ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

詩の言葉

2010-10-20 16:23:14 | ときのまにまに
とは何かということを考える場合、先ず詩において用いられる言葉について押さえておかねばならない約束事がある。詩においても日常的な言葉が用いられるが、そこに込められた意味の深さが異なる。それを菅野覚明次のように述べる。 「そもそも歌は、あるいは一般に詩的な言葉は、おそらく最も効率的に深さを表現する。というのも、詩歌の、表現としての特色は、屈折というところにあるからである」(菅野覚明『詩と国家』99頁)。ここでいう「屈折」とは、詩人が触れ、表現しようとしている事柄は、その物、あるいは事、人物ではなく、それに触れたときに「思う」詩人の情感である。この情感を日本の歌論では「もののあわれ」と言う。 . . . 本文を読む