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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

来年度予算案、教員千人増のトホホ

2007-12-19 18:23:25 | 教育
渡海文科相、額賀財務相、増田総務相の折衝で、教職員定数の千人増が、来年度予算案に盛り込まれることになった。

教師の増員は、歓迎すべきことだが、今回の内容は、お寒い限りである。文科省の当初要求は、七千人増で、七分の一に削減されたことになる。しかし、一番見過ごせないのは、教員を千人増やすのは、給食調理員、用務員などが、千人を上回るペースで、減少しているからだという。

行政改革推進法では、公務員の純減を定めており、これに従ったそうである。つまり、学校の職員は、行政改革のために、減らさなければならない。教師を千人増やすのであれば、別の職員を千人減らせ、というわけである。

もちろん、給食の外部委託など、学校の「合理化」を進めているので、教師が、給食を作る必要はないのだろう。しかし、学校生活の維持には、授業以外に、さまざまな仕事が不可欠である。教師以外の職員を、教師の増員分だけ減らしていけば、教師の雑用が増えるのは、明らかだ。これでは、何のために、増員しているのか、分からない。

学校教育の重要性が、今ほど、議論されている時代はない。学力低下、理科離れ、読書離れ、しつけの低下、規律遵守の低下、などなど。公教育に対する期待は、極めて大きいはずだ。

しかるに、行政改革の名の下、少子化に合わせて、今まで以上に、職員を減らしていく。政府が、本気で、日本の将来を考えているとは思えない。

資源のない日本で、一番の財産は、何だろう?我が国が、ここまで経済発展した理由は、何だろう?

優秀な人材がいたから、ではないのか。

昭和の時代、親たちは、貧しい暮らしであっても、子供には、高い教育を受けさせようとしてきた。その結果、優秀な人材が多数輩出され、原材料を輸入して、高度な知識集約製品を輸出する、世界に冠たる貿易立国が誕生した。

平成のいま、我々は、何をやっているだろう?

少なくなっていく子供たちに、満足な教育も与えず、今の時代の借金を押しつけ、老後の年金も負担してもらう。このままでは、未来の日本人から、我々は、国を食いつぶしただけの世代だと、糾弾されるだろう。

どんなことがあっても、教育にだけは、お金を注がなくてはならない。教育だけは、質を低下させてはいけない。日本には、人的資源以外、何もないのだ。

学校職員の数を減らそうとしている財務大臣の額賀氏は、どう考えているのだろう?ぜひ、教育について、見識を聞きたい。防衛省汚職の政治ルートの調べが囁かれる中、それどころでは、ないのだろうか。

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