「そんな日の雨傘に」はもっと涼しい時期に読む本であった

　書店で、表紙に惹かれて買った本、「そんな日の雨傘に」。
雨が降る中、傘をさしながら、椅子を2つ置いて水たまりを越えようとしている・・椅子を交互に移動させながら足を置いていけば、足を濡らさずに行けるというのか・・・楽観的というか、現実味に欠けるというか。
モノクロのその写真はひんやりと美しく、どこか滑稽でもあり、哀感もある。
暑さを忘れたくて、つい買ってしまった。

　著者のヴィルヘルム・ゲナツィーノはドイツの作家。これが初めての邦訳というから、まったく知らないのも無理はない（でしょ）。発行元が白水社とあるから、なんとなく信頼できそう。。

　「46歳、無職、つい最近彼女に捨てられた。どこにも居場所がない・・」という男が主人公。
　無職とはいえ、彼は「靴を試し履きしてそのレポートを書く」という生業を持ってはいる。靴男だ。
　奇妙なことに、この靴男、「自分の存在許可を出した覚えがないのにこの世にいる」という気分から逃れられない。。。。
　綿ぼこり的に毎日街を歩きながら、路上の様々な出来事を眺め、日々時々、その“面妖さ”を妄想する。
　これはそんな靴男のモノローグである。

　重く暗い気分に取り憑かれてはいるのだが、この靴男、どこかユーモアがあって（皮肉っぽいけど）滑稽なのだ。だから、読んでいてときおり「クスッ」と笑ってしまうこともある。
　ドイツの最高文学賞を受賞したとあるが、そっか～、ドイツって気質なんだなぁ～、という感じ。なんだか先が見えない展望のない男だが、決して破滅的ではないし、厭世的なわけでもない。そこが面白い。
　で、まあ、読み進むうちに文体にも慣れ（翻訳文って独特のクセがあるでしょ～？）、人名と関係もしっかり把握し、その世界に入り込みたいのではあるが、いかんせん、気候が違いすぎる！
　連日の猛暑の横浜で読むには、イマイチ、ひんやりした気分に没頭しきれないのである。
　本は最後まで読み切って、面白かったけど、これはもっと涼しくなってから（あるいは涼しい時期に）読むものだな～、というのが読後感。
　秋になったら（秋は来るのか？？）、また読み返してみよう。　　　

「そんな日の雨傘に」ヴィルヘルム・ゲナツィーノ著／白水社

LIVE MARKET-YOKOHAMA

横浜でライブを聴くならここ！

横浜・関内駅周辺
★横濱エアジン　http://www.airegin.jp/ ライブ専門店として横浜で一番古い歴史を誇るジャズとインプロ(現代即興)の名門
★KAMOME live matters　http://www.yokohama-kamome.com/ 　おいしい料理と若手からベテランまでの良質なライブが自慢
★上町63　http://jmsu.web.fc2.com/63/　居心地のいいショットバーで聴く創造的で意外性のあるジャズ
◆CROSS STREET　http://www.isezakicho.or.jp/index/crossstreet.html　伊勢佐木町商店街の肝いりで開設。三角形の明るいガラス張り
★Jazz is　http://www5b.biglobe.ne.jp/~jazz-is/　リアルジャズが楽しめる、シンプルなN.Yスタイルのライブバー
◆Jazz Spot ADLIB　http://www.jazz-adlib.info/　土日の昼間はジャズ喫茶。夜は連日エッジのきいたライブ
★John John　http://johnjohn.jp/　70年代のLove&Peaceな雰囲気。毎週日曜に投げ銭ライブあり
◆Singer&Talent Bar EGG　http://eggshow.p1.bindsite.jp/home.html　タレントや歌手を目指すタマゴたちによる連日のライブ。目指せメジャー！
★STORMY MONDAY　http://www.ss.iij4u.or.jp/~zukizuki/ 　毎日必見のライブ目白押し。ロック系もジャズ系も横浜のブルースといえばここ
◆SPEAK LOW　http://speaklow.jp/　ピアノを囲むカウンターでグラスを傾けながら、女性ヴォーカルを味わう
◆ダイニングライブヤンキーズ　http://yankees2007.jimdo.com/　お客が演奏を楽しむことができる、参加型ライブバー。窓からは夜景
◆TURN TABLE　http://homepage2.nifty.com/turntable/　アナログレコードをターンテーブルで聴くショットバー。不定期で日曜にライブ
◆Tenderly　http://ameblo.jp/tenderly2009/　ベイスターズ通りに面したヴォーカル中心の大人のジャズ
◆DRAGON CLUB　http://www.dragon-club.asia/　主に週末にロックライブ。天井に描かれたドラゴンの絵は必見
◆ハート＆ソウル　http://www.heartandsoul-live.com/h&s01/　60's-80'sヒット曲中心のソウルフルなライブと映像が楽しめる
◆Heart & Soul II 　http://www.heartandsoul-live.com/h&s02/　関内駅前セルテ11Fに'10,7,15オープン。1号店同様ソウルフルなライブ
★Bar Bar Bar　http://www.barbarbar.jp/　大人が楽しむ料理とワインとジャズ。洒落た横浜の老舗ライブレストラン
◆ハーバーガイズ　http://www.geocities.jp/harborguysweb/　 幅広いジャンルのライブを横浜らしい雰囲気で。女性客も多い
◆Paradise Café　http://www.paradisecafe2001.com/ 　「南回帰線」滝ともはるの店。連日ヴォーカルライブあり
★FRiDAY　http://www.alpha-net.ne.jp/users2/friday/friday.htm 　実力とエンターテインメント重視。バンドもスタッフもプロ
◆PLUS+　http://ameblo.jp/dining-plus/　伊勢佐木モール脇の家庭的なダイニングバー。月2-3回ライブあり
★Farout　http://www.jazz-farout.jp/　最高級のオーディオ装置とエキゾチックな雰囲気の開放感　
◆BAY JUNGLE　http://www.bay-jungle.jp/　グレート・サスケ命名、ジョニー大倉プロデュースのスペース
◆BAYSIS　http://www.yokohamabaysis.com/PC_top.html 　天井が高くイベントにも対応。ほどよいスペースでロックからアコースティックまで　
★よいどれ伯爵　http://www.yoidorehakusyaku.com/　アンティークなインテリアが煌めく、エレガントな大人の雰囲気　
◆Lafu & Sting　http://www.lafu-sting.com/ ダンスレッスンやパーカッションレクチャーなど、ラテン系が多い
★リトル・ジョン HPなし　飲み物すべて500円、つまみは100円菓子というゆる～い店
★横浜7th AVENUE　http://www2.big.or.jp/%7E7th/contents.html　横浜のロックの拠点として25年、新人バンドの登竜門としても　
◆横浜B.B.ストリート　http://www.bbstreet.com/　関内駅前、音楽スタジオも隣接。生きのいい若者のライブ
◆Yokohama Zany　http://livehouse-zany.com/ 吉田町商店街、小規模ながらアットホームなライブハウス
◆山科　http://yamashina-k.jimdo.com/　昼はうどん、夜は居酒屋。英語での接客OK。外国人大歓迎
◆R's TRIBECA　http://www33.ocn.ne.jp/~tribeca/　隠れ家的でアットホームな雰囲気で聴く女性ヴォーカル
◆King's BAR　http://kings.bufsiz.jp/　プロからアマまで、セッションもありの明るい雰囲気
★CLUB 24 QUEEN'S　http://www.myspace.com/club24queensyokohama　みなとみらい駅Ｂ３の改札を出たコンコース内。バーの奥にライブスペース　
★motion blue yokohama　http://www.motionblue.co.jp/top.html　音楽と食と空間が生み出すお洒落な感覚のライブレストラン

野毛・日ノ出町周辺
◆OASIS LATINO　http://www.oasis-latino.jp/　今注目の黄金町駅近くダンスレッスンやコンテストもある。黄金町からラテンの風を　
★Sam's Bar　http://www8.plala.or.jp/samsbar/　おいしい料理とお酒、ギブソン仕上げのカウンターが自慢
★試聴室その2　http://cafe.taf.co.jp/live/　アーティストと客との音楽的出会いが生まれる創造空間
◆down beat　http://www.hi-ho.ne.jp/nakaba/index.html　1956年創業、ジャズ喫茶の古き良き伝統を伝える。不定期でライブ
★DOLPHY　http://www.dolphy-jazzspot.com/　くつろいだ雰囲気で聴く、実力派による迫力のライブ
★野毛Junk　http://www.nexyzbb.ne.jp/~nogejunk/　野毛小路にあり、チャージなしで気軽にプロのジャズライブ　
★FIRST　http://www.h6.dion.ne.jp/~first/　クールで落ち着いた横浜のジャズの老舗。ライブは月1～2回
★ボーダーライン　http://borderline-noge.com/　野毛坂の途中、開放感いっぱいの明るいロック酒場
★Le Temps Perdu　なし　ベルギービールとアンティーク、古いヨーロッパの見世物小屋的空間　

山下町・本牧方面
★Windjammer　http://www.windjammer.jp/index.html　帆船をイメージした店内で船内ジャズライブの趣き
◆F.A.D YOKOHAMA　http://www.fad-music.com/　中華街にあって連日繰り広げられる若者達の元気なライブ
◆ANGELS CLUB　http://www.k5.dion.ne.jp/~amp/　JR山手駅裏。音楽院も併設。
◆カフェ・コンセール・デュモン　http://www15.ocn.ne.jp/%7Edumont/　シャンソンが聴けて、歌える、ヨーロッパ風インテリアの店
★J＆K BAR　http://www.geocities.jp/kamedaikiti2002/　本牧の住宅街にあるゆるくて気楽なバー。土日にインディーズ系ライブ
◆シーサイドラウンジSaLa　http://homepage3.nifty.com/kaplan/　大桟橋、象の鼻に面した明るい店。カンツォーネやハワイアンなどのライブ
◆風鈴　http://www.h6.dion.ne.jp/~fu-rin/　大桟橋、象の鼻に隣接。気取らないライブパーティなどにもオススメ
◆Tap yokohama　http://www.tap-yokohama.com/banana/　元町入口近く。若者やアマチュアバンドも参加できる企画に力を入れている
★音小屋（ねこや）　http://id36.fm-p.jp/162/nekoafr/　元町と中華街の間、横浜トライアングルゾーンの中心。窓の外には高速道路
★本牧ゴールデンカップ　http://goldencup.jp/column.html 　今年で45周年！ゴールデンカップスが誕生した、本牧の香り漂う伝説の店
★491HOUSE　http://restaurant.gourmet.yahoo.co.jp/0001305921/ 　ランプが灯る隠れ家風。チャージなしで上質なジャズが聴ける
◆横浜BAY HALL　http://www.bayhall.jp/　山下埠頭にあるライブスペース。古い横浜の港の雰囲気が香る

横浜でライブを聴くならここで！

ジャズでもロックでもブルースでも、音楽はナマで聴くのが一番！
CDを聴く良さはあるとしても、横浜はライブが聴ける店が集中していることでもピカイチ（多分）。
広いホールのあるライブハウスから、10人も入ればギュウギュウ、という店まで、さまざまなタイプの店がひしめいている。
もう一つ特長といえるのが、横浜市内（特に中区）には「人も歩けばライブに出会える」と言えるほど、大人が楽しめる"ライブ・バー"がたくさんあること。”遊び上手な不良中高年”が多い伝統なのかもしれない。
桜木町から関内駅周辺、それに本牧地区あたりの、ライブスポットのリストを以下に紹介。
お気に入りの店でライブを聴くというのはいいモンである。
ライブスケジュールは各店のHPでチェック！
　
LIVE MARKET横浜中心部編を、ブログのウェブページ「LIVE MARKET-YOKOHAMA」
http://blog.goo.ne.jp/izumish0310/d/20100821に一覧を載せました。　

横浜の文化情報を網羅の(はず）「A.C.Y.MAP」発行！

アーツコミッション・ヨコハマ発行による「A.C.Y.MAP」がやっと発行された。
これは、横浜市内（特に中心部）のアートスペース、ホール、ギャラリー、美術館、記念館、ライブスポット、映画館を網羅したリストとマップ。
私は、この内のライブスポットのリストアップを作成したのだった。

思い返せば、1990年代後半頃に、「BAY MA」という横浜のアート＆ミュージックの情報誌をやっていた。
それが経営難で休刊になり、その後を受けて去年の9月まで、神奈川新聞のWEBサイトで「LIVE MARKET」というライブ情報を発信していた。
「A.C.Y.MAP」は、私にとってはいわば、「BAY MA」の遺伝子を継ぐもの的な存在。とても他人事とは思えまっせん！
でね、聞けば、「A.C.Y.MAP」ではこれまで「LIVE MARKET」を見てライブスポットの店舗をリストアップしてきたのだけど、それがなくなっちゃったので困った困った。。。で、今回、私が担当することになったわけであ～る。

情報は、集めたものをどう見せるか、なにを基準にして全体を構成するか、それによって出来上がるものが全然違ってくる。
大事なことは、どれだけ愛情をもって（情熱でもいい）対象に接することができるか、なんだね。
メディアと情報は、お互い持ちつ持たれつ。敬意を持って接することが信頼関係に繋がり、さらに情報が集まってくるものだと思うが、デジタル系のやりとりが主流になって以来、技術ばかりが優先されているような気がする。人と人の繋がりがなおざりにされている気がする。。。
その意味でも、この「A.C.Y.MAP」は、足で歩いて情報を集め、手でデザインを組み、細かく赤字チェックをして印刷ーという、アナログ的な仕事で作られている。デザインはすっきりして美しい。私は好きだなぁ。
どう使いこなすかは個人のセンス次第。アートや音楽全般、横浜歩きが好きな人には便利な、情報いっぱいのマップであるよ。
というわけで、「A.C.Y.MAP」作成にご協力いただいた方々に、お礼方々のご報告まで。

「A.C.Y.MAP」は、桜木町BankART 一階ヨコハマ創造都市センターや、各掲載施設、ライブスポット店舗などで無料で手に入れられる。
芸術の秋に向けて（秋は来るんでしょうね～？）、今から予定を考えておこうネ！

元町「LE PETIT COURAGEUX」のランチはおいしいシアワセ！

午前中に本牧で教室を終えて、午後の予定まで時間があるから、ゆっくりランチでも、と思って元町に。
特に決めていなかったので、バスを降りて仲通り（ここは通称"クラフト通り"ともいわれている）すぐにある「LE PETIT COURAGEUX（ル・プティ・クラージュ)」に。
同じ建物の1階左手は天然酵母を使った自家製パンの店「cafe four」（ここのパンも味わいが深くておいしい）、2階には個性的な着物を扱う染織工房「じざいや」（ここの着物はきれいでインパクトがある）。こちらの2店には前にも入ったことがある。
その1階右側にあるのが、「LE PETIT COURAGEUX」であった。

店内は、テーブル席とカウンター席があって程よい広さ。シックで小粋なフランスのビストロの雰囲気。
客席係の女性も感じがいい。これは正解だったかも。
カウンター席に座って、メニューをチェック。3タイプのランチメニューから1,800円の”パリのビストロ風ランチコース"をチョイス。。。。
したところ、これがおいしかったの～！！

まずは、オードブル盛り合わせ。
赤かぶの冷製スープは、とろりと滑らかな舌触りとピンク色、小さな試験管のようなグラスも可愛い。おいしい！鶏肉と香草をペーストにしたものは、どこか懐かしいような独特の香りで驚きのおいしさ！
メインのほほ肉と茄子のトマトソースはしっかりした味付けながら軽い味わいが家庭料理のよう。これならいくらでも食べられそう。
デザートはホワイトチョコレートのムースとクリームブリュレで、あ～、しあわせ～っ！！
前菜からデザートまで、どれも盛り付けがきれいで、目にもおいしさが伝わる。
いや～、元町でこんなにおいしいカジュアルフレンチが食べられるなんて、もう感激もの！！
洒落てるけれど気取らない、こんな店はありそうでない。

一人でランチをとることが多いけど、ここは静かで、一人でも十分に快適で落ち着ける。
お客との適度な距離感をきちんとわきまえてる。さり気なく親切で暖かい、って感じかな。
おいしく、気持ちよく、くつろいで楽しめたランチ。
大当たり！の、ハッピー気分で、ついつい元町で予定外の買い物までしちゃいました。。
「LE PETIT COURAGEUX」・・・オススメです。
ランチは、本日のワンプレートランチ1,300円、パリのビストロ風ランチコース1,800円、ランチプレミアム2,500円の3種類。
HPは　http://ggyao.usen.com/0005009964/