「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)11月30日(木曜日)弐
通巻第8030号
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スリランカから99年租借のハンバントラに石油精製基地建設
中国シノペックが45億ドルと投じる。これは「事件だ」
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11月29日、対スリランカ債権国17ヶ国は、スリランカ債務の再編で合意に達した。日本、インド、フランス等が、「債権の範囲と適用金利、返済期間などの条件」に関する『繰り延べ』を話し合い、元本の削減は含まれず、また最大債権国の中国はオブザーバー参加だった。
10月に中国輸出入銀行がおよそ42億ドルの債務処理に関して『主な方針と条件』についての合意が成立したとスリランカ政府は発表していた。中国は単独で弐国間交渉をしていたことになり、その抜け駆けの条件とは何であったか。
対中借金地獄になやむスリランカ政府は、中国「シノペック」に対し、ハンバントタ港に45億ドルのプロジェクト=「石油精製基地」の建設する許可した。
ラジャパクサ元大統領のおひざ元でもあるハンバントタは借金のカタに取られ、99年の租借認可を余儀なくされ、国際的な波紋を呼んだ。
とくに航路の安全保障にかかわる軍事的脅威となり、ましてハンバントタは深海、中国軍の潜水艦寄港が確認されている。
この地政学上の要衝にシノペックが石油精製基地を造成し、しかも投資額が未曾有の45億ドルとなると、どこまで本気なのか疑問が湧いてくる。
シノペック(中国石油化工集団公司、Sinopec)は、中国国営石油会社で石化工集団有限公司(ChemChina、ケムチャイナ)とは別の組織である。
中国石油天然気集団有限公司、中国海洋石油集団有限公司とともに、中国3大国有石油会社だ。
軍事的観点を離れてもインドとシンガポールが現在、石油精製と再輸出で好景気といわれ、彼らの最強のライバルとなる。しかし、この話、どこまで本当なのか?
令和五年(2023)11月30日(木曜日)弐
通巻第8030号
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スリランカから99年租借のハンバントラに石油精製基地建設
中国シノペックが45億ドルと投じる。これは「事件だ」
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11月29日、対スリランカ債権国17ヶ国は、スリランカ債務の再編で合意に達した。日本、インド、フランス等が、「債権の範囲と適用金利、返済期間などの条件」に関する『繰り延べ』を話し合い、元本の削減は含まれず、また最大債権国の中国はオブザーバー参加だった。
10月に中国輸出入銀行がおよそ42億ドルの債務処理に関して『主な方針と条件』についての合意が成立したとスリランカ政府は発表していた。中国は単独で弐国間交渉をしていたことになり、その抜け駆けの条件とは何であったか。
対中借金地獄になやむスリランカ政府は、中国「シノペック」に対し、ハンバントタ港に45億ドルのプロジェクト=「石油精製基地」の建設する許可した。
ラジャパクサ元大統領のおひざ元でもあるハンバントタは借金のカタに取られ、99年の租借認可を余儀なくされ、国際的な波紋を呼んだ。
とくに航路の安全保障にかかわる軍事的脅威となり、ましてハンバントタは深海、中国軍の潜水艦寄港が確認されている。
この地政学上の要衝にシノペックが石油精製基地を造成し、しかも投資額が未曾有の45億ドルとなると、どこまで本気なのか疑問が湧いてくる。
シノペック(中国石油化工集団公司、Sinopec)は、中国国営石油会社で石化工集団有限公司(ChemChina、ケムチャイナ)とは別の組織である。
中国石油天然気集団有限公司、中国海洋石油集団有限公司とともに、中国3大国有石油会社だ。
軍事的観点を離れてもインドとシンガポールが現在、石油精製と再輸出で好景気といわれ、彼らの最強のライバルとなる。しかし、この話、どこまで本当なのか?
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