notation




 
 
さくらん
2006
蜷川実花


フォトグラファー蜷川実花の初監督作品。
結論としては、やっぱり写真撮ってればいいじゃん、というもの。



確かに、映像は飽きない。
けれど、全く芝居をする気がない土屋アンナのおかげで、せっかく作り込んだセットが箱庭。
下唇噛みのはにかみ顔だけで2時間もたせようと思うなよ。


ソフィア・コッポラの「マリー・アントワネット」と同じく、女の子が好きそうなモノカタログと言った感がぬぐえません。
残るシーンがないんですね。
ソレ系のクオリティは「マリー・アントワネット」には遠く及びません。


同じ花魁をモチーフにした映画として比べるのもおこがましいけれども「吉原炎上」の方が10万倍迫ってきます。


決してつまらないわけではないし飽きることもないんだけど、薄味すぎて好き嫌い以前に響かない映画でした。
どちらかと言えば映像作品という呼び方がふさわしい。
というか、フォトグラファーとしての蜷川実花の写真もどうしても好きになれません。
ただのあまのじゃくなのかもしれませんが、どうしてもあの「こういうの好きでしょ?」と差し出される感覚がどうもねぇ。
嫌いじゃないんですが、決して好きにはなれない。

サントラもミスマッチ。
椎名林檎は好きなんですが、そんなに無理矢理使わなくても。

この演出で椎名林檎を主演に据えてPV撮ったら面白そうだなぁ。
そっちの方がカッコイイ気がするんですが。
私が知らないだけであったら教えてください。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )