2018年7月1日、池袋仙行寺さんの二丈釈迦如来像が誕生しました。
6月に行われた御仏身と雲座お納め時にはまだ工事続行中でしたので、完成したお堂の中での大仏様にお目にかかるのは初めて。
何だかドキドキしてしまいます。
凛とした表情の大仏様は、雲(雲座)の上にゆったりと座り居心地が良さそうで、もうその空間になじまれていました。
大仏様の前に立ちお顔を仰ぎ見た時に感じた安らぎは、手彫りの痕跡を残す木地仕上げだからでしょうか。
香りが漂ってきそうな木曾ヒノキの柔らかい木目と、金粉を施した自然な色合いが、更に癒しをかもしだしてくれているようです。
ふと、造仏について熱い想いを語りあう場面や、何度も行われた建築関係者との打ち合わせを思い出し、「都会の中の祈りの空間にしたいのです」という、仙行寺ご住職様の言葉が頭をよぎりました。
その願いに答えるべく様々な提案をして、虚空に浮かぶ姿の大仏様を彫像した大仏師の渡邊勢山さんは、これまでにも大きなお像を手掛けていますが、「仏師としてこれまで思い描いていた像を空中に浮かべるイメージの集大成です」との言葉も印象的でした。
仙行寺本堂ビル落慶と大仏様の開眼、そしてご住職様交代の法要がつつがなく執り行われ、池袋の大仏様が誕生です。
法要後、大仏様の周りに人垣ができたのは言うまでもありません。
実は、大仏様御仏身と雲座のお納め作業は緊張の連続でした。
雲座下から光背までの高さが4.6m、身丈が3.3m、重さが1.5tと、何しろひとつひとつの部材が大きくて重いのです。
クレーンで吊り上げトラックから降ろし、台車に載せて人力で運ぶ作業を繰り返し、それらの部材を2m近い台の上で組み立てなければなりません。
予定通りうまくいきますように・・・
長時間にわたる作業を、ハラハラしながらカメラを向けて見守ることしかできない私でしたが、ご住職や関係者の皆様が率先して手伝って下さるなど、緊張の中にも嬉しい場面がありました。
もう大仏様のお力が発揮されていたのかもしれません。
思い起こせば、2016年7月1日に初めて仙行寺様にお目にかかり造仏のご相談を受け、2年後の7月1日に開眼法要が行われたことに不思議なご縁を感じてしまいます。
人通りの多い通りに面した本堂ビルの外観には様々な樹木が植栽され、建物全体がまるでオアシスのようです。
池袋の大仏様は、これから多くの方々とご縁を結び、そのお力を発揮してくれることでしょう。
お納めする時の大変さが伝わって来ました。
今度是非参拝させて頂こうと思います。
是非是非お出かけ下さいね~♪