最近ようやく3本ほど集まってきたSuper-Takumarの兄弟、55mm/35mm/28mmですがきょうはその中でも異色の28mm前期型をAPS-CのX-T2に付けて標準レンズ的(42mm)に使ってみようと思います。
3本のうちでは一番最近手に入れたレンズですが、他のSuper-Takumar群(49mm)と違いフィルター径が58mmもありますので重さも+50gで260gと結構ズッシリ感があります。レンズ内は比較的きれいな方だし絞り輪もピントリングも快適そのもの、外観は燻し銀の面持ちで特に気に入っています(笑)。
さてX-T2に付けて吐き出す画の方ですが、レンズの美味しいところだけ使いますのでフルサイズでの周辺の荒れや減光などとも無縁に近いですので「これがこのレンズの味です」とはいい難いところがなんとも歯がゆいです。ですがそこはX-T2ですから彩度・階調性のバリエーションを楽しんじゃいます^^。
いつもはProvia・ASTIA・CromeのBKT(ブラケティング)で撮りチョイスするのですが、今回は紅葉も視野に入れてますのでオールドレンズにマッチングの良いASTIAと強めの階調性と高い彩度のVelviaに加え試しにモノクロのAcrosの3つでブラケティングしてみました。
さすがに私の散歩ルートでは「これはAcrosじゃなければねえ」という被写体は今回ほとんどなし(笑)。ですがVelviaの出番がけっこうあったのはさすがに紅葉時期なんだなと思います。
まずは抜けるような青空(とはいえ飛行機雲があるくらいだからカラッとはしていない?)...基本X-T2ではjpegにてフィルムシミュレーションの味を楽しむべく色味は一切触ってないです。
こういうシチュエーションではあまりASTIAもVelviaも変わりません。
でも前回Ai Nikkor 35mm F2Sで逆光のテストをしたアングルではさすがにVelviaの緑が一番綺麗でしたねえ。
ゴーストは結構盛大に出ます...それも派手に変幻自在に出るのでコントロールは不可のようです(笑)。
そしてキラリ☆ふじみの円形音楽堂は空を写した池の表情がVelviaの方に深みがあり好感が持てましたね。
今回のX-T2に付けたオールドではかなりVelviaの色味の違いがハッキリ出ていたように感じますが、このへんのレンズによる違いはこれからどんどん詰めていきたいですね。
順光で色がハッキリ出やすい状況で紅葉などはつとに違いが出ました、これなんかは逆に赤が強すぎてASTIAを選んだ一枚です。
つい今しがた見た景色なのでASTIAの方がとても自然に感じました。でもどうでしょうたった3日ほど経過しただけですが、もう裸になりそうな木々が見られます...寂しい限りです^^;)。そこでこの界隈をひと回りしてきれいなものを探しました。
ありましたねえ、この木などはまだ黄色からのグラデーションが楽しめますし葉もとてもきれいです。これなどはVelviaのハードなTonality(階調性)と高いSaturation(彩度)というシミュレーションがとてもマッチしています。
逆光気味に光を透かした葉を撮っても同じでした...
どぎつくもなくとても自然に透けた葉の美しさを「誇張」ではなく適度に「強調」してくれます。これがフィルムシミュレーション<Velvia>の云う「普遍的な記憶色」なんですねえ。
今回の散歩でこのレンズが十分フィルムシミュレーションを楽しめるレンズであることが分かりました、これ収穫大きかったですね^^。
オールドレンズを使っているとこうしてまた違った紅葉写真の楽しみ方もできるので美味しいですね...まさにチープ・リッチな楽しみ方です。
<※撮影機材>
カメラ : FUJI X-T2
レンズ : Pentax Super-Takumar 28mm F3.5(前期型)