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付け焼き刃の覚え書き

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「ヴァンパイヤー戦争」 笠井潔

2007-08-25 | ホラー・伝奇・妖怪小説
 今や伝奇とミステリーの重鎮となった笠井潔の『ヴァンパイヤー戦争』が講談社文庫から復刊。1982年、最初にカドカワノベルスから刊行されたときは生頼範義のイラストでした。嫌いな絵でしたね。派手で、重くて、暗くて、迫力があって、自分は嫌いだけれど作品内容には合ってました。平井和正の『ゾンビハンター』を光と闇の宇宙戦争にまで広げたような話。
 これを読んだのが、大学受験で東京のホテルに泊まり込んだとき。そこの売店で買って読んで、受験のヤマはピンポイントで当たっていたのに覚えてなくて木っ端微塵になっちゃったわけですが、そのヤマが「歴代ローマ法王の人物と業績」なんて意味深ですね。法王のことを書いているのに、頭の中が「吸血神ヴァーオゥ!」「ソドミィは初めてなのか」なんてのでいっぱいじゃあね……。
 これが天野喜孝の絵で角川文庫となり、最近では作品社から笠井潔全集として豪華愛蔵版となり、ついに講談社文庫だ! しかもイラストは武内崇だ!!……って、ちょっと違いませんか? 確かに『月姫』で評判になった人ですし、吸血鬼によるバトルつながりですが、優しさも情緒もユーモアも微塵もない伝奇バイオレンス小説です。
 『月姫』から入ってきた人、ライトノベルっぽいので手を出してみた人なんかの感想を聞きたいですね。そういう人には案外とミスマッチではないかもしれませんから。

【ヴァンパイヤー戦争~吸血神ヴァーオゥの復活】【笠井潔】【生頼範義】【武内崇】【カドカワノベルス】【講談社文庫】【壮大な伝奇世界の扉が、いま開かれる!】【吸血鬼】【光と闇】【ガスコーニュ出身】

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