
腹いせに着火の魔法の護符を離宮に仕掛けたのだが、同じことを考えていたのが婚約者のリーシャ姫。この国は貞操観念が高すぎる国でたとえ婚約者といえども二夫にまみえるくらいなら死んだ方がマシというお国柄。リーシャも魔法の護符を離宮に仕掛けていたことから、せいぜいボヤ騒ぎのはずが連鎖して大炎上。
これは辺境暮らしどころではないと国外逃走。途中で出会った元同級生のマリアが海外留学するというのに便乗して、そのまま飛行船を乗っ取ったまでは良かったのだが……。
理不尽な理由で廃嫡された王子の流浪の旅……というとお約束パターンにはまりがちなところを、主人公の厚顔不遜なクズさと国民性によるヒロインたちの特異性から話がぶっ飛んでしまう『廃嫡王子の華麗なる逃亡劇』。
冒頭の廃嫡されるくだりでちらりと主人公に同情しかけたものの、そこからの放火、乗っ取りと、落ち込むどころか反省のない傍若無人ぶりです。そのまま異国で冒険者暮らしとなるのですが、高慢な王族スタンスのまま贅沢し放題で横車を押しっぱなし。そんな普通の話なら主人公に敵対しては転落していくような「改心しない悪役」が諸国を蹂躙していく展開となります。
ヒロインたちは常識人のはずですが、あくまで母国エーデルタルトでの常識や慣習にしたがってますので、他国人から見ると主人公に負けず劣らずの「ヤベーやつ」なのです。あっちの常識、こっちの非常識というやつですね。
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