伏見駅」で降り、次は地下鉄鶴舞線で鶴舞方面に2つ目の駅「上前津駅」で下りる
その手前に「大須観音駅」があるのだが上前津の方が近いらしい
なんとなく何番出口が最寄の場所か分からなかったので地図を見ると9番出口らしい
9番出口を出るともはや目と鼻の先に目的地がある
1~2ヶ月ほど前に友達と3人で大須に来た時、ゲーマーズという店に行った
特に何を求める事もなくふらふらとしていたらなんと
「○ヴo○ゲ○ヲ○新○場○:破 DVD&BD予約受付中、ゲーマーズ特典
アナタのハートヲ射貫いゲリヲン」がどうのこうの
後半の部分は嘘だ
即決。
もはやお座り、お手、おかわり、をした後の空腹時の犬の如く最速、最短、最良の動きで俺は瞬間的にレジに並ぶ
「通常版は5,985円 ゲーマーズ特典の方は9,989円になります、どちらにしますか?」
(うっ・・・・)
流石の俺でも少しだけ迷いが生じた、予想外の高値だったのである
アマゾンで通常版を買えば5,000円を切ったはずだ
だが、ここまで来て通常版を買うなどという愚考はもはや
何十分も行列に並んでいる最中に「もう待てないから帰る」と言いだすようなものだ
数秒膠着して
「特典付きの方を」
と言い切った
そして全額先払いという一番面倒くさくない手順を取った
財布を見た瞬間、一瞬
(げ、10000円無いかも)
という一番恥ずかしいパターンになりそうだったが何とかあった
俺の背筋を冷食塩水が伝う
これで財布の中は残り1000円を切った
だがここで俺の新たな歴史が刻まれたであろう事間違いない
目的のゲーマーズに到着すると隣にある献血場所が目に入る
「ただいま全ての型の血が不足しています~!
ご協力願います~!」
それを横目で見ながら俺はゲーマーズに入る
俺の心を動かしたのは、「一人」という状況が一番大きいと思われる
とっとと中に入り予約用のレシートを渡し事前に金は払ってあるので商品が出てくる
でかい
俺の想像していた3,4倍はでかい
明らかにサラリーマンが良く片手で持っているスーツケースか、それ以上の大きさ
9 9 8 0を侮っていた、すまない
どこにでもある、ただの4桁の自然数だと馬鹿にしていたかもしれない
そして籤を引かされる、親指大の小さい紙を半分に折って
先をホッチキスで止めてある
開けると何も書いてない
おい、ふざけるなよ
せめて「ハズレ」とは書いておけよ
そうすると文字が書いてあるので開けている時に少しは期待感があり
そこで「ハズレ」という文字を見ることにより、上げて下げるという
典型的な裏切りが相乗効果を産み、落胆な気持ちもさぞ増す事だろう
これでは何も思わない、少しはがっくりさせてくれよ
という怠惰的な籤を後にしてさっさと帰路に―
この時の俺の気持ちは良く覚えていない
なんというか「吸い込まれた」という表現が一番正しい気がする
俺の足は自然と献血所の方向に向いていた
普段過ごしている平凡な日常とは少し違う方向の話だ
所謂1つの初体験話
昨日は母と月2~3度行っている温泉に行き
そのまま四日市の母の家に一泊
その方が翌日都合がいいのだ、何せ260円だけ経費削減できるのだから
俺が一人で大須に来る日が来るとは1年と7ヶ月と1日前には想像すら
いや、そもそも俺にはその因子が含まれていたとしても
ある人物との係わり合いが無ければもしくは永遠に―
9時30分頃に目が覚め母と2人で喫茶店でモーニンを頂く、Bセット
食パンの間に薄く塗られたバターとマヨネーズ、ハム、キュウリ
絶妙のコンビネーションで俺の舌を頷かせる
そしてゆで卵と小さいガラスのお椀に盛られたサラダ
飲み物はコーヒー、ブラックだ
ここでは何となくいつもブラック
別にブラックが好きなわけじゃないしコーヒーも好きなわけじゃないが
母がいつもブラックなので何となくブラックなだけだ
何回ブラックやねん、仮面ライダーか、RXか
そして母の家に一旦戻り、そこから最寄の駅まで原付を走らせる
着いた時にはあと15分程度待たなければいけないらしいが
これぐらいどうという事はない
俺は4ヶ月も人を待った事がある
15分など、もはや零れ落ちる流れ星が燃え尽きるまでの時間も感じられない
どうでもいいが地上から見る流れ星はキラキラしていて綺麗だなと思うだけだろうが
0.1mm以下のごく小さな塵のようなものから数cm以上ある小石のようなものまで
様々な大きさの小天体が秒速数kmから数十kmという猛スピードで突入し
上層大気の分子と衝突してプラズマ化したガスが発光する現象だ
小天体が大気との空力加熱などにより燃えた状態が流星として見えているわけではない
(wikipedia参照)
ちなみに正式名称は流星(りゅうせい)の方だ、かっこいいな、お前
電車が来る、座る場所はちらちらあるが人と人の間とか
そういう場所だけだったのでその人達が退くまで俺は外の景色を横目で見つつ
と思いきや1つ目の駅が5分もかからない距離で、かなり大きめの駅なので人が引いた
なので俺も座る
色々と思いついたことを携帯のスケジュールに書き込んでいると
周りの人から見たら「最近の若者はメールばかり」
「どうせ携帯でゲームばかりしてるんだろう」
などの心の声が幻聴として聞こえたような気がしたが放っておく
いや待て、ここだけは主張する携帯電話のゲームなど俺は興味が無い
というか、お前は俺に嫌われている
ちなみに俺はよくスケジュールに思いついたことを書きなぐり
それを家に帰ったときにパソコンの「思いついたことメモ」に写す
なのであれですよ、俺はそんなメールしまくってるんじゃないからね!?
それと結構頻繁に思いつくからそのあれなんです、あれです、気にしないで
という誰に言っているのか分からないようなメッセージを放っていると名古屋駅に到着した
数年前までは通学路だった道は、体が覚えており
懐かしいというよりは地元という感覚のほうが強い気さえする
テキパキと高速で大またで人をごぼう抜かしにし
階段を1段飛ばしで軽快に歩く、200人ぐらい抜いたんじゃないか?
地下鉄切符売り場で230円を払い、地下鉄東山線のホームに入ると
いるわいるわ、なんだこれは
人ごみを嫌ってわざわざ平日の昼に来たのにもかかわらず
俺の家最寄の近鉄駅の数十倍、あるいは数百倍の他人が蠢いている
ありえん、俺が2年間経験していた通学ラッシュ時となんら変わらぬ
これだから、都会は
そして一駅目「伏見駅」で降り、次は地下鉄鶴舞線で鶴舞方面に2つ目の駅「上前津駅」で下りる
その手前に「大須観音駅」があるのだが上前津の方が近いらしい
なんとなく何番出口が最寄の場所か分からなかったので地図を見ると9番出口らしい
9番出口を出るともはや目と鼻の先に目的地がある
1~2ヶ月ほど前に友達と3人で大須に来た時、ゲーマーズという店に行った
特に何を求める事もなくふらふらとしていたらなんと
「○ヴo○ゲ○ヲ○新○場○:破 DVD&BD予約受付中、ゲーマーズ特典
アナタのハートヲ射貫いゲリヲン」がどうのこうの
後半の部分は嘘だ
即決。
もはやお座り、お手、おかわり、をした後の空腹時の犬の如く最速、最短、最良の動きで俺は瞬間的にレジに並ぶ
「通常版は5,985円 ゲーマーズ特典の方は9,989円になります、どちらにしますか?」
(うっ・・・・)
流石の俺でも少しだけ迷いが生じた、予想外の高値だったのである
アマゾンで通常版を買えば5,000円を切ったはずだ
だが、ここまで来て通常版を買うなどという愚考はもはや
何十分も行列に並んでいる最中に「もう待てないから帰る」と言いだすようなものだ
数秒膠着して
「特典付きの方を」
と言い切った
そして全額先払いという一番面倒くさくない手順を取った
財布を見た瞬間、一瞬
(げ、10000円無いかも)
という一番恥ずかしいパターンになりそうだったが何とかあった
俺の背筋を冷食塩水が伝う
これで財布の中は残り1000円を切った
だがここで俺の新たな歴史が刻まれたであろう事間違いない
目的のゲーマーズに到着すると隣にある献血場所が目に入る
「ただいま全ての型の血が不足しています~!
ご協力願います~!」
それを横目で見ながら俺はゲーマーズに入る
俺の心を動かしたのは、「一人」という状況が一番大きいと思われる
とっとと中に入り予約用のレシートを渡し事前に金は払ってあるので商品が出てくる
でかい
俺の想像していた3,4倍はでかい
明らかにサラリーマンが良く片手で持っているスーツケースか、それ以上の大きさ
9 9 8 0を侮っていた、すまない
どこにでもある、ただの4桁の自然数だと馬鹿にしていたかもしれない
そして籤を引かされる、親指大の小さい紙を半分に折って
先をホッチキスで止めてある
開けると何も書いてない
おい、ふざけるなよ
せめて「ハズレ」とは書いておけよ
そうすると文字が書いてあるので開けている時に少しは期待感があり
そこで「ハズレ」という文字を見ることにより、上げて下げるという
典型的な裏切りが相乗効果を産み、落胆な気持ちもさぞ増す事だろう
これでは何も思わない、少しはがっくりさせてくれよ
という怠惰的な籤を後にしてさっさと帰路に―
この時の俺の気持ちは良く覚えていない
なんというか「吸い込まれた」という表現が一番正しい気がする
俺の足は自然と献血所の方向に向いていた