ビルボードHot100を構成する8つの項目の中で、CDを介した音楽視聴に関連するランキングは「CDセールス(P)」と「ルックアップ(L)」の2つです。
「CDセールス(P)」は週単位でのCD売り上げ枚数によって順位を決めるランキングで、オリコンの週間シングル(アルバム)ランキングと、前者が100位まで、後者が200位(300位)までを発表する違いはあるものの、基本的に同じ発想です。
しかし例えば、ライブ会場で賞品の当たる抽選券を付けてCDを売った場合、それらをランキング対象の売り上げ枚数に算入するかどうか、といった個々のケースでビルボードとオリコンの見解が分かれ、順位が大きく異なることはあります。
2019年の『欅共和国』において、この方法でCDが販売されたとき、ビルボードのサウンドスキャンは売り上げとして数え、オリコンは数えなかった可能性があり、複数のシングルに関して、表題曲のP項順位とオリコンのランキングが乖離していました。
この話題については「アレチボルト」アカウントにある2019年12月25日午後1:02のツイートで説明していますので、興味のある方はご覧ください。
実は、先週の7月9日(金)、10日(土)、11日(日)に開催された『W-KEYAKI FES.2021』の会場においても、櫻坂46と日向坂46のシングル(アルバム)CDやDVD&Blu-rayが同様の方法で販売され、またオンラインでも、ライブ写真のポストカードを種類ランダムで1枚付けたシングルCDが上記3日間だけ販売されている。
ライブに伴うこういった「特典攻勢」によるCDセールスが、ビルボードP項とオリコンシングルランキングに、今後どのような形で反映されるのか注目しています。
さて、乃木坂シングル表題曲のビルボードHot100「総合(G)」における順位推移では、23rd以降、2シングル毎に大幅な順位低落が見られましたが、「CDセールス(P)」で同じ様なパターンが確認できるのか、P項に関する順位帯別週数のグラフと表で調べてみましょう。
(表1) |
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(表2) 乃木坂46シングル表題曲のBillboard JAPAN Hot100「CDセールス(P)」のCD発売全期間に渡る順位成績
凡例
A-B-C-D [E] (100位圏内入り週数 / 配信週数; 最高順位) 曲名_Sg番号
# 上記 A~Eは、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1~20位)、B(21~40位)、C(41~70位)、D(71~100位)、E(100位圏外)
# CD発売週から2021/07/07公開チャートまでのデータ
# 15th~27thのシングル表題13曲をCD発売日の早い順に上から掲載
10-01-07-08 [232] (26週/258; 01位) 裸足でSummer_15
09-05-08-05 [216] (27週/243; 01位) サヨナラの意味_16
11-04-06-14 [189] (35週/224; 01位) インフルエンサー_17
12-03-09-01 [179] (25週/204; 01位) 逃げ水_18
19-06-01-04 [165] (30週/195; 01位) いつかできるから今日できる_19
09-03-10-17 [128] (39週/167; 01位) シンクロニシティ_20
19-02-02-02 [127] (25週/152; 01位) ジコチューで行こう!_21
20-00-04-09 [105] (33週/138; 01位) 帰り道は遠回りしたくなる_22
14-01-04-18 [073] (37週/110; 01位) Sing Out!_23
15-03-03-21 [054] (42週/096; 01位) 夜明けまで強がらなくてもいい_24
17-05-09-10 [026] (41週/067; 01位) しあわせの保護色_25
08-04-04-04 [003] (20週/023; 01位) 僕は僕を好きになる_26
04-00-00-00 [000] (04週/004; 01位) ごめんねFingers crossed_27
P項の100位圏内入り週数は、22ndの33週に対して、23rdは37週、24thが42週、25thで41週と、減少するどころか逆に増えていて、「総合(G)」のパターンとは全然異なっています。
TOP20に着目すると、22ndの20週に対し、23rdが14週、24thは15週と少なくなってはいるけど、25thは17週とやや持ち直しており、減少傾向といった感じの動きではない。
ただ、26th「僕は僕を好きになる」は、最新07/07公開チャートがCD発売20週目(W)に当たるが、すでに3週、100位圏外を喫していて、順位自体を比べても、25th「しあわせの保護色」より明らかに低く推移している。
(表3) |
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26thは、メンバーに直接会える握手会ではなく、オンラインでの「ミート&グリート (個別トーク会)」をCDの特典にしますと、最初から告知した初めてのシングルで、オリコンの初動売り上げは25thの99.6万枚から58.9万枚へ大幅減少しています。
また同じく「ミート&グリート」となった27th「ごめんねFingers crossed」の初動も59.0万枚と前作から横ばいで、反転上昇していない。
握手会のように直接メンバーに会うのではなく、オンラインで話をする「ミート&グリート」が、特典としてより弱く、ファンのCDに対する購買意欲が以前ほどは高まらず、26thと27thでの大幅な売り上げ減少を招いた面はあるかと思う。
ただ白石麻衣が25thで「卒業」、それを区切りに、多くのファンがグループを離れ、26th以降のCD売り上げに影響した可能性も排除できない。
26thはCD発売20W、27thはまだ4Wで、何が起こったのかを考えるには、今しばらく、売り上げ枚数や順位推移を眺めたいけど、乃木坂のCDセールスにとって、26thが大きな分岐点になりつつあるのは間違いないと思う。
(表4) |
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(表5) 乃木坂46シングルのオリコン調べのCDセールス変遷(1st~27th)
凡例
[Sg番号] 初日売上→(初日初動差)→初動売上 前作初動からの増↑減↓ [CD発売日] タイトル
# 売上、差、増減の単位は万枚
# 初日売上はオリコンデイリーシングルのCD発売日前日、いわゆるフラゲ日の売り上げ
# 初動売上はオリコン週間シングルのCD発売週の売り上げ
# 初日初動差は初動売上から初日売上を引いた差
[01] 初日08.5→(05.1)→初動013.6 [2012/02/22] ぐるぐるカーテン
[02] 初日11.1→(04.4)→初動015.6↑01.9 [2012/05/02] おいでシャンプー
[03] 初日15.0→(03.7)→初動018.7↑03.1 [2012/08/22] 走れ!Bicycle
[04] 初日19.0→(04.3)→初動023.3↑04.6 [2012/12/19] 制服のマネキン
[05] 初日20.4→(03.8)→初動024.2↑00.9 [2013/03/13] 君の名は希望
[06] 初日28.6→(05.1)→初動033.7↑09.5 [2013/07/03] ガールズルール
[07] 初日34.7→(04.8)→初動039.5↑05.8 [2013/11/27] バレッタ
[08] 初日38.7→(07.1)→初動045.8↑06.3 [2014/04/02] 気づいたら片想い
[09] 初日37.5→(04.7)→初動042.2↓03.6 [2014/07/09] 夏のFree&Easy
[10] 初日41.2→(06.6)→初動047.9↑05.7 [2014/10/08] 何度目の青空か?
[11] 初日42.2→(07.8)→初動050.0↑02.2 [2015/03/18] 命は美しい
[12] 初日48.2→(12.8)→初動060.9↑10.9 [2015/07/22] 太陽ノック
[13] 初日53.4→(09.3)→初動062.7↑01.8 [2015/10/28] 今、話したい誰かがいる
[14] 初日59.1→(15.9)→初動075.0↑12.3 [2016/03/23] ハルジオンが咲く頃
[15] 初日60.0→(12.8)→初動072.8↓02.2 [2016/07/27] 裸足でSummer
[16] 初日68.3→(14.4)→初動082.8↑10.0 [2016/11/09] サヨナラの意味
[17] 初日74.3→(13.2)→初動087.5↑04.7 [2017/03/22] インフルエンサー
[18] 初日71.6→(16.4)→初動088.0↑00.5 [2017/08/09] 逃げ水
[19] 初日68.3→(16.8)→初動085.1↓02.9 [2017/10/11] いつかできるから今日できる
[20] 初日86.3→(25.3)→初動111.7↑26.6 [2018/04/25] シンクロニシティ
[21] 初日77.4→(21.4)→初動098.9↓12.8 [2018/08/08] ジコチューで行こう!
[22] 初日82.2→(24.1)→初動106.3↑07.4 [2018/11/14] 帰り道は遠回りしたくなる
[23] 初日81.5→(18.9)→初動100.4↓05.8 [2019/05/29] Sing Out!
[24] 初日78.9→(17.6)→初動096.5↓04.0 [2019/09/04] 夜明けまで強がらなくてもいい
[25] 初日81.1→(18.5)→初動099.6↑03.1 [2020/03/25] しあわせの保護色
[26] 初日44.6→(14.3)→初動058.9↓40.6 [2021/01/27] 僕は僕を好きになる
[27] 初日45.0→(14.0)→初動059.0↑00.0 [2021/06/09] ごめんねFingers crossed
音楽CDをPCに読み込ませるとき、曲名やアーティスト名などの情報を取得する為、「グレースノートメディアデータベース」に自動でアクセスすることが多い。
アクセスされる側のGracenote社は、曲ごとの総アクセス回数が当然分かるわけで、この回数を基に順位を付けたのが、もう一つのCD関連指標である「ルックアップ(L)」ランキング。
握手会などの特典を目当てに同じCDを何十枚買ったとしても、家で聴くため、PCに取り込ませるCDは1枚だけで、データベースへのアクセスも1人1曲につき1回となることがほとんどなので、ビルボードL項は楽曲を聴くツールとしてCDが何回使われたかを示す指標と言えます。
特典イベント目当てにファン1人が同一CDを大量に購入することが当たり前になっている坂道のシングルにおいて、CDセールスのP項は、音楽CDの売り上げというより、握手会参加券の売り上げによって、順位が押し上げられている面があり、収録曲自体の人気とはかけ離れた指標になっている。
一方、L項はCDが音楽を聴くだろうために使われた回数を数えており、楽曲そのものの人気により近い指標という印象がある。
勿論、CDの曲をPCに取り込んだからといって、必ず聴くとは限らないし(笑)、何回くらい聴くかは、L項をいくら眺めても分からない。
曲が再生された回数、ニアリーイコール聴かれた回数によるランキングが「ストリーミング数(S)」で、楽曲人気を測る、もっとも重要な指標の一つになりつつある。
ちなみに、ルックアップは購入したCDだけでなく、レンタルCDで曲を聴く場合もカウントされるので、L項は楽曲のレンタル人気を知る手掛かりにもなります。
乃木坂シングル表題曲のビルボードL項の順位帯別週数データは以下のようになっています。
(表6) |
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(表7) 乃木坂46シングル表題曲のBillboard JAPAN Hot100「ルックアップ(L)」のCD発売全期間に渡る順位成績
凡例
A-B-C-D [E] (100位圏内入り週数 / 配信週数; 最高順位) 曲名_Sg番号
# 上記 A~Eは、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1~20位)、B(21~40位)、C(41~70位)、D(71~100位)、E(100位圏外)
# ルックアップとはPCによる読み取り数のこと
# CD発売週から2021/07/07公開チャートまでのデータ
# 15th~27thのシングル表題13曲をCD発売日の早い順に上から掲載
10-04-12-10 [222] (36週/258; 01位) 裸足でSummer_15
15-08-05-01 [214] (29週/243; 01位) サヨナラの意味_16
10-05-08-06 [195] (29週/224; 01位) インフルエンサー_17
15-05-18-23 [143] (61週/204; 01位) 逃げ水_18
13-13-07-02 [160] (35週/195; 01位) いつかできるから今日できる_19
16-10-15-18 [108] (59週/167; 01位) シンクロニシティ_20
11-10-16-01 [114] (38週/152; 01位) ジコチューで行こう!_21
23-06-08-20 [081] (57週/138; 01位) 帰り道は遠回りしたくなる_22
15-07-28-17 [043] (67週/110; 01位) Sing Out!_23
11-21-08-02 [054] (42週/096; 01位) 夜明けまで強がらなくてもいい_24
16-07-12-15 [017] (50週/067; 01位) しあわせの保護色_25
08-08-07-00 [000] (23週/023; 01位) 僕は僕を好きになる_26
04-00-00-00 [000] (04週/004; 01位) ごめんねFingers crossed_27
15th以降のシングル表題13曲中で、L項の100位圏内入り週数がもっとも多いのは23rd「Sing Out!」の67週で、それに次ぐ2番手が18th「逃げ水」の61週。
個人的に「逃げ水」は曲もMVも好きなので嬉しい話なんですが、ビルボードHot100の他の項目で「逃げ水」がこれほど上位の順位成績を収めるのは、失礼ながら見たことがなくて、L項のこのグラフを眺めるたびに、なぜなんだろう?と不思議な気分になっていました(笑)。
若い層に人気があって、レンタルCDで曲を聴く人が多いのかもしれないけど、なかなか確かめる術がなくて。
23rd「Sing Out!」が100位圏内入りの最多週数を記録していることからも、23rd以降、2シングル毎に順位が大幅に落ちている「総合(G)」とは全然、違うパターンだと分かります。
つまりP項もL項も、総合Gランキングにおける23rd以降の低落傾向の原因ではなさそうです。
ただL項で一つ気になるのは、P項と同じく、26th「僕は僕を好きになる」が前作25th「しあわせの保護色」から順位を落としていること。
(表8) |
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CDセールス自体が26thで落ち込み、P項順位が低く推移しているのだから、L項順位も低いのは当たり前なのかもしれない。
しかし、多くのファンが「ミート&グリート」に対して、握手会のときほどお金を注ぎ込まず、CDの売り上げ枚数が伸びなかったとしても、ファンの人数が同じであれば、ほぼ1人1枚でカウントされるルックアップでは、25thとさほど変わらない順位を維持できる気がするんですが。
26thにおいて、P項だけでなく、L項まで順位が下がっているとすれば、ファンの人数自体が減少した可能性を考えたくなります。
Billboard JAPANの公式サイトでは、乃木坂の7th「バレッタ」くらいまで、Hot100の各項順位を調べることが出来ます。
次の表は7thから27thまでのシングル表題21曲について、CD発売週における全項目の順位を並べたものです。
(表9) 乃木坂46シングル表題曲のCD発売週におけるビルボードHot100の総合及び各項目順位
凡例
(総合) 総合順位 各項目順位 : 曲名_グループ名 Sg番号
# ビルボードはBillboard JAPAN
# 項目記号の意味
P=CDセールス、D=ダウンロード数、S=ストリーミング数、R=ラジオ放送回数
L=PCによるCD読み取り数(ルックアップ)、T=ツイート数、M=国内動画再生回数
K=カラオケ歌唱回数、B=BUZZ(D+T+M)、F=総合100位圏内ランクイン回数
#「00」は100位圏外
# 記録を辿れる7th以降をCD発売日の古い順に上から掲載
(総合)01位 P01/D23/S00/R07/L02/T07/M00/K00/B10/F01 : バレッタ_乃07
(総合)01位 P01/D07/S00/R10/L01/T02/M00/K00/B04/F03 : 気づいたら片想い_乃08
(総合)01位 P01/D16/S00/R08/L04/T03/M00/K00/B04/F02 : 夏のFree&Easy_乃09
(総合)01位 P01/D06/S00/R08/L01/T03/M00/K00/B04/F03 : 何度目の青空か?_乃10
(総合)01位 P01/D09/S00/R12/L01/T01/M00/K00/B01/F02 : 命は美しい_乃11
(総合)01位 P01/D09/S00/R08/L01/T02/M00/K00/B05/F03 : 太陽ノック_乃12
(総合)01位 P01/D08/S91/R10/L01/T04/M97/K00/B03/F05 : 今、話したい誰かがいる_乃13
(総合)01位 P01/D09/S00/R16/L01/T04/M00/K00/B03/F05 : ハルジオンが咲く頃 _乃14
(総合)01位 P01/D07/S60/R05/L01/T03/M17/K00/B03/F05 : 裸足でSummer_乃15
(総合)01位 P01/D08/S18/R03/L01/T01/M34/K00/B04/F04 : サヨナラの意味_乃16
(総合)01位 P01/D09/S08/R04/L01/T02/M09/K00/B04/F04 : インフルエンサー_乃17
(総合)01位 P01/D08/S05/R05/L01/T01/M57/K00/B04/F05 : 逃げ水_乃18
(総合)01位 P01/D11/S05/R07/L01/T06/M28/K00/B06/F06 : いつかできるから今日できる_乃19
(総合)01位 P01/D04/S03/R06/L01/T01/M24/K00/B03/F04 : シンクロニシティ_乃20
(総合)01位 P01/D05/S06/R09/L01/T01/M26/K00/B04/F05 : ジコチューで行こう!_乃21
(総合)01位 P01/D08/S04/R05/L01/T01/M44/K00/B06/F05 : 帰り道は遠回りしたくなる_乃22
(総合)01位 P01/D07/S14/R14/L01/T01/M81/K00/B07/F04 : Sing Out!_乃23
(総合)01位 P01/D09/S17/R04/L01/T01/M00/K00/B05/F04 : 夜明けまで強がらなくてもいい_乃24
(総合)01位 P01/D12/S61/R06/L01/T02/M00/K00/B07/F03 : しあわせの保護色_乃25
(総合)01位 P01/D16/S68/R05/L01/T04/M49/K00/B08/F02 : 僕は僕を好きになる_乃26
(総合)01位 P01/D15/S00/R06/L01/T19/M83/K00/B17/F02 : ごめんねFingers crossed_乃27
今日紹介したCDセールスのP項は、7th以降、一度も1位を逃したことがありません。
一方、L項もほとんど1位ですが、7thと9thの2曲だけ1位を獲れなかった。
とくに9th「夏のFree&Easy」は表5が示すように、乃木坂シングル史上、初めてオリコン初動が前作を割り込んだ上に、L項が4位まで落ち込んでしまった。
当時、リアルタイムで握手会の売り上げを分析していましたが、運営の特定メンバー「推し」に嫌気が差して、かなりのファンが乃木坂を去ってしまった節があり、選抜常連の一部メンバー以外、握手会売り上げが伸びなくなり、大きなメンバー間格差が発生していました。
9枚目「夏のFree&Easy」初動前作割れが確定、極端な握手会主義が招いた人気格差とファン離れ [15Jul14]
さすがに運営も危機感を覚えたのか、次の10thでは、音楽スキルの高い生田絵梨花をセンターに据え、紅白出場を目標に掲げ、メンバーとファンの一体感を重視する姿勢を見せている。
その後、アンダーライブが始まり、伊藤万理華を筆頭に、星野みなみ、齋藤飛鳥、衛藤美彩、中元日芽香、井上小百合、堀未央奈らがアンダーで活躍、人気の高いアンダー曲やMVが続々と登場、アンダーメンバーで握手会人気を伸ばす人が何人も出てきて、乃木坂はアンダー、選抜を問わず、ファンを魅了するメンバーが隙なく揃った、強力な人気グループに成長していきます。
結局、乃木坂がここまで飛躍できたのは、メンバー間の人気格差を、これでもかというくらい縮小し、非常に層の厚いグループになったことが大きい。
26thや27thは、CD発売週にL項で1位に入っていますが、最近の「ミート&グリート」完売状況を見ると、人気メンバーとそれ以外のメンバーの間に、近年の乃木坂では見たことがないくらい、猛烈な格差が出来ていて、初期乃木坂が9th「夏のFree&Easy」で経験した危機以上の、深刻な状況に陥っているのではないかと心配しています。
今回の記事は、シングル表題曲の楽曲人気の現状を、ビルボードHot100を通して考えることがテーマで、CD関連のP項やL項はさらっと紹介する感じでいこうと思ってたんですが(笑)、26th「僕は僕を好きになる」のデータをあれこれ見ていると、気になる点がいくつも出てきて、ついつい本筋とは違う話が多くなってしまいした。
さて、総合Gランキングの23rd以降の低落傾向が、P項にもL項にも見当たらないとなると、デジタル指標である「ストリーミング数(S)」、「ダウンロード数(D)」、「国内動画再生回数(M)」などが気になってきます。
その話は、次の記事に書くつもりですが、S項の順位帯別週数グラフを予告編として載せておきます(笑)。
(表10) |
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