付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ネトゲの嫁が人気アイドルだった 1」 あボーン

2021-06-17 | アイドル・声優・芸能
「ネトゲで結婚しているのだから、リアルでも夫婦に決まってるでしょ?」
「やだ自分の妹が何を言ってるか分かんない」

 凛香の主張は姉の香澄にも理解できない。

 友達がさほど多くなく、クラスでも余り目立たない高校生、綾小路和斗の楽しみはネットゲーム。
 そんな彼にも嫁がいる。ネトゲ廃人と自認するほどやり込んでいるMMO「黒い平原」の中での話だが、4年以上つるんでいる親しいプレイヤーと結婚したとシステム登録してアイテムと称号確保しているのだ。その彼の結婚相手のリンとチャットしているときに、彼のもう1つの趣味がアイドルだと白状すると、イチオシのアイドルを訊かれ、素直にスター☆まいんず、その中でも水樹凛香の推しだと答えてしまったのだ。
 返ってきた反応は、『私、水樹凛香』。
 同じ学校の同じクラスにいる、『男嫌い』と噂される同じクラスのアイドルがリンとは信じられないカズだったが、『2年3組。担任は佐藤先生。私が座っている席は窓際から2番目の列、最前席』とさらなる追加情報が。
 そして、「これからは、リアルでも一緒に居られるわね」と、現実でも嫁として振る舞い始めるのだが……。

 「ネトゲの嫁」と言ったら『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』が真っ先に名前が挙がるけど、中年男女が主人公だと転生したら若返って前回の経験から巧くやって幸せになるように、高校生あたりが主人公だとゲームが強かったりやり込んでいることで異世界でも強かったり現実世界で彼女ができたりするのは普通なのだ。特別な事をしなくても幸運が転がり込むのは基本です。
 ただ、誰もがうらやむ可愛い現役アイドルが彼女になるのはいいけれど、リアルを知らないままに育まれる愛こそ至高!みたいに思われ、粘着されるのはヤンデレみたいでちょっと怖いかも。一歩間違うとスティーブン・キングの『ミザリー』とかになりかねません。コメディで良かった……。

【ネトゲの嫁が人気アイドルだった 1~クール系の彼女は現実でも嫁のつもりでいる~】【あボーン】【館田ダン】【オーバーラップ文庫】【クールだけど愛が重い『嫁』と過ごす、悶絶必至の青春ラブコメディ】
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