izumishのBody & Soul

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「モネーそれからの100年展」〜猛暑の中の一服の涼(?!)

2018-08-26 14:21:43 | アート・文化

睡蓮、水草、池の中の鯉(や金魚)、水面に反射する光や風、揺らぐ草々・・・・オランジェリー美術館で360度ぐるりの壁に描かれた睡蓮の絵(壁画)に包まれて(そうしてその後、ジベルニーのモネの家に行って)以来、モネは大好きな画家になった。
それまで絵画展などで観たことはあっても、実物を観て、感じて、体験してこその感動はなかったの。。。

以来、モネの展覧会は欠かさず行く。7月から始まった横浜美術館での「モネーそれからの100年展」は、期待と「どうなのかなぁ〜」が半々。7月は連日の猛暑・酷暑続きでなかなか足が向かなかったが、これがまた良かったンです〜!

特に後半の作品群と、それからインスパイアされた現代作家達の作品(絵画、写真、ビデオ、スクリーンプリントなどの新しい手法によるものなど)は、モチーフをモネの睡蓮から取ったり引用したり、色彩や筆のタッチや表現媒体などに、モネへのオマージュや関心を観ることができて面白かった。

光、水、大気、といった形のないものを描こうとしたモネの空間表現への探求は、別の手法で現代美術にも受け継がれているのだと思った。

展覧会では、モネの前期の作品とその後の一連の睡蓮シリーズと平行して、現代美術のアーティスト達の作品が展示されているが、ワタシが特に気に入ったのは、鈴木理策の「水鏡」写真シリーズと、福田美蘭の作品。

「水鏡」作品は、水面に映る重なり合うイメージが重奏的に映し出され、観ている方はどちらが実体でどっちが虚像なのか、自分が揺らぐ眼になったような、不思議な透明感のあるもの。

福田美蘭の作品は、都会の高層ビルのレストランから見た夜景とテーブルクロスがかかった室内の丸テーブルを「睡蓮の池」に見立てたもの。窓の外の夜景と窓に映り込むテーブルがまさに池のよう。キャンドルのぽつんとした灯りはまるで睡蓮の花のよう。。。まさに現代アートとモネがクロスオーバーするような生きのいい作品だ。

外に、水野勝規によるビデオも、ただひたすら静かに、池の水と光や風の移ろいが流れていて、猛暑の夏を一瞬忘れるような展覧会でありました。

 

 ・モネ「睡蓮、水草の反映」

・鈴木理策「水鏡」

コメント
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