備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム44.金光山岡山寺・柴岡山光珍寺

2008-09-05 21:40:36 | Weblog
①金光山岡山寺(こんこうさん おかやまじ)。天台宗の寺院で、本尊は阿弥陀如来、千手観音、釈迦如来。②柴岡山光珍寺(さいこうさん こうちんじ)。天台宗の寺院で、本尊は阿弥陀如来。この2つの寺院はもとは1つで、「備陽記」によれば、天平勝宝元年(749年)に報恩大師が備前48ヶ寺の1つとして2番目に創建した、という。もとの所在地「岡山」の地名(2008年7月19日記事参照)にちなんで「岡山寺」と号したが、宇喜田直家が父興家(露月光珍居士)の位牌所としたことから「光珍寺」と改称した。しかし、宇喜田家の没落により「岡山寺」に戻り、慶安5年(1652年)に「岡山寺」と「光珍寺」に分かれたという。
場所:①岡山寺:岡山市北区磨屋町5-5。駅前の大通り「桃太郎大通り」の「柳川交差点」の近くだが、このあたりは一方通行が多くて、案内に苦労する。自動車であれば、「柳川筋」を南から来て、「柳川交差点」の1つ手前を左折(西へ)、約100m。駐車場あり。②光珍寺:岡山市北区磨屋町6-28。岡山寺の1ブロック先。駐車場あり。
上記の「「岡山」の地名」の項や「岡山神社」の項(2008年6月22日記事)に書いたが、現在の岡山城のある辺りが小高い丘になっていて、宇喜田氏が岡山城築くにあたり、もともとあった「下宮」(現「岡山神社」)と岡山寺を移転させたのだ、という。移転前の神社と寺の関係は不明だが、ほとんど同じ場所にあったように思われる。いずれも、昭和20年(1945年)の岡山空襲に遭い、ほとんどが灰燼に帰してしまって、近代的な建物になっている。

Wikipedia記事(岡山寺):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E5%B1%B1%E5%AF%BA

柴岡山光珍寺さんのHP:http://www.kouchinji.com/


写真上:岡山寺


写真下:光珍寺