「倫理なんてものは、調べられる事実じゃない。考え方なんだ」
ヒップ・バロウズの言葉。

彼らは年齢も人種も性別もさまざまだったけれど、白痴であり発育不良であり言語障害であり社会に溶け込めず阻害されている者たちだった。
けれども彼ら5人が出会ったとき、彼らは新たな人類、集合人としてテレパシーやテレポテーションなどの超能力を開花させ始めるのだが……。
「あらゆるものの9割はクズである」というスタージョンの法則でお馴染みスタージョンの超能力ミュータント・テーマの代表作。古典的なテーマを敬遠して長く手に取りませんでしたが(旧版は表紙イラストが怖いんだ…)、緒方剛志のイラストになったのを機会に購入。
外部とのコミュニケーションをとれない小グループが世界を一変させるほどの力を手に入れてしまったらどうなるか、どうするべきかという話ですね。誰が主人公かよく解らないまま終盤に突入してしまって、最後になってようやく「主人公も集合人だったんだ」と納得しました。
【人間以上】【シオドア・スタージョン】【緒方剛志】【集団人】【品性】【新人類】【超能力】