カンボジアだより シーライツ

国際子ども権利センターのカンボジアプロジェクト・スタッフによるカンボジアの子どもとプロジェクトについてのお便り

子ども若者クラブによるマーチ

2006年07月05日 11時17分49秒 | 性的搾取防止プロジェクト(意識啓発)

みなさんこんにちは、平野です。前回に引き続き、国際子ども権利センターのパートナー団体CRF(子ども権利基金)が支援する子ども若者クラブの活動をご紹介したいと思います。国際子ども権利センターはこれまで子ども参加のガイドブックなど、CRFの出版関係の活動を支援して来ましたが、本年はこの子ども若者クラブの活動を支援します。

【炎天下の村を練り歩く子どもたち】

前回でお伝えの通り揃いのTシャツと帽子を身につけた100人ほどのジャヤバルマン7世中学・高校の子ども若者クラブ(以下クラブ)のメンバーは、二手に分かれて村を練り歩きました。主な目的は

・シュプレヒコールで子どもの権利や性的搾取の危険についてアピール
・関連するパンフレット類を配布し、ポスターを貼ってまわる。
・当日午後より開催の子どもの性的搾取防止を訴えるイベントの告知をする

の3つです。各グループともに隊列を率いるのは、前回の写真にある通り大きな拡声器を載せたバイクとマイクを手にしたクラブの役員メンバーで、役員メンバーの「子どもの権利を守ろう!」「子どもを人身売買や性的搾取から守ろう!」というスローガンに他のメンバーたちが「チェイヨー(万歳)!」「オボサト(ブラボー?)!」と声を合わせます。そして人がいる限り全ての家に2~3人で入っていき、簡単な説明をしながらパンフレットを渡し、ポスターを貼らせてもらい、2時から始まるイベントに来てくれるよう伝えていくのです。

【配布物は美しいものを】

先を争うように村人に走り寄っていくメンバーの姿に加え、ポスター貼りも印象的でした。家や庭の木に貼るのに明確に許可を取っている様子がないことにも、誰一人として嫌な顔をする村人がいないことにも少しビックリ。村の人のおおらかさに加え、カンボジアの農村では芸能人などのきれいなポスターで家を飾る家が多く、今回のポスターも両親と2人の子どもの家族に扮したモデルが微笑んでいるきれいなものなので、受け入れられたのかもしれません。CRF代表のモンタニーさんも、村人が好むよう美しいポスターにしたことを強調していました。また途中小学校の脇を通った際も子どもたちが群がってきましたが、パンフレットの美しさが非常に関係していたように感じました。カンボジアの農村部では、まだまだきれいな写真や絵のついた印刷物に触れる機会が多くなく、CRFは常に「美しく魅力的なものにする」ことに気をつけています。

【2時間半に及んだマーチ】

前回の締めくくりで「2キロくらい歩く」と言われたことを書きましたが、実際のマーチは途中休憩を入れつつ、8時前から10時半過ぎまで続きました。朝とはいえカンボジアの炎天下を2時間半以上歩いた私はクタクタでしたが、カンボジア人であるCRFのスタッフにもダウンした人がいました。それでも子どもたちは疲れた様子もあまりなく、さすがの元気さを見せてくれました。次回は上記のイベントの様子をお伝えし、カンボジアにおける情報伝達の方法をご紹介したいと思います。

※写真は村人にパンフレットを渡して説明するメンバーです

子ども若者クラブを支援するCRFを支援する国際子ども権利センターを支援してくださっているのがみなさんです ↓

http://jicrc.org/pc/member/index.html