大島 渚 映画作品
愛と希望の街 松竹大船製作 1959年 11月17日封切
青春残酷物語 松竹大船製作 1960年 6月3日封切
太陽の墓場 松竹大船製作 1960年 8月9日封切
日本の夜と霧 松竹大船製作 1960年 10月9日封切
飼育 パレスフィルム製作 1961年 11月22日封切
天草四郎時貞 東映京都製作 1962年3月21日封切
悦楽 創造社製作 1965年8月29日封切
ユンボギの日記 創造社製作 1965年12月11日封切
白昼の通り魔 創造社製作 1966年7月15日封切
忍者武芸帳 創造社製作 1967年2月15日封切
日本春歌考 創造社製作 1967年2月23日封切
無理心中・日本の夏 創造社製作 1967年9月2日封切
絞死刑 創造社&ATG製作 1968年2月3日封切
帰ってきたヨッパライ 創造社製作 1968年3月30日封切
新宿泥棒日記 創造社製作 1969年2月15日封切
少年 創造社&ATG 1969年7月26日封切
東京戦争戦後秘話 創造社&ATG 1970年6月27日封切
儀式 創造社&ATG 1971年6月5日封切
夏の妹 創造社&ATG 1972年8月5日封切
愛のコリーダ 大島渚プロ&仏アルゴス・フィルム製作 1976年10月16日封切
愛の亡霊 大島渚プロ&仏アルゴス・フィルム製作 1978年10月28日封切
戦場のメリー・クリスマス レコーデット・ピクチュア・カンパニー、シネヴェンチャー・プロダクション、大島渚プロ、全国朝日放送株式会社、ブロードバンク・インヴェストメンツ・リミテッド提携製作 1983年5月28日封切
マックス、モン・アムール 仏グリンウィッチ・フィルム&フィルムA2製作 1987年5月23日封切
御法度 松竹&大島渚プロ製作 1999年12月18日封切
今日の朝日新聞社会面に大島渚の主要作品が掲げられていたが13本の紹介だった。これからビデオでも見ようかなという人のための大島渚全24本のフィルム・リスト
フランスでは、大島自身の映画に関わる批評文も日本語から仏文に翻訳刊行され、日本より評価も高い。フランス革命の血が大島の何かに科学反応を起こさせるのか。
大島は、1970年代、フランスのゴダールについて触れながら、自らの立場・映画について、
「今やゴダールの映画に対して立ち向かう私たちは、それを見たということで、私たちの行為が、完結するというふうに考えてはならないのだ。それは私たちの映画の概念をつきくずし、映画を見せられる存在であることに安住していた私たちを烈しく動揺させる。そして、その私たちは、映画をとる存在として自己を変革することを迫られるのだ」 といっていた。
2000年以後の映画とそれを取り巻く環境について、四方田犬彦は上記の大島の論を踏まえて、
「もはや誰も、映画を観ることで、自己変革の契機が得られるなどと、期待していない。映画はコンテンツ産業のひとコマに還元され、徹底的に消費の回路を循環してゆくにすぎない。」 とまでいう。『大島渚著作集』 第四巻 2009 現代思潮社 四方田犬彦の解説 294~296頁
あまりにも悲痛な四方田の認識だが、現実は四方田の冷徹な指摘があたっている。
「映画を撮ることができないにも関わらず、映画を撮り続けなければならない のか」
この問いに明確な名答がない限り、大島の憤激は死してもなお、消費の回路を巡って、さらに憤激し、映画にとりかかることであろう。また大島の足跡を辿り、後続する若者が現れるであろう。
WOWWOWでは1月20日に大島渚の追悼 『戦場のメリー・クリスマス』を放送するようだが、前年、黒沢明 全映画 、山田の寅さん全シリーズ を放送した。
今年は、大島、若松の全作品を放映することを望む。