kaeruのつぶやき

日々のつぶやきにお付き合い下さい

「がん」を読む ー28ー 遺伝子変異とは③ 「多段階発がん」

2019-03-16 23:02:16 | 「がん」を読む

「多段階発がん」については、

 

https://blog.goo.ne.jp/kaeru-23/e/c54642869a783fbc82257cf172fce3f2

で「つぶやき」ました。

一昨日診療所の定期的な診察に、体重がかなり減っていて、看護婦さんが1月の数値と比べ見て「どうかなされましたか?」と……、娘が……、と言うと「そうでしたね」と言われます。

娘の主治医もケアマネの紹介もこちらの診療所からでしたので、我が家の「健康情報」が共有されているのだ、大変有難く頼もしく感じ「4月に健診を」と言われ「宜しく」と答えて来ました。

 

さて、そんな体調のなかで「多段階発がん」の話です。

まずこの図から、

この図の説明文は次の通りです。

    では、遺伝子はどのような順序で変異していくのでしょうか。それがよくわかっているのは大腸がんです(図2-3)。大腸がんでよく変異のみられる遺伝子は数個あります。それらのうちのどれが変異しているかを、腺腫や早期がんなどさまざまな状態の組織で調べた結果、典型な場合は、図2-3のような順序で変異していくと考えられました。この図は、ひとつの遺伝子の変異で増殖能を獲得した細胞が、増殖を繰り返すうちにほかの変異も起こして增殖能がもっと強化され、さらには、浸潤・転移に必要な変異も起こすことを示しています。ひとつ変異が加るたびにステップがひとつ進み、最初は良性だった腫瘍が次第に悪性化していくのです。(赤字はkaeru)


「エピゲノムの変化」について、

    エピゲノムとは、ある遺伝子からタンパク質をつくるかどうかを決める機構の全体を指す言葉です。(略)細胞の悪性化が進む際には、エピゲノムの変化によるこのような遺伝子の不活化もかかわっていると考えられています。ですから、図2-3のの図に、「エピゲノムの変化」を加えてあるのです。(「このような遺伝子の不活化」については本のp75〜76)


「ミスマッチ修復遺伝子の不活化」について、

    ミスマッチとは、CとAのように相補的でない2個の塩基がDNA二重鎖のなかで向き合っている状態を指します。ミスマッチ修復機構は数個のタンパク質からなり、ミスマッチを含むDNA領域をいったん除去して、その部分を新たに複製します。複製中の校正機構と、複製後のミスマッチ修復機構により、DNAの複製時の間違いはほとんど取り除かれ、10億塩基にひとつくらいしか変異が起こらないのです。
   しかし、これを裏返せば、これらの機構に異常が生じてちゃんと働かない場合は、変異の確率が高くなるということになります。実際に、ミスマッチ修復遺伝子のひとつが変異を起こして働かなくなった場合に起こる大腸がんが知られています。図2ー3にはそのことを書き加えたのです。
(この件については本のp78〜80)


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私の考えでは・・ (屋根裏人のワイコマです)
2019-03-18 10:36:16
癌・・の完全撲滅については・・だいぶ遠い
将来の話となりそうです。 だったら今は
その多くの不思議な腫瘍たちと共栄共存の
道を探り平均寿命までの命のあり方について
人間は・・それまで、何とか命を繋ぎ・・腫瘍たちは
其れまでは静かになりを潜めてくれる方法を
考えねばならないでしようね・・
人間の体の中にたくさんのやんちゃ坊主の
集団がたくさんあるわけですから・・そのやんちゃ坊主を暫くおとなしくさせる
簡単なようで・・難しい研究なんでしょうね

 
返信する
私の考えでも…… (kaeru)
2019-03-18 20:37:59
これは話としてでしょうが、ある難病に罹った子供
の親がその子を「冷凍」し、その難病の治療法が確
立したら蘇生して治療するという。

この話に「そうだなぁ」と思います。


返信する

コメントを投稿