付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「アラフォーメタボが転移したらバケモノになったようです」 義助

2021-09-27 | 異世界転生
 子供を助けてトラックに撥ねられたはずのアラフォーのマサヨシは、気がつけば異世界に転生していた。
 冒険者マサヨシとして、この見知らぬ世界で生きていく覚悟をしたのだが、メタボな105キロで人相もそれほど良いわけではない。ゴブリンの群に襲われていたエルフをたまたますれ違ったエルフの冒険者に、誤解から右フックを食らって死にかけてしまうのだが……。

 異世界に転生した男が、能力的にはいろいろ縛りを受けながら創意工夫による強力な独自魔法で頭角を現し、たまたま知り合ったエルフ少女をパートナーに冒険の旅をすることになる。その旅の過程で次第に多くの女性から慕われるようになるが、とある事情から一線を越えようとはしない。やがて、物語は彼の前世の因縁と絡まりクライマックスを迎える……という、ある意味オーソドックスな展開だけれど、その分、話やキャラクターがしっかりできていて、まさに王道。テンポ良く安心して読める爽快な作品です。
 大まかな話の流れだけ書くと『冒険者物語』そのままだけれど、読んでみればまったく別の話。平行して読んでいて混乱することはなかったですから間違いないです。悪役令嬢ものとかだと、読んでいるうちにどの話か分からなくなることがおおかったんですけどね。ただ、どちらも索敵能力がすべてのキモという点は一致していました。
 トップレベルに強くなりバケモノと言われるようになってからがお約束。ことあるごとに(いろいろな意味で)バケモノといわれつつ、それはそうだよなとあまり気にすることなく、仲間となったエルフのクリスティーナやホーリードラゴンのリードラらとの波瀾万丈の旅を続けます。そして、もう一つの見所は彼がこの世界に召喚された理由。それが次第に明らかになることで「そりゃそうだよね。趣味ならば仕方がないよね」と納得しながら冒頭のホバーを思い出しました。
 この作品、もともと『45歳おっさんが転移したら、22歳ステータスMAXになっていた件』という作品が書かれていて、そちらを書きながらリブートしたものがこちら。確かに読み比べてみれば登場するキャラクターは同じでイベントも共通のものが多いですが、読むならまず完成度の高いこちらですね。物語は構成が大事というのがよく分かります。作者の成長度合いを確認する意味で『45歳おっさん』と読み比べるのはありかも。

【アラフォーメタボが転移したらバケモノになったようです】【義助】【小説家になろう】【どこでもドア】【ガンダム】【ドラゴン】【アンデッド】【疫病】【馬鈴薯】【小麦】
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「冒険者物語」 蘭プロジェクト | トップ | ★秘密基地の入口 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

異世界転生」カテゴリの最新記事