izumishのBody & Soul

~アータマばっかりでも、カーラダばっかりでも、ダ・メ・ヨ ね!~

張 学良が語った中国近代史の側面「国と世紀を変えた愛」を読んで、デジャブを思い出す 

2014-11-28 11:10:36 | 日記・エッセイ・コラム

 もう何年も前になるが、毎年のように陳式太極拳を習いに、中国・鄭州に行っていた。  

当初は、上海から列車に乗って17時間(!)、北京からも列車で11時間(!)かけての、長い道のりだ。

 

列車のコンパートメントで乗り合わせた男性は、会議のために、列車2泊で成都まで行くのだという(!)

「どうして飛行機で行かないの?」と聞いたら、「飛行機は落ちるから危ない」(!!)と、真面目な顔で答えたものだ。

それから数年後、珍しく飛行機を利用した。

当時は、軍の飛行場から民間の航空機が発着していたのだ。

 

夜明け前に飛行場に到着し、搭乗口に向かう出口のベンチを通り過ぎて飛行機に乗り込んだとき、なんとも言いがたい心のざわめきと共に「ここはずっと以前に来たことがある!」との強い思いに襲われたのであった。

それも、二度と会えないことが分かっている状況の中、誰かと別れて飛行機に乗り込む、といった心情である。。 

心臓がばくばく震えて、胸が締め付けられそうに苦しく、涙も出ない。

どうしてそんな思いに襲われたのか分からないまま、シートに蹲るようにして鄭州の飛行場を飛び立ったのだった。

 

それからしばらくして、仕事の打ち合わせ後の雑談で、デザイナーの男性が「オレの前世はサントロペの電柱だった」と言う。

「サントロペに行ったことないけど、写真で見たときに、あっ俺はここにいた!と確信した」のだと。。。

そんなバカな?!と笑ったけど、それで言うなら、ワタシは鄭州の飛行場のベンチだ!。。。そう思えば、デジャブ感も理解できる。。

 

それからまた暫く経って、「宗家の三姉妹」という映画を観た。

映画の中で、上海に向かうため女性が(宋美齢だったか)西安から飛行機に乗り込み、飛び立つシーンがあった。

それを見た時に、また、「ああ、ここはワタシがいたところだ」と感じたのであった。

 

それからまた時は流れ(?)、つい最近読んだ、富永孝子著「国と世紀を変えた愛~張学良と宋美齢 六十六年目の告白」の中に、西安事件にまつわる記述があり、「そうか~。。これだったのか。。」と(妙に)納得。

書店で、書名にある”宋美齢”の名前に引かれて、思わず手にしたのが「国と世紀を変えた愛~張学良と宋美齢 六十六年目の告白」。

 

張学良は張作霖の息子であり、蒋介石によって50数年の幽閉生活を経て、2001年に100歳で亡くなった。

宋美齢 は、宗家3姉妹の1人で、蒋介石夫人である。

張学良と宋美齢の関係は、そのまま、近代中国の歴史と重なる。

その張 学良から直接話を聞いて、裏付けとまとめるに22年かかった(!)という、これは単なる歴史通史でなく、”戦争と革命”を動かした歴史の記録であり、またその時をまっただ中で生きた人間の愛の話である。

この本を読むと、中国と台湾がどうして2つの中国になるまでの経緯、清朝が崩壊して共産党の中国になるまでの社会状況が、張 学良という人とその女性関係を中心に、生き生きと現実味を持って伝わってくる。

富永孝子著 角川書店1,700円「国と世紀を変えた愛~張学良と宋美齢 六十六年目の告白」 

面白かったです。

 



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2 コメント

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ルビコンを渡って考えるがくりょう (パッツオ小川)
2014-12-23 16:10:07
図書館から借りて一気に読みました。
もて男といえば、カエサル、今読んでいるフリードリヒ2世(バッハに関係がないほう)なども、元愛人を作らず、歴史に輝いています。一方張学良は蒋介石をとらえてから、考えているような、もどかしいところが目につきます。
まあ歴史上の人間になるためには、1000年程度の時間が必要かと、考えているところです。
この本読んでも西安事件はなんだったか、良くわからないままです。
でも、おかげさまで2日間楽しめました。
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コメントありがとうございました (izumish)
2014-12-24 10:16:03
西安事件はなんだったか、は、ワタシもやっぱり分かりません。
確かに、張学良は、う~~ん、もうっ!ってところがありますね。宋美齢も、そんな「大丈夫なの、この人?」って感じがあったんでしょうね~。。おっとりと育てられて人を疑わない性格、だったのかも(?)。
でも、彼が彼だったから、中国の現代史ができている、とも言えるかなぁ。。。

中国の上層階級の男性には、魅力がありますね。
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