kaeruのつぶやき

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「スターリン秘史」 掲載終る。

2015-06-10 22:52:57 | 不破・スターリン秘史

    2013年の「前衛」2月号からはじまった不破哲三さんの「スターリン

秘史」が7月号の第30章をもって終わりました。単行本として刊行が

はじまっていて全6巻のうち2巻が出版されています。

   今月の「前衛」 の「読者の声」に85歳の方の声が載っています。

“え、そうだつたのか。朝鮮戦争の「南進」の真相は、以前「北進から始

まった」と聞いていた。ところが「北進」ではなく、「南進」だと、今回

はっきりしました。

   日本共産党への干渉の深化、北京機関。軍事方針。当時、末端の一 

細胞員(党員)の私は下級は上級の決定に従い、昼夜活動していました。

   今、『スターリン秘史』を読み、次々に記憶がよみがえり、おどろき、

おそろしさ、怒りがわいてきます。

 

   同年齢の不破さんは「『スターリン秘史』の執筆を終わって」の中で

日本共産党創立90周年の2012年に行った記念講演で、スターリンが持

 ち込んだえせ(似て非なる)理論体系を打ち破り、マルクス以来の科学的

社会主義の本来の理論と精神を復活させる活動について語りました。

   その仕事を科学的社会主義の『ルネサンス』と称し「スターリン時代

の中世的な影を一掃して、この理論の本来の姿を復活させ、現代に生か

す」ことと内容付けています。そのためには「スターリンが世界の共産

主義運動に支配的な影響力をおよぼしていた中世的な暗黒の時代そのも

のに科学のメスを入れて、その実態を解明し、その否定的な現実に全面

的な光をあてることを抜きにしては、不完全なものになる」と述べてい

ます。

    さらに「その仕事は、若い時代の十数年の期間ではあったが、スターリ

ン時代の空気を吸い、スターリンの理論の研究に打ち込んだ経験をもつ世

代に属する人間がはたすべき課題であり、またその経験がなければはたせ

ない任務であることも、私は痛感していた」と書かれています。

 

    私は先の読者や不破さんよりは若いといっても7年ほどです。活動に参

加したこの頃の先輩には山村工作隊などの体験者もいたし、まだスターリ

ンへの「崇拝」は当然な時代でした。その意味では『スターリン秘史』は世界

史の読み直しであると同時に自分史の振り返りでもあります。

    1、2巻は読み終わっていますが、3巻以降の部分は雑誌掲載時にはほと

んど読んでいないので心して読まねばと思っています。


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2 コメント

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スターリン (屋根裏人のワイコマです)
2015-06-11 10:28:16
学んでいない分野なので、よく判りませんが
なんとなく雰囲気が察せられます。
今でも、日本史も近代史もまして世界史も・・
いろんな専門化が研究して、おりますが・・
それぞれが自分の都合のよい歴史に史実を
変えられたりして・まだまだいろんな人の意見や
考えを勉強していかねば・・と思います。
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歴史資料。 (kaeru)
2015-06-11 15:24:02
 不破さんのこの研究も『ディミトロフ日記』がなければこういう形では解明されなかったでしょう。歴史研究における資料の重要性を示しています。
 また資料も歴史の流れのなかに位置づけられなければ本当の姿は見えてきません。その歴史の流れも明確な歴史観によって洞察される必要があります。
 その点私は不破さんのこの研究から大いに学ぶことが出来ます。今後の歴史学者のこの分野での研究は、
『スターリン秘史』を外しては出来ないとも思います。
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