沖縄・台湾友の会

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ウクライナ支援の最右翼、グラハム議員がまたまた変節   ウクライナ支援は「寄付ではなく融資のかたちが望ましい」

2024-03-20 15:39:01 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)3月21日(木曜日)
        通巻第8184号  <前日発行>
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 ウクライナ支援の最右翼、グラハム議員がまたまた変節
  ウクライナ支援は「寄付ではなく融資のかたちが望ましい」
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ゼレンスキー支援の最右翼、ウクライナ徹底応援団長のリンゼー・グラハム上院議員(共和党。サウスカロライナ州選出)が、またキエフを訪問した。キエフべったり議員の訪問はロシア侵攻開始からたぶん3回目である。
グラハムはゼレンスキー大統領と会談し「トランプ前大統領の主張のように米国のウクライナ支援を供与ではなく融資にするべきだ」との考えを伝えた。

 グラハムは「無利子で(返済)免除可能な融資というトランプ氏の案が最も可能性の高い道だ」とし、会談後にSNSに投稿して、米国の債務膨張という現実を理由に「友人を助けたいと思うのは分かるが、自国の経済状況も考慮しなければならない」と述べた。

 グラハムはウクライナ支持派の最右翼だが、徐々に変節しており、2月に約600億ドルのウクライナ支援を含む追加予算案には反対していた。グラハムの政治姿勢は猫の目のようにきょろきょろと変わる。「プーチンを暗殺すべきだ」と発言したためロシアからは逮捕状がでている(23年5月29日)。

 2016年にはいきなり大統領予備選に出馬して真っ先に降板、テッド
・クルーズ支援に回ったが、その後はトランプに付いたり離れたり、定見がないかのように議会でうろうろするため、信用するにいま一歩。

 しかし、グラハムの変節により、ホワイトハウスからウクライナ応援団長格だったヌーランド国務次官が去り、議会には執拗に「ウクライナ援助! 援助!」を叫ぶ議員は少数派に転落した。

ロシアの凍結資産利息、夏からウクライナへ送金開始か   ハンガリー、マルタ、ルクセンブルグが反対

2024-03-20 15:30:12 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)3月20日(春分の日。水曜日)
        通巻第8183号 
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 ロシアの凍結資産利息、夏からウクライナへ送金開始か
  ハンガリー、マルタ、ルクセンブルグが反対
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 ロシア制裁の一環として、欧米に蓄積されていたロシア資産が凍結されているが(合計3000億ドル)、その運用益による利息のうち上限32億ドル相当を夏からウクライナへ送金開始予定とフィナンシャルタイムズが報じた。

 ところがEU27ヶ国の大使級会議では、この措置に反対論が噴出した。
 ハンガリー、マルタ、ルクセンブルグの三ケ国だが、ハンガリーの反対理由は「この資金は再興に充てるべきで、武器供与代金となってはならない」とするもの。

マルタ、ルクセンブルグはタックスヘブンであり、ロシア大富豪らの口座がある。
とくにマルタはロシア富豪の別荘が建ち並び、ロシアマフィアの暗躍が屡々報じられている。
マルタは中世にはマルタ騎士団が栄え、正義と誠実の騎士道精神が謳われた。そのマルタがマフィア、ギャング、そしてロシア大富豪たちのマネーロンダリングの根拠地となっていたとは!。

デンマークでロシアの資金洗浄が26兆円に達した事件が報じられたり、スイスから謎の資金が消えたり、イタリアの金融界はマフィアが牛耳っているなど影の部分が、じつはヨーロッパ金融界の特徴である。

ロシア側も報復に出ており、ドバイと香港で「ユーロクリア」口座の凍結などを行っているが、金額は不明。ユーロクリアはブリュッセルにある国際決済機関。


グーグル「ジェミニ」の極左偏向に批判の嵐   逆人種差別、政治イデオロギー的偏見。グーグルの弁明は「開発を急ぎすぎた」

2024-03-20 15:28:46 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)3月19日(火曜日)弐
        通巻第8182号 
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 グーグル「ジェミニ」の極左偏向に批判の嵐
  逆人種差別、政治イデオロギー的偏見。グーグルの弁明は「開発を急ぎすぎた」
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 グーグルの生成AIの対話型アプリ『ジェミニ』が発表されたのは2023年12月だった。僅か2ケ月、そのあまりにも偏向したコンテンツに世界中から強烈な批判が起きた。グーグルは検索エンジンで90%のシェアを誇る。

 非常識的なジェミニの情報操作、フェイクの例をあげると、歴史的人物の画像が歪んでいたり、ヒトラーとイーロン・マスクはどちらが悪影響かなどと意図的な情報操作が為されていた。グーグルの弁明は「開発を急ぎすぎた」だった。2月23日、グーグルはジェミニのサービスを暫時停止するとした

 アクセル・シュプリンガーなどは31社と連携し、グーグルに対して23億ドルの損害賠償訴訟をオランダで起こした。
アクセル・シュプリンガーはハンブルグを拠点のドイツ老舗企業で、新聞、雑誌などメディアのコングロマリット。保守的な姿勢を堅持しているためドイツ赤軍派の爆弾テロに襲われたこともある。
同社はオープンAIと提携し、チャットGPTを導入している。

 こうした動きは「AI文化戦争」とも言われ、イーロン・マスクは「人物画像など差別に満ちており、偏見だらけだ」と批判を強めた。
最近、マスク暗殺未遂事件があったらしいが、マスクはCNNのアンカー、ドン・レモンとのインタビュー番組で、即効性抗鬱薬『ケタミン』の使用を認めた。
ケタミンは解離性麻酔薬の一種。あのメンタルタフネスの人物さえ、鬱病症状があるというのは驚きである。

 グーグル批判の嵐は新展開を見せてきた。
 米国「メディアリサーチセンター」(MRC)は、「グーグルが過去16年間に41回も 米国の主要選挙に『介入』(情報操作)をなした」とする報告書を発表した。
 MRCは保守系非営利団体で、メディア報道の分析で定評がある。

「この影響は劇的に増大し、民主主義にとって有害となった。保守系の候補者には政党を問わず、印象操作などで損害を与えた」(「フリー・スピーチ・アメリカ」副社長=ダン・シュナイダーら)。
2008年から2024年2月まで、「グーグルはその力を利用して、政党に関係なく最もリベラルな候補者を選挙で勝利に導く一方、反対派を検閲の対象としていた」。


 ▼グーグルは左翼政治結社なのか?

 MRCは報告を続ける。
「グーグルは左翼的価値観を推進するために『強大な資源と影響力』を利用している。情報技術、政治団体、アメリカの選挙に対するグーグルの多大な影響力は、2008年から明らかになっており、ドナルド・トランプ当選妨害工作に失敗したが、選挙干渉は続いている」

 こうなると、グーグルは左翼政治結社なのか?
 おそらくグーグルのなかに左翼集団が混入してコンテンツ作成にあたっているのではないか。
というのも創業時の共同経営はエリック・シュミットとラリー・ペイジとセルゲイ・プリンの「三頭政治」で開始された。エリックはドイツ系の技術者でノベル社のCEOからグーグルに参加した。ラリーはユダヤ系、プリンもモスクワ生まれの東欧系ユダヤ人である。この三人の引退後、グーグルを率いるピチャイは、タミル系インド人、チェンナイからの移民である。
 つまりピチャイがCEOとしてグーグルを牽引し、親中路線を驀進し始めてから左翼的傾向が強まった。創業の三人は取締役として名をとどめるがほぼ引退生活である。

 前掲「フリー・スピーチ・アメリカ」は、最新の例はグーグルの生成AIアプリ「ジェミニ」がバイデン大統領に「有害な質問に答えることを拒否」したことを指摘した。
また2020年の民主党予備討論会のあと、最有力に躍り出たトゥルシー・ギャバードの広告アカウントを無効にした。2022年の上院議員選では共和党のキャンペーンサイトのほとんどを隠蔽した。

トゥルシーはハワイ選出下院議員三期の女傑。嘗てヒラリーに挑んだ。ギャバードは、民主党選対幹部等を「腐った泥沼で蠢く」と猛烈に批判し、民主党を離れ、さきの共和党大会ではメインスピーカーで登場した。
彼女はトランプの副大統領候補の最有力の一人である。

 グーグルの親会社(持ち株会社)の「アルファベット」の株価はジェミニが問題化する前に154ドル84セント(1月29日)だったが、批判されはじめると、3月6日には132ドル56セントまで下落した。

 グーグルの苦況をみて、アップルが生成AIの開発進化に本格的に乗り出す。熾烈な競争がさらに激化する。


トランプ最新語録 『ゼレンスキーは史上かってないセールスマン』。 「メキシコ生産の中国車に100%の関税。ネタニヤフは早く戦争止めろ」

2024-03-20 15:19:17 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)3月19日(火曜日)
        通巻第8181号  <前日発行>
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トランプ最新語録 『ゼレンスキーは史上かってないセールスマン』。
「メキシコ生産の中国車に100%の関税。ネタニヤフは早く戦争止めろ」
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『口撃』はエスカレートする。
「バイデンは間抜け」程度の攻撃(口撃)ではない。
3月16日のオハイオ州演説で、トランプ前大統領は「中国メーカーがメキシコで製造した自動車すべてに100%の関税をかける」と爆弾発言。習近平国家主席を名指しして、「メキシコに巨大工場を建設し、米国人を雇わずに、われわれに車を売ろうとしている。そうはさせない」とけんか腰の発言をくりだした。

さきに中国からの輸入品すべてに60%の関税をかけるというのもブラフだが、中国車に対して100%関税というのは「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」において、「メキシコから米国への自動車輸出は無税」と明記されているのだから、協定改定が必要である。
しかもこの「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」はトランプ大統領時代に成立させたのだから発言は矛盾している。
ようするにブラフの連発、有権者には受ける。

 日本のメディアは商売優先だから、上記の報道をおおきく伝えたが、同じオハイオ州演説でトランプはもっと強烈な発言をしていることを報道していない。

曰く「ウラジーミル・ゼレンスキー氏が米国を訪問するたびにポケットいっぱいの現金を持ってワシントンを離れることに成功している。ゼレンスキー氏はこれまで知った『最も偉大なセールスマン』の一人だ」と辛辣に批判したのだ。
そのうえで、「米国は単にキエフに資金を呉れてやるのではなく、資金は『貸付け』とすべきだ。そうすれば彼らが成功した場合、我々に返済してくれるだろう」

「ゼレンスキー氏は歴史上最も偉大なセールスマンです。訪米のたびに500億ドルか600億ドルを持って帰ってしまう。私もビジネスマンだが、そんな芸当は出来なかった。だから彼は私よりもはるかに優れたセールスマンです」と皮肉たっぷり。

 人気キャスターのタッカー・カールソンはゼレンスキーを『出て行かない居候』と比喩したが、こんどはトランプの『セースルマン』発言。左翼を除くアメリカ人の心象を代弁しているとみて良いだろう。

 さて反トランプ陣営のフェイクニュースキャンペーンも手が込んできた。
トランプが「もし選挙で負けたら巷は『血の海』になる」と発言したと左翼メディアが一斉に流したが、これはフェイクと判明している。 
民主党側が仕掛けた政治キャンペーンの一環であろう。

 ウクライナ戦争の実態はすでにゼレンスキー側の敗色が濃く、そのうえ大統領選挙をしないとして政敵を英国大使に「追放」したことはウクライナ国民の不信を招いた。米議会は支援資金を可決せず、ウクライナを最後まで支援すると言い続けてきたヌーランド国務次官も停戦交渉の邪魔となったため国務省からたたき出された。
 トルコのエルドアンが仲介役を買って出ており、ゼレンスキーも先日、イスタンブールを訪問しているのである。


 ▼『ハンガリーのトランプ』かく語りき

 「ハンガリーのトランプ」こと、オルバン首相も吠えた。
 オルバンは訪米してバイデンをバイパスし、トランプとだけ会った。すでに「あの間抜け」には会っても意味がないという意思表示、ワシントンは、外交がすでにトランプに傾いていることを知って愕然となった。

3月15日、オルバン首相はオーストリア帝国の支配に抗した1848年のハンガリー革命未遂を記念した集会で、「ブリュッセル(EU本部を意味する)はハンガリーに目を向けた最初の帝国ではない」と発言し、こう続けた。
「EUはハンガリーをロシアとウクライナの紛争に関与を強制し、受け入れさせる試みに対し、ハンガリーを守るためにあらゆる手段を講じる用意がある。西側の大国が戦争を始め、世界を破壊し、国境を引き直し、イナゴのようにあらゆるものを食べているが、私たちハンガリー人は異なる生き方をしており、異なる生き方を望んでいるのだ」

オルバン首相は、「EUを適切に再構築する必要があり、EU指導部が震え始める時が来た」と続けている。この発言の裏には「ウクライナにNATO軍を派遣する選択肢もある』などとしたマクロン仏大統領を、オルバンがバイデン同様に「間抜け」と思っているからなのだろう。

具体的にはウクライナ全面支援のEU諸国や英米の路線を明瞭に批判しつつ、独自の路線を歩むといっているのだが、その一方で、オルバンは中国と異常接近をなしている。この点が気がかりである。
BYD工場の建設、ブタペスト大學に中国人留学生増員と孔子学院など、NATOばかりか米バイデン政権へのあからさまな挑戦を見せつけている。


アンゴラのチャイナタウンの規模が三倍に   欧米市場重視から中国はアフリカ市場開拓に転換したが。。。

2024-03-20 15:17:21 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)3月18日(月曜日)
        通巻第8180号
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 アンゴラのチャイナタウンの規模が三倍に
  欧米市場重視から中国はアフリカ市場開拓に転換したが。。。
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 3月15日、アンゴラのロレンコ大統領が訪中し、北京で「中国・アンゴラ・ビジネスフォーラム」を開催、中国の関連企業多数が参加したという。
両国間の貿易は2023年に230億ドルに達した。中国はアンゴラから日量30万バーレルの原油を輸入している。

 十年ほど前、リスボンの町を歩いていて驚いたことがある。
 若者たちが行列を作っていて、ハローワーク(職業安定所)で「アンゴラ派遣社員募集」に応募する風景だったからだ。
立場の逆転? (TRADEING PLACESという)。
 嘗てアンゴラはポルトガルの植民地だった。旧宗主国が旧植民地に職を求める。ま、英国にしても嘗ての植民地インドの移民の末裔が首相ですから。。。

 さて欧米で、中国制裁の影響がじわりと出始め、市場規模を急減させた中国は、新しい市場開拓にアフリカを選んだ。過去十年に亘って、欧米を出し抜いての投資ぶりは瞠目されてきた。BRI(一帯一路)を標榜し、アフリカ各地で道路建設、鉄道施設、発電所建設などのインフラ整備は中国の得意芸。賄賂と手抜き工事が付帯するのも、いつもの通りだった。

 アンゴラ重視は石油とガス。このために中国は道路、発電所、鉄道に加えて空港近代化にも協力、現時点でも新たに17のプロジェクトを展開しており、中国企業が25社、およそ30億ドルを投資している。
 アンゴラの首都ルアンダ(人口450万人)は摩天楼が建ち並び、リゾート地区には豪華な別荘タウンもあるが、「チャイナタウンは三倍の規模になるだろう」(『環球時報』、3月17日)。

 とはいうものの中国のアフリカ諸国への投資は凹凸が激しく、資源国には投資拡大、そうでない国々には投資縮小、撤退。じつは後者のほうに傾斜が激しくなった

 アフリカにおける中国人労働者数の統計がある。
 2015年にアフリカではたらく中国人は263696人だった。
 2022年に、その数は88371人と三分の一に激減していた。中国はパンデミックの影響だと言っている。

 ちなみにアフリカにおける日本人は大使館、ジャイカ関係を含めて2014年に8236名だったが、2023年には6528名に減った(外務省の公表数字)。

 アンゴラをのぞき、目立つ国は次のようである
 アルジェリア;嘗て石油プロジェクト関連で9万人がいた。現在7000人。
 エジプト:7000人の中国人労働者は2000人に減った。石油が出ないからだ。
 コンゴ: コバルト鉱山を独占する中国企業は駐在エンジニアを3000名から8000人に増やした。
 ジンバブエ:リチウム資源埋蔵が豊富で投資を増やす傾向にある。ジンバブエはもとより親中国であり、この国の法定通貨は人民元が、ドル、ユーロとならぶほど。ムガベ元大統領の選挙はTシャツからポスターに至るまで中国が丸抱えだったっけ。