notation

映画【不詳の人】

2007-10-09 23:38:55 | 映画

不詳の人
2004
山下敦弘


「リンダリンダリンダ」の山下監督の多分自主制作作品。
というか、製作年が本作と同じ。
劇場用作品を撮りながらこんなこともやっている山下監督、素敵です。

ストーリーは「とある映像制作会社が演劇塾のPRビデオを依頼され、撮影してたら、どうもそこがうさんくさい、と言うことで掘ってみたらやっぱり詐欺同然だった、しかし・・・」という作品です。
何が何だか分からないですね。スミマセン。
架空のドキュメンタリー作品です。
「その男狂棒に突き(汁刑事)」と同じような作風です。
あちらがツボな方は是非。

こういった作品をきっちり台本を書いてやっているのでしょうか。
主演の山本剛史氏は「その男狂棒に突き」の主演でもあります。
この人が相当面白い。アドリブだとは信じたくないボキャブラリー。
この人が撮りたいだけの映像なんじゃないの?と思いたくなります。


本作(DVD)に収録されているもう一本の「道」という作品。
これもなんだかよく分からないドキュメンタリー風作品。
海外の映画祭でグランプリを受賞した(という設定の)女性監督が、次作を製作する過程でスタッフともめまくる、だけの作品ですが、面白い。バカバカしい。
けれども、実際現場にいるとココまでではないけれども、本作に登場する人物に近い人がいます。
無条件で笑えませんでした。
けれども、いちいち台詞が面白い。
「この映画のテーマは子宮」
「この風を撮りたい」
バカ丸出しです。しかし、周りが見えなくなると言ってしまうかもしれない。コワ。
おもしろいなぁ。

劇場向け大規模映画へのアンチテーゼなのか、新進ネクストジェネレーションズへの嫌がらせなのか、そんなことなんてどうでも良いよ、なのか。
山下監督、何を思って撮っているんでしょうか。