
執事セバスはイグナイト家の悪魔憑きをそう評した。
夏季休暇を利用してブレイブ領に帰省したラグナとアリシアに付いてきたのは、本来なら聖女になるはずだったマリアナ。貴族が怖い内気なメガネっ娘だが実は魔物好きで極度のコーヒーマニアという、こいつこんなに濃すぎるキャラだったっけ?という少女。
ともあれ、この夏期休暇を利用して2人をレベルアップさせようと領内のダンジョンに向かうラグナだったが、彼はそこでお忍びでやって来ていた王太子エドワードと出会う。エドワードは愛するパトリシアを聖女にするために必要な聖具がダンジョンの奥にあるはずだから、そこに連れて行って欲しいと頼んできた。
アリシアとの婚約を破棄したエドワードだし、そもそもこのダンジョンは蟻の巣みたいなものなので奥まで行っても何もないことをラグナは知っていたのだが、そこまで言うのならと……。
とりあえず何があっても「ブレイブ領だから」で済ませてしまう天丼ワールド。なにかというと醜聞に陥れられたり、暗殺者や悪魔が襲ってきたりするのだけれど暗く鬱にはならず、ラグナは常に無敵モードで暗殺者の20や30は無手で「時間がないのになあ」とかいいつつ返り討ちにしちゃうし、ドラゴンとタイマンするし、でもそんなラグナを生暖かく追い詰めるセバス執事は底が知れません。ラグナとアリシアは土魔法で地面掘り返そうとしているし、なんでこんなに厳しい状況のはずなのに軽くスルーしちゃうのかしらん?という痛快展開。
典型的な男をたぶらかして自分の思うがままに動かしているパトリシアに惚れ込んでしまった王太子の転落の軌跡。愚かとは言え、一途な姿には涙を禁じ得ません。胸くそキャラが一周回ってバケましたよ?
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