Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

三文小説(2)

2017-07-19 08:33:00 | 日記

 野原さんが、松山君について初めて知ったのは入社3日目頃だったでしょうか。新人社員の初期研修中、社内の廊下、飲料の販売機がある傍でした。休憩時間に野原さんが喉の渇きを覚えて、珈琲を買うために自動販売機のある場所に行こうと廊下に出ると、同じような考えで自動販売機の前に並ぶ人の多さに、彼女は目を丸くしました。その時です、血気に逸った何人かが、彼女の後ろのフロアで小競り合いを始めました。

 自分が早かった、いや僕だ!というような事のようです。そして新入社員の男性2人が、ボカスカと殴り合いの喧嘩を始めました。『まぁ、嫌だわ、この会社にはあんな乱暴な人達がいるのね。』野原さんは眉をひそめました。

 野原さんの家は閑静な住宅街にありました。そこでは、道端といっても男性同士が喧嘩をしていた事などありません。その子供達も、至って静かで大人びていました。言えば、大人も子供もどちらにしても、往来で目立って喧嘩などしたりしない、極めて思慮深い人々ばかりが住んでいるのでした。喧嘩どころか、井戸端会議をする奥様達の姿さえ、ここでは滅多に見ない住宅地であり、街路でした。

 朝の出勤や通学時、自宅を出て行く時や家人を送って出た時、近隣でご近所同士、顔が合えば挨拶する程度の付き合いです。地域の催しも何というトラブルが無いまま過ぎて来ました。そんな生活で今迄を来た野原さんなのでした。

 『テレビドラマみたい。』声のする廊下に振り返ると、物珍し気に男性社員の喧騒を眺める野原さんでした。


温泉に行く予定です

2017-07-19 08:14:30 | 日記

 予定の空いた日に温泉に行く予定です。クーラーの利いた室内でのんびり過ごしてきたいですね。

水のある施設は費用が掛かるそうです。それでお気に入りのアクア施設があっても、長い間には消えてしまい、行くところが無くなってしまいます。その後似たような場所を探しても、なかなか気に入った所が無く残念に思います。

「あそこがあればなぁ。」

と、愚痴も零したくなるものです。休日や予定の無い暇な時に必ずのように行っていた場所は、行く場所が無くなると本当に所在ない空虚感に襲われます。

「あそこがあったらねぇ。」

思い出したように、そんな言葉を家族間でぽつりと言い合うものです。