izumishのBody & Soul

~アータマばっかりでも、カーラダばっかりでも、ダ・メ・ヨ ね!~

陳氏太極拳図解( 陳 鑫 著・華 厳峰 校)〜その5

2019-01-29 14:15:46 | 太極拳

前回から間が開いてしまった。。その5「攬擦衣」−1 です

第二姿勢 攬擦衣

 全身の力を一斉に合わせ、身体中の関節をそれぞれ呼応させる。例えば手と足の動きには自ずと賓主の区別があるように右手と右足が主になれば左手と左足が賓となり、どの動作も胸中で計算されたものでなくてはならない。併しあまり気を使いすぎると硬くなり、気を緩めると締まりがなくなるので、気を使いながら気を緩める容量で進めるようにする。

① 臀骨を起こす前に前股を合わせれば臀部は自然に上がる。

② 腰は上体と下体の紐軸である。軽く据えて軟らかすぎず、硬すぎないよう折衷の要領で姿勢をとる。

③ 後肘の外側を角張らせ、内側を円くする。肘中央と左肘の力をやや前に合わせ逆な方向を取らないように注意する。

④ 肩を下ろし、釣り上げないようにする。

⑤ 首と肩の間を真っ直ぐにするが硬くならないようにする。

⑥ 頭頂の功力は天も轟くような心構えが必要だが、あまり気を強めてはならない。

⑦ 眼は前にある手の中指を見、よそ見しない。一身の運用は其の一身にあり。精神の運用は眼にある。故に眼は凝神注視するよう。右手を主とし、左手を賓とするので眼は右手に従って運行させ、右手が運行を停止すれば眼は右手中指の腹を凝視する。これは手を動かした後、元に戻った所である為、力を入れる。

この時、運動している手は停止しているかのように見えるが、実際上、其の内面で運動する霊気は停止していない。もし停止すれば木は次の姿勢と分離される。天地陰陽の運行は停止することがないので、二気は身体の中に手も停止することが許されない。気は運行すればするほど充実し、下勢は上昇し、陽極に陰が生じ、陰極に陽が生じるのである。

⑧ 左腿はやや曲げるが、軟らかくしないよう。

⑨ 踵はしっかり踏み締める。

⑩ 足の五指は力を入れて地を摑むようにして立つ。こうしないと上体がぐらつく。

⑪ 股を円く開くと安定する。

⑫ 両脚の間隔を一尺五寸ほど開かせる。丁の字に似たような八の字に近い形で、後ろ足の指をやや中側に合わせると安定する。

⑬ 前足は八の字に構え、しっかりと地を踏み締める。

⑭ 臑骨と後臑の力を合わせる。

⑮ 右膝と左膝の力を合わせ、前腿部で後腿部を支持するよう爪先で立つような感じで立つ。

⑯ 華蓋から右門は軽虚に含むようにし、気を横いっぱい胸中に漲らせない。

⑰ 胸をゆったりと開く。胸を緩やかにすれば全体が快適となる。あまり気を使い過ぎず、また、緩め過ぎないように。

⑱ 肘先を落とし、やや外に向くようにし、後肘を力を合わせる。

⑲ 掌を横に向ける。

⑳ 前の手は右肺部より一回りし、鼻の外側を通り、九分展開させて停止させる。この間、真っ直ぐなようで曲がらせ、曲がるようで真っ直ぐなように保ち、後の手と揃えて上下させる。中指を主とし、後手と一斉に力を合わせる。

次に続く(2019,1,29)

 

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CHANEL「NEXUS H A L L」で「アントニ・タウレ〜光の島 展 」を観る

2019-01-27 15:52:34 | アート・文化

神奈川県大会が終わり、CT検査も終わり、次の大事は、30日からの投薬入院。

先週木曜日は、午前中の教室を終えてから、シャネル・Nexus Hallで開催中の「Antoni Taule〜INSULA LUX(光の島)展」に。

 

描かれている景色は、どれも彼が長年暮らしているスペイン・フォルメンテーラ島の建物の内側から見た外の景色と差し込む光を描いたものだ。木の床、レンガの通路、柱廊、崩れかけた壁、捨て置かれたような椅子・・・建物の内部と、開いた扉を通して差し込む光とその向こうにある地平線や海、草むらといった明るい外界との対比が繰り返し描かれている。

印象的なのは、写真の印画紙の一部を絵の具でリタッチペイントしている作品で、写真であればはっきりと見えるはずの空や木立や草や道などは渾然一体となって曖昧で、漠としている。暗い建物の内側から見る光は、様々な記憶を呼び起こす。暗い陰の中にいる自分と、光の中にある未知の世界・・・その風景から漠然としたためらいや不安定な気分、懐かしさ、哀しさ、心の痛みなどが呼び覚まされるよう。不思議な感覚を覚えるのだった。

アントニ・タウレは「写真と絵画は密接に関連している」と語っているとのことだが、それがこのフォルメンテーラ島の光景を描いたこの作品展の見所の一つでもあると思う。 

日本での初個展となるアントニ・タウレは、1945年生まれでスペイン出身。パリ オペラ座やNYメトロポリタン歌劇場などで舞台芸術を手がけてもいるという。古典的な絵画の手法と写真を画面の中で一致させ、昇華させている。作品もはどれも額縁なしで重々しくなく、時代の共有性を感じるのでありました。

 

帰りには、すぐ近くの奥野ビルにある『ギャラリーナユタ』。1月26日まで開催中の河 明求展「幻の神社」で、韓国の縁起物”ダルマとカササギ”の話しを聞きながら、ユーモラスな陶器の作品を見せてもらって愉快な気分。

30日に控える「本態性血小板血症」の投薬入院に向けて気力アップした一日でありました。

 

 

 

 

 

 

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神奈川県大会が終わり、次の取り組みは「本態性血小板血症」と「乳がん」 

2019-01-20 13:33:47 | 日記・エッセイ・コラム

昨日(1月19日)に、「神奈川県武術太極拳選手権大会」が無事終了。

今回が最後の選手参加になるので丁寧に練習した(つもり)なのでしたが、結果は最下位という今までで最低の順位!残念なことでしたが、自分的には「あ、こんな感じなんだろうな」と確認できた程度。

65歳から試合に参加して、陳式剣で入賞してそれから徒手の陳式に変わって今年で3回目。結果は残念!だったが、試合に向けて練習する過程で自分の問題点も分かって(どうにもならない点もあるが)、これからまた気持ちもあらたに太極拳に向かうことになる。

観覧していた他団体に所属する知り合いが「優しすぎる」と言った通り、ワタシの動きはどちらかといえばジミ〜で試合向きではない。これ見よがしの派手な動作はない。

足の裏から指先までの意識、腰が使えているかどうか、軸がしっかりして上体と下体の動きが一致しているかどうか・・・そんなことを感じながらやってるので、人によっては”よく練り込まれた動き”とか”腰のキレがいい”と評価してくれる。。(でもね、試合は別。そんなことやってる場合じゃない!のだね。”絨毯の上で練るなよ”なのね)。足の裏が大地と繋がり、頭が天に伸びていくような感覚ーー自分のカラダと気持ちが広々と開放感に満ちて、ゆったりした充実感があって、自分の存在感が確信できれば、それで十分だと思う。

 

ともあれ、大会は終わり、次の課題は、30日から1週間の「本態性血小板血症の投薬入院」。

それを見据えながら、1月に結果が出た乳がんの手術に備えた検査があり、血液内科と乳腺外科のスケジュール調整で先週の診察日はあれやこれやでアタマの中はグッチャグチャ。。。

乳がんの体験者は大勢いるし、みんなオープンに話してくれるので気持ちはとてもラク〜。「見せてあげる。触っていいですよ」と一緒にトイレ個室にこもって(人が見たら何だと思うよね、と二人で笑った)、ほやほやの手術跡を見せてまでしてくれて。。。有り難くてうれし涙です。

ともあれ、ワタシの今年の標語は、「会いたい人には会えるときに会っておく!」。

10年近く前に大学時代の友人が亡くなった時に強く思ったのに、普通に過ごすうちについつい忘れちゃう。。いつ何があるか分からない歳になってきているし、日々を丁寧に暮らしていかなくてはと、改めて思うのでありました。

 

 

 

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植木啓示(g)さんから、1月ライブのお知らせです

2019-01-16 10:42:31 | LIVE MARKET

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

★今月の目玉ライブ★
◆1/25(金) KING'S BAR(横浜・馬車道)/tel.045-671-1601
http://kings.bufsiz.jp/
【出】Funsamble Family:植木啓示(gt.compose) 鈴木利恵(vo.perc) 仲村ユウキ(pf.vo) Son-A(fl.sax) テリー後藤(b) 笹野凪(drs)
[時]20:00〜/21:30〜
[MC]¥2800
〜植木オリジナルオンリーバンド Funsamble のライブです!
今月はユウキ(pf.vo)を迎え、オリジナル/Bossanova/Samba/MPB等、ブラジリアンの名曲をたっぷりお贈りします♪

<その他のライブ>
◆1/18(金) Bar La Bichette(横浜・浅間町) /tel.045-548-9248
http://bar-navi.suntory.co.jp/shop/0X00312901/
【出】UK☆Fukunaga☆Makoto feat Yokorin:植木啓示(gt) 福永貴之(org) 小林慎(drs) ヨコリン(vo)
[時間]20:00〜/21:15〜
[CH]投げ銭
〜レギュラー植木&福永と若手ドラマーマコトのキレ味鋭いJazz-Funk/Latin-Bossa/Fusion/R&Bをお楽しみ下さい!

◆1/26(土) 味くり家(新羽)/tel.045-533-0398
〜美味しいお酒とフードで大人気の居酒屋 味くり家(みくりや)でのライブです♪
Charge:¥5500 ※食事代・ミュージックチャージ・飲み放題込み
【出】中野渡章子(vo)植木啓示(gt) 横山貢介(gt)
19:00受付/Live Time 20:00〜/21:00〜
〜2ギターユニットUK☆YKに Beauty&Stylish Singer 章子をフィーチャー、そのJazzyな歌声をご堪能下さい♪
※30人限定。tel.にてご予約下さい

以上よろしくお願いします
植木啓示

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「フランケンシュタイン」の作者 メアリ・シェリーの物語「メアリーの総て」を観る

2019-01-08 15:08:30 | 映画

ゴシックロマンの金字塔とされる「フランケンシュタイン」が出版されて200年。これまで多くの著名な監督によって映画化されている。。。。ロバート・デ・ニーロが演じた(Fコッポラ制作/ケネス・ブラナー監督)哀しみに満ちたフランケンシュタイン(ラストは切なかった。。)、コミカルな映画「ヤング・フランケンシュタイン」(メル・ブルックス監督)では、哀愁に満ちたバイオリンの調べとジーン・ワイルダーが演じた「フロンコンスティン博士」の可笑しさ(博士の末裔である大学教授は“フランケンシュタイン”と呼ばれると”フロンコンスティン!”と訂正するのであった)。ワタシ的には、古いモノクロ無声映画で(いつ頃の作品だったか??)、《怪物》が湖の畔で少女と花摘みをしているシーンが美しく印象に残る。

ストーリーは何となく知っていても、ちゃんと読んだのは、国書刊行会という出版社が出していたゴシックロマンシリーズで読んだのが最初。かなり前のことだ。分厚い本だったような気がするが、重層な描写やストーリー展開が面白く、引き込まれるように読み耽ったものである。

 

メアリー・シェリーが「フランケンシュタイン」を書き上げたのは1818年。メアリーは18歳だった(!!)

19世紀始めのイギリスといえば、まだ女性の権利が認められず、社会的地位は低く、ロンドンの街はまだ暗く貧しく薄汚れていた頃。そんな時代に、18歳の女性によって「フランケンシュタイン」という《怪物》が生み出されたのだ!(初版は匿名であった)

 

 墓地で詩作を重ねていたメアリーはやがて詩人シェリーと出会い、強く引かれあって暮らし始めるも彼は妻子持ち。しかも生まれた子供は幼くして病死、シェリーは“自由恋愛”の名の下に次々と恋人を作り、元妻は自殺。。。

たった一人の愛を求め、裏切られ、孤独の中に捨て置かれ、傷付けられ、そんなメアリーの心が「フランケンシュタイン」という《怪物》を産み出し、結晶となり”英国文学史上最も若く、最もセンセーショナル”と称される作品とへと昇華される。

 

 スコットランドの冬景色や、ふとした街路の影、バイロン卿の館・・・ 箇所箇所に挿入される映像は美しい。それに主役を演じるエル・ファニングの初々しくも意思の強さを感じさせる表情も美しく、深く心に残る映画でありました。

 

 

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