10月15~16日の2日に亘って開催された川越氷川祭(通称川越まつり)、今まで近くに住んでいながら見たことがなかったのでつい先日情報誌で見つけ妻と一緒に一番のハイライトと云われる夕方からの「宵山」~「曳っかわせ」を見てきました。
370年余の歴史を持つ「川越まつり」は国の重要有形民俗文化財に指定されており毎年10月に行われるものだ。今回二日間での観客数は98万5千人だそうだ、二日でおよそ100万人ってすごいですねえ。そのうちの二人になってきました(笑)。
東上線は川越駅から歩き出し西武新宿線の本川越の手前あたりからものすごい数の屋台が並んでいました、祭り区域全体ではその数数百軒ではないでしょうか。こんな規模の屋台通りは始めて見ました。そこかしこの駐車場もすべて屋台村と化し人気の屋台(ケバブやお好み焼きなど)も数があるから並ぶことがない状態です、ほんとすごかったですよ。
暫く歩くと会場目抜き通りに差し掛かり、山車が見えてきます...
しかしこの時間ですでに人は相当数出てきています、圧倒されますね。と、ヨーカドーに差し掛かるとお神輿も登場!威勢のよい掛け声とともに目の前を通り過ぎていきます...随分と久しぶりに本格的な神輿を目の前で見ました。
まだこの時間は動いていなくてそれぞれの山車をじっくり観察できます。
止まっていてもそれぞれがお囃子を奏でており、踊り手もとっかえひっかえ出てきては変わります。山車の上に設けられた人形がそれぞれ特徴あります(上のは天鈿女命ですね)。
各所でお囃子と踊りも様々な社中により披露されています...
とてもお祭りムードが盛り上がりますね、それにしても写真にあるようにすごい人出でしたよ。
踊り手が付けているお面を展示販売しているお店もありました、たくさん来ていた外国人もとても興味深く見入っていましたね。
ポピュラーな「ひょっとこ」と「おかめ」のほかに結構目についたのがこの「狐」、踊りはこれが見ていて一番面白かったです。
山車が並んだ目抜き通りに入るとこれまたすごい人の数、でもまだ通りが広いので移動に苦労するほどではないです。
いろんな山車が見られました、お気に入りは...
とてもごつい顔した「弁慶」です、弁慶の前にいる二人の子供の人形は何でしょうか?
そして弁慶とくれば...牛若丸ですよね。
ちょうど満月に近い月が出ており、いい位置に入れて撮ることができました。まさに京の五条の橋の上...なんてね。
と・・・ここに来て周りがにわかに騒がしくなってきました、ちょうど時刻が7時なんですね。いよいよ「曳っかわせ」が始まります。たくさんの曳き方衆が集まってきましたよ...場所はちょうど目抜き通り突き当りの市役所手前あたりの交差点、いい場所でした。
掛け声とともに曳き始まり、山車がゆっくりと移動を始めます、そしていきなりもう一つの山車と出会いました。「曳っかわせ」というのを知らなかったのでいきなり目の前で始まる騒ぎにキョトンとしていると山車がおもむろに向き合いお囃子合戦が始まりました。
最初はお互いにお囃子に合わせ普通に踊っているかと思えば、近づくにつれ段々と熱が帯びてきて...
まるで喧嘩をしているがごとく激しいお囃子合戦が始まりました。曳き方衆の煽るような声がどんどん大きくなり手に持った提灯がまさに乱舞します。
どんどんエスカレートし、踊り手も力が入りまさに曳き方衆をさらに煽っているがごとしです。
この辺ではもう曳き方衆の歓声が怒号のようになってます、まさにトランス状態(笑)。周りのたくさんの聴衆もやんややんやの拍手です、年甲斐もなく興奮してきましたねえ。日本人の古からの心のルーツを垣間見た瞬間でした^^。
これは本当にすごい、いいものをじっくりとそしてとてもエキサイティングに見させてもらいました。
ふたりともこのあたりで少しお腹が空いてきたのでトイレ休憩のついでに近くの有名な「右門(時の鐘店)」でこれまた銘菓『いも恋』の出来たてをいただきました。
ついでに土産に芋のおこわもいただいて...。できたてのいも恋はこれまた格別な美味しさですよ。
お店横の「時の鐘」の前でいも恋を食べていたら山車が近づいてきました、これはとばかりにベストポジションへ移動です。ここはいい撮影ポイントですものねえ、グッドタイミングかラッキーなことにまだ空いていました。
この辺り一帯は有名な蔵の町並みで素敵な蔵と一緒にクラシカルな一枚もいただき...
すぐさまこの一角は人でごったがいしてきましたよ、やはり時の鐘がありますからねえ。この場所を素敵なアングルで撮ることができるところが有料で撮影場所としてちゃっかり商売していました。
みなが見ている方角に時の鐘があります...
ここから目抜き通りはとんでもないことになっていました、
山車が次から次へ通る場所なのでそのたびに先程のようにお囃子合戦(曳っかわせ)が始まるので必ずそこで人の流れが止まります、全然進みません(笑)。
もう十分堪能させてもらったので駅へ帰りたいのですが、山車と沢山の人が「とおせんぼ」のごとし。だが同じ考えの人が結構いたのか脇道へ人が動くベクトルが働き出しました(笑)。
ついでに最後の盛り上がりを街一番の交差点で楽しんでから...
...その人の波に乗って駅方面の道へ逃れました。
駅までの道にも両側に沢山の屋台が...川越名産の芋を揚げて砂糖でまぶしたスティックを二人で食べながら素晴らしくそして楽しかった川越まつりをあとにしました...次来るときは良い場所を確認したのでフル機材で臨みたいと思います(笑)...END
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※撮影について
今回人混みを考えて一眼レフではなく【Nikon P7100】という古いデジカメを持ち出した。首から下げてもじゃまにならずコンデジで良かったかな、まあ画質とはトレードオフになるのは覚悟だったんですけど。
夕方からの暗い状況を考え画質が落ちるのを覚悟でISO感度を「オート」に、曳っかわせのシャッターチャンスを逃さないために露出優先ではなくあえて「プログラムオート」にし、RAWで撮りました。その為一枚撮るたびにSDへの書き込みに随分と時間がかかり、イライラする事がありましたが帰ってからのLightroomでの現像でちょっと手をかければ見違えるような画を出してくれました。ISOも概ね800が上限でギリギリOKな画質でした。
1/1.7インチの小さい撮像素子ですが、Pシリーズ最後の原色CCDはまだまだ使えますね。壊れるまで使い倒そうとつくづく思いました。
Nikon 天晴!
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