
なまじほとんど変わってないだけに、タイトルを憶えるのにしばらく悩みそうです。
黄金竜ストロフライへの上納金はなんとか支払えたものの、ダンジョンに挑んだ冒険者の1人カーラを捕獲してしまい、人狼の血をひくばかりに町でも嫌われ者になってしまっているカーラの扱いに苦慮するマギ。
だがそんなとき、町に町長の孫娘ルクレテイアが王都から帰ってきた。美しい貴族で優秀な魔法使い、そして人狼に両親を殺された人間至上主義者だ……。
「私は私が大事なのです。それ以外はなんであろうと知ったことではありません」
2人の少女相手にスライムばかりのダンジョンが大ピンチの回。
しかし、1巻といい2巻といい、そこだけ抜き出せば「鳴いた」とかなんでもない短い一文にクライマックスが集約されているんですよね。そこが巧い。
『冒険者見習いの狼少女は、魔物に堕ちた。』
そしてそこにちゃんと椎名優の描くイラストがすっと置かれているんですよ。気持ちいいくらい、きちんと本としてのポイントが抑えてあるのです。
書き下ろしの同時収録は前日譚「貴族の令嬢と人狼の少女」。
【スライムなダンジョンから天下をとろうと思う。2】【二人の少女】【再藤】【椎名優】【アース・スターノベル】【スライムなダンジョンで天下をとろうと思う】【隷属の証】【隔世遺伝】【『ドキッ。もしかしてヤバい? あの洞窟』作戦】