内閣不信任案はすったもんだの末に否決されたが、谷垣氏など自民党議員の菅首相批判を聞いていると、腹が立つのを通り越して、あきれ果ててしまった。
菅首相では原発事故の収束は出来ないというが、安全対策を怠った危険な原発を作り続けてきたのは、まさに自分たち自民党政権である。
福島第一原発では、全電源喪失への対応が皆無だった上に、緊急時炉心冷却用の非常用復水器や高圧注水系も機能せず、ベント弁すら上手く開かなかった。これらの一つでも正常に作動していれば、これほどまでの大事故にはならなかっただろう。
自民党政権が、原発の安全性を軽視し続けたことが、今の悲惨な放射能汚染につながっている。
また、自民党は震災復興の遅れを指摘するが、一番の原因は菅首相の能力ではなく、巨額の財政赤字である。本来なら、復興債券を発行して財源に充てればいいのだが、実質歳入の数十倍に上る債務残高を抱えている現状では、大型の国債発行は到底無理である。
そのため増税ということになるが、消費税にしても所得税にしても、震災復興の妨げになる可能性もあり、容易には踏み込めない。こういった財源不足が足かせとなって、被災地の復興は遅々として進まない。
大型公共事業を連発して、危険水域を遥かに越える国債発行を長年続けて、日本の財政を瀕死の状態に追い込んだのも、自民党政権である。
しかし、彼らの口から国民に対して反省や謝罪の言葉は一切出てこない。それどころか、責任の全てを今の内閣に押し付けて、人格攻撃とすら受け取られかねない調子で菅首相の批判を繰り返した。
今回の不信任案騒動ではっきりしたのは、自民党に再び政権を取らせてはいけないということである。自分の失政を見つめる勇気がなく、それを他者攻撃にすり替えて誤魔化すような政治家に、国を任せることなど出来ない。
一方、菅首相も反省すべき点は少なくない。
学者や作家を登用していくつも有識者会議を作るのではなく、国民が選んだ議員たちに党内や国会で広く議論させて、様々な復興策を決めていくのが筋である。
なぜ選ばれたのか不明な民間人が復興策決定を主導して、党内の大部分の若手に発言する機会がなければ、不満が鬱積するのも当たり前である。
参議院の勢力分布が不安定な現在、総選挙をしてどんな政権が誕生しても、強力な政治指導力は期待できない。また、民主党内で首相を変えても、発足後数ヶ月は支持率が高いだろうが、すぐに人気が落ちて、これまでの二の舞である。
さらに大連立のような連立組み替えも、事実上は絵空事である。
つまり、財政だけではなく、政治も今ドン詰まり状態で身動きが取れない。結局、しばらくは、菅首相が踏ん張って震災復興を進めていくしか道はない。
良いとか悪いとかではなく、それしかない、やるしかないということだ。
菅首相では原発事故の収束は出来ないというが、安全対策を怠った危険な原発を作り続けてきたのは、まさに自分たち自民党政権である。
福島第一原発では、全電源喪失への対応が皆無だった上に、緊急時炉心冷却用の非常用復水器や高圧注水系も機能せず、ベント弁すら上手く開かなかった。これらの一つでも正常に作動していれば、これほどまでの大事故にはならなかっただろう。
自民党政権が、原発の安全性を軽視し続けたことが、今の悲惨な放射能汚染につながっている。
また、自民党は震災復興の遅れを指摘するが、一番の原因は菅首相の能力ではなく、巨額の財政赤字である。本来なら、復興債券を発行して財源に充てればいいのだが、実質歳入の数十倍に上る債務残高を抱えている現状では、大型の国債発行は到底無理である。
そのため増税ということになるが、消費税にしても所得税にしても、震災復興の妨げになる可能性もあり、容易には踏み込めない。こういった財源不足が足かせとなって、被災地の復興は遅々として進まない。
大型公共事業を連発して、危険水域を遥かに越える国債発行を長年続けて、日本の財政を瀕死の状態に追い込んだのも、自民党政権である。
しかし、彼らの口から国民に対して反省や謝罪の言葉は一切出てこない。それどころか、責任の全てを今の内閣に押し付けて、人格攻撃とすら受け取られかねない調子で菅首相の批判を繰り返した。
今回の不信任案騒動ではっきりしたのは、自民党に再び政権を取らせてはいけないということである。自分の失政を見つめる勇気がなく、それを他者攻撃にすり替えて誤魔化すような政治家に、国を任せることなど出来ない。
一方、菅首相も反省すべき点は少なくない。
学者や作家を登用していくつも有識者会議を作るのではなく、国民が選んだ議員たちに党内や国会で広く議論させて、様々な復興策を決めていくのが筋である。
なぜ選ばれたのか不明な民間人が復興策決定を主導して、党内の大部分の若手に発言する機会がなければ、不満が鬱積するのも当たり前である。
参議院の勢力分布が不安定な現在、総選挙をしてどんな政権が誕生しても、強力な政治指導力は期待できない。また、民主党内で首相を変えても、発足後数ヶ月は支持率が高いだろうが、すぐに人気が落ちて、これまでの二の舞である。
さらに大連立のような連立組み替えも、事実上は絵空事である。
つまり、財政だけではなく、政治も今ドン詰まり状態で身動きが取れない。結局、しばらくは、菅首相が踏ん張って震災復興を進めていくしか道はない。
良いとか悪いとかではなく、それしかない、やるしかないということだ。