備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

25.神時神社

2008-05-31 23:03:52 | Weblog
神時神社(かんときじんじゃ)。
場所:岡山市東区瀬戸町鍛冶屋1562。県道254号線(可真上万富線)と山陽自動車道がクロスするところの南側に鳥居だけポツンと立っている(写真上)。社殿は、鳥居の先を、山陽自動車道の北側に回りこみ、未舗装の山道を登っていく。徒歩20~30分で到着。山道の途中はほとんど視界が開けないが、社殿前からはちょうど真下に瀬戸PAがある感じで、南側が良く見渡せる。駐車場はないので、鳥居の少し手前の、県道の少し広いところにでも駐車するしかない。
「瀬戸町誌」(昭和60年1月)によれば、社殿の東脇にある岩は「雨壷石」と呼ばれており、磐座信仰の跡と見られているという(写真下)。

岡山県神社庁のHP:http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=10092
ただし、この紹介ページに掲載されている地図はかなり不正確で、この地図だけで探そうとすると多分たどり着けない。


写真上:鳥居


写真下:「雨壷岩」?


24.熊山神社

2008-05-31 15:57:24 | Weblog
熊山神社(くまやまじんじゃ)。
場所:赤磐市奥吉原1526。国道2号線「大内」付近に「備前射撃場」の案内看板があり、そこから北へ、射撃場~大瀧山福生寺を経て、狭い車道を上っていく。あとは一本道なので、迷うことはないが、カーヴも多く、(稀だが)すれ違いに注意。山頂付近に駐車場がある。
当社は、鑑真が開いたという帝釈山霊山寺の鎮守であったとされているが、もともと「熊山」は当て字で、古くはクマ=神であり、文字通り「神の山」であったはずで、だからこそ鑑真もここに開山したのだろうと思われる。
なお、霊山寺は室町時代中期頃には廃寺になったらしい。有名な「熊山遺跡」は、現在では仏教の遺跡(多分、仏塔であろう。)とされているが、磐座だった岩の上に作られているともいう。
熊山は山歩き愛好者にも人気があるようで、検索すると登山記録などが多数ヒットする。

岡山県神社庁のHP:http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=10105
Web魁さんのHP:http://websakigake.sakura.ne.jp/06-193.html

23.加茂神社(和気町)

2008-05-31 15:24:42 | Weblog
加茂神社(かもじんじゃ)。
場所:和気郡和気町加三方205。佐伯小学校の南、約600m。鳥居はなく、今は、付近住民の集会場に神社社殿があるような感じ。岡山県神社庁にも属していないようである。駐車スペースあり。
「加三方」という地名は、当社が所在した壁村など3つの村の最初の文字をとって名づけたという。加三方には有名な磐座遺跡があるが、関係は不明。
雨引神社があった旧佐伯町矢田部は県道53号線(御津佐伯線)を挟んで反対側になる。
「改修赤磐郡誌」(昭和15年12月)によれば、祭神は事代主神。

Web魁さんのHP:http://websakigake.sakura.ne.jp/07-106.html

22.神神社(岡山市東区瀬戸町肩脊)

2008-05-31 11:57:17 | Weblog
神神社(みわじんじゃ)。
場所:岡山市東区瀬戸町肩脊2082。県道221号線(一日市瀬戸線)沿い、「ユノス瀬戸工場」の向かい側(北)辺り。駐車場はなく、鳥居の前の石灯籠あたりに駐車。なお、この県道を東に向かうと瀬戸内市長船に出る。長船の手前に石津神社がある。
鳥居の扁額は「御崎宮」。祭神は大物主神ではなく、(同神だが)大己貴命となっている。もとは、もっと素朴な、あるいは民間信仰的な神社であったのかもしれない。
一方、「改修赤磐郡誌」(昭和15年12月)は次のように示唆する。即ち、岡山市四御神にある式内社「大神神社四座」は別名「土師宮」といわれ、瀬戸内市長船町東須恵にある式内社「美和神社」は須恵器の産地にある。瀬戸町肩脊も土器の散布地が多いことが知られている。こうしたことから、この「神神社」も窯業の神ではなかったか、と。


岡山県神社庁のHP:http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=10097
Web魁さんのHP:http://websakigake.sakura.ne.jp/07-015.html

21.松尾神社(岡山市東区瀬戸町瀬戸)

2008-05-31 11:19:43 | Weblog
松尾神社(まつおじんじゃ)。
場所:岡山市東区瀬戸町瀬戸677。JR山陽本線「瀬戸駅」の北約500m。駅から来ると、瀬戸郵便局の先、「瀬戸毘沙門天王」の案内看板があり、その西側にある。ただし、道路が狭いので、自動車なら、県道37号線(西大寺山陽線)から赤磐市方面から南下し、「西山自動車工業」の辺りから左折すると社殿と鳥居の間に出る。そこに2~3台分の駐車場がある。
旧瀬戸町の中心部を見下ろす位置にあり、土地の氏神として勧請されたのだろうか。
鳥居の扁額は「松御前大明神」となっている。「改修赤磐郡誌」(昭和15年12月)によれば、中古「松御崎大明神」、明治2年「御崎神社」、同3年「松尾神社」に改めた、という。
通常、「松尾神社」といえば、京都・嵐山の「松尾大社(松尾神社)」が有名だが、そちらの祭神は「大山咋神」。当社の祭神は「大己貴命」。だから、「松尾-神社」ではなくて、「松-尾・神社」なのだろう。「御崎神社」であれば、「吉備津神社」と何か関係があるのだろうか。
なお、当社の西側に「経畔(きょうぐろ)古墳」がある。1辺約3mの方墳状の土盛りで、箱式石棺が出土し、石棺の中には朱があったという。


岡山県神社庁のHP:http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=10001

Web魁さんのHP:http://websakigake.sakura.ne.jp/07-068.html

20.雨引神社(和気町)

2008-05-30 22:51:56 | Weblog
雨引神社(あまぶきじんじゃ)。
場所:和気郡和気町米沢366(宇佐八幡宮境内)。県道53号線(御津佐伯線)から県道417号線に入って南(赤磐市方面から来ると、吉井川に架かる佐伯大橋の手前を左折)、約600mで米沢公民館のところを左折し、約300mで右側の小高いところにある森のなかに「八幡宮」の鳥居が見える。駐車場はなく、鳥居前の道も狭いので、道路のやや広めのところに駐車。
宇佐八幡宮の本殿の向かって左に当社殿がある(写真)。
「佐伯町史」(昭和50年3月)216頁によれば、「本矢田部奥に従二位天引神社(雨吹、雨引とも)があった。・・・この神社は、・・・今は宇佐八幡宮社地に遷宮されている。」とあり、また、273頁には「明治42年(1909)町内11社と吉井町の3社計14社が本社(宇佐八幡宮)に合祀され、矢田部雨引神社が境内に遷宮になった。」とある。
「改修赤磐郡誌」(昭和15年12月)によれば、祭神は高龗神であるという。

岡山県神社庁のHP(宇佐八幡宮):http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=11001

19.雨垂布勢神社

2008-05-30 22:46:29 | Weblog
雨垂布勢神社(あまたれふせじんじゃ)。
場所:岡山市瀬戸町肩脊2203。県道221号線(一日市瀬戸線)を岡山県消防学校辺りに行き、その反対側(北)のやや狭い道を入る。入り口には「願興寺」への案内板がある。その先はほぼ一本道で、約1kmで当社。当社のすぐ先に「願興寺」がある。当社の前に数台分の駐車スペースがある。更に、その先は「天神山」への道になる。
当社の南約500mのところに「宮池」、南西約600mのところに「大鳥居池」という大きな池がある。今はそこに鳥居はないが、あるいは、かつては当社の社地だったかもしれない。
なお、当社への県道からの入り口の約400m東、県道沿いに神神社(通称「御所宮」:岡山市瀬戸町肩脊2082)がある。

岡山県神社庁のHP:http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=10100
Web魁さんのHP:http://websakigake.sakura.ne.jp/07-014.html

18.八幡和氣神社

2008-05-29 23:22:42 | Weblog
八幡和氣神社(はちまんわけじんじゃ)。
場所:赤磐市佐古685。赤磐市立磐梨中学校の北、自動車で約1.5km。県道258号線(県道酌田沢原線)を熊山英国庭園方面に(北へ)向かう。途中、「宮向工務店」のところで左折(西へ)、宮ノ峠コミュニティハウスのところで右折(北へ)すると、すぐ。駐車スペースあり。
このあたりは神名帳所載の古社の多いところで、当社の真南の山の向こうに於奠神社、南に自動車で2.5kmのところに雨引神社(御所宮)がある。
岡山県神社誌(昭和56年4月)によれば、祭神は応神天皇、仲哀天皇、神功皇后で、旧郷社。延暦3年に和気清麻呂公が豊前国宇佐八幡宮を勧請して創建し、古来、石生郡総鎮守とされた。和気清麻呂公の第五子真綱が宮司となり、その子孫代々が宮司を近世に至り、その後も縁故者が宮司を継ぎ現在に至っている、という。

Web魁さんのHP:http://websakigake.sakura.ne.jp/07-022.html
「和気清麻呂公の足跡」(wakeasomiさん)ブログから:http://wakeasomi.exblog.jp/3386381/

17.水行谷神社

2008-05-29 22:39:36 | Weblog
水行谷神社(みずひきだにじんじゃ)。
場所:和気郡和気町大中山1994。山陽自動車道和気ICから、国道374号線を備前市方面(南)に約300mの明和工業岡山工場の向かい側のところで、左折(東へ)。その先には「中山サーキット」があるが、その手前、左折してから約600mで一の鳥居があり、その付近に駐車できる。
衣笠山のほぼ真北の山麓にあり、かつては水引滝の下流の谷川辺にあったといい、その名のとおり水の神を祀る。
なお、「水引の滝」は、当社の前を流れる「宿瀬川」に合流する「長溝川」(当社の東にある「観音院」という寺の前あたりで合流)を遡るところにあるらしい。当社の南東約2kmだが、道はなく、沢を上って行くようで、愛好者向け。

岡山県神社庁のHP:http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=11045

Web魁さんのHP:http://websakigake.sakura.ne.jp/07-061.html

「岡山の滝見」さんのHPから(水引の滝)<音が鳴ります>:http://www8.plala.or.jp/takimi/okayama_taki/mizuhiki.html

16.金彦神社

2008-05-29 20:54:05 | Weblog
金彦神社(かなひこじんじゃ)。
場所:備前市吉永町金谷370。JR「吉永」駅から自動車で東へ約4km。県道96号線を東に進み、(途中に野上牛頭天王社=田倉牛神社がある。その先、)「首塚様」の看板が出ているところで、左に脇道に入る。進行方向の右手に栗本鐵工所岡山工場が見えたら、その先(「金谷西」バス停付近)でJR山陽本線の線路の下を潜る。ここから道路が狭くなるので注意。鳥居前は狭いので、自動車は東側から回り込む。一応、駐車スペースはある。
岡山県神社誌(昭和56年4月)によれば、祭神は金山彦命、軻遇突智命、素盞嗚尊、大山祇命、大国主命で、旧村社。

Web魁さんのHP:http://websakigake.sakura.ne.jp/07-203.html