神が宿るところ

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桃澤神社(駿河国式内社・その4)

2010-09-03 22:54:34 | 神社
桃澤神社(ももざわじんじゃ)。 祭神:建御名方命。
場所:静岡県駿東郡長泉町元長窪377。東名高速道路「沼津」ICの北側の側道(と言っても、かなり蛇行しているが)を道なりに東に進み、桃沢川の手前で左折(北西へ)すると、すぐに日蓮宗「円蔵寺」という寺院がある。その正面向かい側に、一の鳥居がある(写真1)。この鳥居を潜った参道は田圃の中の畦道のようで、その先、石段の前に二の鳥居がある。ここから階段を登っていくのだが、最初に東名の側道を降りきらずに、ちょうど第2東名の「沼津長泉」ICから伸びるランプウェイの下を潜ったところで左折(北西へ)すれば、すぐに当神社の社殿裏に出られる。縄が張ってあるが、自動車が置けるくらいのスペースはある。なお、その道路の先に法華宗本門流「信教寺」があるが、「円蔵寺」とともに、かつては当神社の別当寺であったという。
社伝によれば、当神社は霊亀2年(716年)の創建で、祭神は建御名方命。しかし、「桃澤」というのは、もとは「百沢」で、多くの沢があったことを表現したものであり、その水害を治めるために祀られたのではないかといわれている。また、鎮座地の長窪(ナガクボ)という地名は、長倉(ナガクラ)が訛ったもので、古代東海道の「長倉」駅家の置かれたところという。当神社も、その駅家の置かれた集落の神様だったかもしれない。創建時期はともかく(因みに、古代東海道の成立時期は8世紀前半といわれている。)、祭神の建御名方命というのは特に根拠もなく(あるいは、諏訪明神を竜神とみて、川の守り神としたか?)、元々は、名も無きこの土地の地主神だったかもしれない。


阜嵐健さんの「延喜式神社の調査」HPから(桃沢神社):http://www.geocities.jp/engisiki/suruga/bun/sr130602-01.html


写真1:「円蔵寺」前にある一の鳥居。社号標に「式内 村社 桃澤神社」とある。かなり先に二の鳥居が見える。


写真2:二の鳥居。ここから石段を登る。


写真3:「桃澤神社」社殿
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