付け焼き刃の覚え書き

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「女帝の名のもとに(上)」 マイケル・R・ヒックス

2016-10-09 | 宇宙・スペースオペラ
「われわれには艦が、武器が、そして人的資源が必要です。それもただちに。それからこの政策に対する国民の支持も必要です。経済的な意味でも、政治的な意味でも」
 テラ政府大統領、ナタリー・マッケンナ。
 人類の存亡がかかっていても、政治は面倒くさいのだ。

 テラ航宙軍の探査艦〈オーロラ〉が人類未踏の恒星系で遭遇したものは、人類より数万年は進んだ文明による無数の戦闘艦艇の大艦隊だった。
 女帝を頂点に抱き、戦いと勇猛さのみを価値とみなすクリーラにとって、テラ連邦とのファースト・コンタクトは、長く待ち望んでいた、戦う相手の出現のみを意味していた……。

 いわゆるワースト・コンタクトもので、敵はマゾーンの皮を被ったプレデター。まだクリンゴンの方が話が通じます。
 戦いが大好きで大好きで、人類から見たらオーバー・テクノロジーを普通に使いこなしているのに、刃物振り回した白兵戦が大好物で、良い勝負ができるように相手に合わせてダウングレードも厭わない(わざわざ人類レベルに劣化させた宇宙艦を建造する)、逆に相手にもこちらに合わせることを要求する(無粋なデータリンク機能は使わせない)という面倒でワガママな敵の相手をすることになった人類の物語。
 もともとKindleで自主出版していた人類と異星人の戦いを描いた小説3部作がヒットして書籍化もされ、それが好評だったので、遡って開戦の経緯をまたまた3部作で書きました……というものだそうです。ということは、このシリーズはとりあえず6冊は続かないとケリがつかないということですね。

【女帝の名のもとに(上)】【ファースト・コンタクト】【マイケル・R・ヒックス】【エナミカツミ】【ハヤカワ文庫SF】【戦争SF巨編】【太極拳】【日本刀】【人類生存圏防衛協定】

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