頼子百万里走単騎 "Riding Alone for Millions of Miles"

環境学者・地理学者 Jimmy Laai Jeun Ming(本名:一ノ瀬俊明)のエッセイ

やっと高校を卒業?

2020-07-20 01:17:28 | 日記

だらだらと5年を費やし、高校時代の官給教材としては最後まで残ってしまった倫理・社会(1981年版)の精読を終え、明日古紙リサイクルへ。数年前にコンプリートした政治・経済のように、講義もとらず受験でも選択せずというのではなく、センター試験(共通1次)で選択し、世界史の延長で予定通り9割ゲットしているが、この教材にはほとんど使った痕跡がない。過去問だけで受験を乗り切ったのだろう。そもそもうちの高校では開講されていなかったし、教科書も支給されなかった。つまりこれは参考書。理系難関校の受験者には、いかに歴史ヲタクであろうが世界史+日本史パターンは避けろとの指導があり、歴ヲタ自認の小生も苦渋の選択。

高校時代の小生は受験生としては優秀であったのかもしれないが、読書嫌いであった。専門書(つまりは受験参考書)以外の読書は時間の無駄とかいうセンスであったのだろう。陸上部員、受験生、読書青年を一人ではこなせないと思った。この倫理・社会(資料集)は哲学書のコンデンスみたいなもので、まともに中身を消化できるとしたら文学部哲学科の学生が務まるだろうと思ったが、1980年代前半の駒場キャンパスであったスゲー人々(YYGとか反YYGとか)には、こうした内容をそらんじる連中も珍しくなく、受験勉強の合間に豊富な読書を積み重ねていたのであろう。「なんちゃって」左派にすぎない小生は、突然その世界に目覚めて付け焼刃を重ねるも、スコラ(政治的な口論)やロンパー(論破)ルームでは苦戦必至であった。

今回あらたに入った知識はそれほど多くない。以降40年の半生のどこかで見聞きしたものも少なくないが、本書の書き方は実に不親切で、膨大な事項を辞典からコピペして並べてあるだけのようだ。高校3年生で消化できる人は多くないと思う。まあこれでやっと、本当に高校を卒業できた気になった。

現在大学で教える側となっている地理学や土木工学についても、紆余曲折で到達した経緯から、学部での基礎課程にもちゃんとやっていない部分が少なくない。教科書書いたり、関連技術資格をとったりしているが、真の業界人を自称するにはまだまだか。

コメント
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