讃岐うどんやラーメン食べ歩きと、旅のブログ

讃岐うどんの食べ歩きが好きです。また国内・海外問わず旅が好きなので、ぼちぼち書いていこうと思います。

ナショナル_50MHz AM/FMトランシーバー「RJX-601」の修理

2021-06-02 20:00:00 | 無線・ラジオ・家電・パソコン
 ナショナルのRJX-601は、発売当初に購入したので、もう45年ほどたっている無線機である。今は、51.0MHzの受信用に使うぐらいで活躍する場も少ないのだが、パワーダウンしている・電源が入りにくい・FM/AM切り替えSWが接触不良など数々の不具合があるので、少しは良くなればと思って修理・改造してみた。


 カバーを留めている、プラスチックのナイラッチが破損して欠落している。


 幸い、昔どこかのハムフェアで、偶然売っているのを見つけて買っておいたものがあったので、交換して完了。


 出力は、HIで1.6W程度。(定格は3.0W)


 送受信が切り替わらない場合があるので、リレー(OMRONのMH4P)の接点を磨く。リレーのカバーは、上に引っ張ると外れます。


 さらに、接点復活剤をし少量添付。終段部のトランジスタ(2SC1306)同調回路の調整。


 これで、出力が2.2W程度まで増加。


 電源が入らないことがあるのは、スイッチ(SW)付ボリューム(10KΩAカーブ)の故障。同型をネットで探すが、入手困難のため電源スイッチを別途作ることにした。(SW付きじゃなければ、あるのですが)


 このトグルスイッチは、昔SENDスイッチとして増設したものだが、これを電源SWに流用することにする。


 FM/AM切り替えSWの切り替え不良については、接点復活剤で対処。

 出力は既定の3Wを下回るものの、2W以上出ているのでよしとしましょう。FM/AM共に変調もかかるので、とりあえず終了。
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 追記
 ア〇ゾンで、SW付VRを見つけました。中国発なので、到着まで1ヶ月ほどかかります。ただし、元々のAカーブではなくBカーブです。うまく適合するか不明ですが、交換できたら別途アップします。

⇒約1ヶ月弱で注文していたVRが到着しました。早速作業にかかりましたが、元のVRに比べ軸が短いのと、シャフト部分が若干太く、RJX-601に取り付け不可でした。(無線機本体の金属加工を行えば取り付けられるが、そこまでやりたくないので中止)残念ながら、SW付きVRの交換はできませんでした。
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 追記

・8Vラインの調整を行いました。電圧を図るのは8Vライン上であればどこでもいいのですが、TP5があるのでそこで測定を行いました。RJX-601は、いくつかTP(テストポイント)があり、回路図にも基盤にも書かれているので、調整・修理の時に役に立ちます。


 TP5の表示は配線の下にあり、なかなか探し出すのが難しいのですが、このコイルです。


 8Vライン調整用のR126は、この半固定抵抗です。

 
 回路図(R126)


 規定より、0.3~0.4V程度下がっていたので、8.0Vに調整しました。R126は、右に回すと電圧が上がり、左だと下がります。


 同調回路の、L19がずれていたので、調整を行いました。


 最初は、出力が1.6Wしか出ず、AMで変調をかけると出力が低下する、いわゆるマイナス変調になっていましたが、調整終了後はプラス変調になっており、音質も向上しました。出力は、定格の3W程度出ています。やはり、終段コレクタ変調のAM音はいいですね。

 これで、ほぼ機能は回復しました。ファイナルの2SC1306(一度交換している)は、まだ元気なようで安心しました。

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 RJX-601は、製造後40年以上たっており、各部が経年劣化を起こしています。自身での修理・調整は自己責任です。修理中に思いがけない所が壊れる場合もあり、メーカーは当時の事業部もありませんので対応してくれません。ご注意下さい。
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 追記
 小型のSW付きVRを秋月電子で見つけたので、通販で取り寄せました。


 シャフト部分が短いのと、回転止めのツメの部分が合いません。ツメはラジオペンチで加工しようとしたら、簡単に折れてしまいました。もともとサイズが合わないので、ツメには頼らずラジペンできつく締めこむことにします。


 やはりシャフトが若干短いので、つまみは奥の方までは入りません。しかし、実用上は大丈夫でしょう。


 つまみを取り付けました。見た目ではVRシャフトが短いのは分かりません。


 もとは、10KΩのAカーブですが、Bカーブしかなかったので音声の立ち上がり(大きさの調整)が急峻に感じます。しかし、慣れれば問題ないでしょう。

 電源用にトグルSWを使っていましたが、用が無くなったのでSEND_SW(送信用SW)に戻しました。これにて、修理完了とします。使用した感じでは、すこぶる良好で、ほぼ購入時の状態に戻った感じがします。

 明日は、RJX-601純正マイクについての記事です。
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お疲れ様でした。 (EGL)
2021-06-03 17:16:58
すごいですね。
返信する
古い無線機 (ブログ主)
2021-06-03 17:59:57
 1つの記事ですが、実際は修理に2ヶ月ほどかかっています。ここには書いていませんが、修理中に別の部分ではんだ割れが起こり、見つけるのに苦労しました。(壊してしまったかと思いました)

 古い無線機ですが、昔の性能を取り戻しました。
返信する
参考になります! (TI)
2021-09-04 11:10:18
RjX-601の同じタイプをもっていますが、
50年くらい使用していなかったので、電源を入れて
一度ライトがつき、受信状態になりましたが、その後は
電源を入れても、ライトもつきません。
寿命と諦めていましたが、ブログを拝見して自分で直せたら最高だな思いました。大変参考になります。
捨てずに、眺めています(笑)
返信する
直るといいですね (ブログ主)
2021-09-04 11:24:14
 RJX-601は、当時大ヒットした50MHzのポータブルトランシーバーでした。一度電源が入ったということなので、基本回路は生きていそうですね。その後電源が入らないのであれば、SW付VRがあやしそうです。SW部分をショートさせて、電源が入るかどうかですが、修理する場合は慎重に作業されて下さい。(ちなみに自己責任でお願いします)

 それと、サイドのパワー切り替えSWと、ライトSWも接触不良になりやすいです。回路がシンプルで、耐久性のある部品を使っているので、少し手を加えると復活する可能性は高いと思います。
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