付け焼き刃の覚え書き

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「素人本屋・経営奮戦記」 ㈲ヒロシゲ文庫

2024-06-09 | 本屋・図書館・愛書家
 書店事業に足を踏み入れた社長が、自分の経験・知識不足や出版社や取次とのやりとりで苦労しながら経営していった経緯を赤裸々かつ読みやすく語ったもの。明日香出版社の刊行になってますが、ISBNコードも頒価も記載がないので、本当に記念の配布用なのでしょうか。確か、出版社の営業の方からいただいた本だったはずです。
 本を売りたいのに売れる本が取次から届かない。取次から優先的に(というか必要分だけ)本が入荷するようになるには実績をつくらねばならない。実績を作るには本を売らなくてはいけないのに、売れる本は入荷しない。売れる本を配本してもらうためには実績が必要で……の無間地獄。
 そういえば、もう無くなった近所の本屋も電撃文庫が発売日に配本されるようになったときは、特約店になれましたと喜びの宣言を大書してアナウンスしてたっけか。売るものないのに売れなきゃ仕入できないって辛いよね。

「ただ『それならこうして実績を作りましょう』みたいな指導をあまりしていただいた記憶がないのです」
 返本もできるのだから、出すのは慎重にという理屈は分かるけど……。

 だいたい最初からたくさん売れると分かっている専門店や大型店にドカンと送りつけて、それが売れ残って返本され始めてから小規模店にちょろちょろ流れ始めるもんなんです。大規模店はポップ効果を兼ねて話題作1000冊集めてタワー積みするのに、小規模店は事前発注分の10冊が届かない現実なのでした。

【泣き笑い 素人本屋・経営奮戦記】【 ㈲ヒロシゲ文庫/三宅誠一】【明日香出版社39周年記念出版】【ウソも隠しもいたしません!】【宮脇書店】【笑売】
コメント
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